【台南の路地裏を歩く】知る人ぞ知る最近じわじわキテる通り
こんにちは、台北ナビです。
クネクネした細い路地の多い台南では、うっかり道に迷ってしまった……という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。でも、もし何気なく足を踏み入れた路地で、思いもよらない出来事に遭遇したり、ガイドブックに載っていないようなお店を見つけることができたら、それもまたいい思い出になりますね。今回ご紹介するスポットも、大通りから一歩入った静かな細い路地でありながら、新しい発見がたくさんある路地です。行き当たりばったりの旅へ、さっそく出発ーー!
「忠義路二段158巷」があるのは…
台湾での番地表記は、ほとんどが通りの名前に沿って片側が偶数、もう片側が奇数というふうに整列しています。(日本の「〇丁目〇番」のように区画内で番号をふり分けた、日本時代の名残を残すエリアも一部あり。)また、「○○路」は大通りにつく名前で、「○○街」となるとそれより少し細い通りになります。大通りから入った通りには、「〇〇巷」と表記され、もっと細い道となると「〇〇弄」とつくことがよくあったりします。そんなマメ知識を覚えておくと、街歩きのときに便利ですよ。
今回ご紹介する「忠義路二段158巷」も、「忠義路二158號」から横に入る路地という意味です。忠義路二段側から公園路へ抜ける200mほどの距離の間に、最近新しいお店がじわじわと、今後が楽しみな通りです。これからご紹介するお店や目印となるスポットは、こちらを参考にしてみてください。
ナビが訪れたのは、平日の午前中という時間だったのですが、それにもかかわらず通りを行きかう人の姿が思ったより多く見られました。「20弄」という横道を曲がるグループの姿が見えたので、ナビもつられてそちらへ……早速寄り道です。すると左手に、シックなたたずまいのお店が現れました。こちらは、1階がヘアサロン、2階と3階がカフェになった「setto salone 咖啡待客廳」という建物です。後で聞いた話によると「setto」というのは、「髪をセットする」という時に使われる、日本語の「セット」が由来となっている台湾語だそうです。
台南のカフェというと、どこも遅めにオープンするイメージがなんとなくありますが、ここは9時から営業しているので、午前中のんびりしたい時にいいですね。季節ごとに内容がかわる2種類のブランチメニューや、心躍る手づくりスイーツが楽しめて、特にコーヒーのメニューが充実しています。ナビが注文したのは、コンパクトサイズがかわいい「短笛/ピッコロラテ(100元)」。街歩き1軒目ということで、ドリンクのみにしましたが、次回はぜひフードメニューを「setto」してみたいところです。
setto salone 咖啡待客廳
台南市忠義路二段158巷20弄11號2-3F
(06)221-7680
9:00~17:30、月曜休み、その他不定休あり
「setto salone 咖啡待客廳」をすっかり満喫した後は、元の通りへ引き返す……と見せかけて、今入りこんだ「20弄」をさらに奥へ進み、「はむ家」へお邪魔しました。こちらは、日本人オーナーであるはむさんが、ご夫婦で経営されているゲストハウスです。突然、お邪魔したにもかかわらず、看板犬のクマちゃんとともにお出迎えしていただきました。
オープンして5年半ほどという「はむ家」のエントランスは、思わず「ただいま~」と言いたくなるアットホームな雰囲気。図々しくお部屋まで拝見!はむ家には、ドミトリーだけでなく個室もあります。壁に貼られたお客さんからの寄せ書きからも、ここの居心地のよさと、はむさんのお人柄を感じました。周辺には、「赤崁樓」や「林百貨」などの観光スポットや、おいしいお店も密集しる観光にとても便利な立地です。隠れ家のようなゲストハウスへ向かうには、さきほどの「20弄」で「はむ家」のウォールペイントを目印にしてください。
はむ家
台南市忠義路二段158巷20弄39號
(06)221-1239
今度こそ、元の道「158巷」へ軌道修正。すると、先ほど、曲がるときに気になっていた「十平」というお店があります。先ほどは、まだオープンしていなかったのですが、お昼時で人だかりができていました。ナビも潜入を試みたのですが、席数の少ない店内はすでに満員。2時間近く待つということだったので、今回は断念。はむさんから教えていただいた情報によると、このお店はちょっとリッチめなどんぶり屋さんだそうです。
路地裏歩きを続けます。今度は「十平」のはす向かいに、あるインパクト大な建物「PARIPARI」に吸い込まれました。こちらは、1階がアウトドアグッズを取り扱う「OUTDOOR MAN」、2階がカフェ「ST.1」、3階には「PARIPARI APT」というゲストハウスが入っているおしゃれビルです。
お出かけしたくなる気持ちにさせてくれる1階の雰囲気もステキですが、せっかくなので2階へも上がってみましょう。コーヒーの香り漂う階段のその先には、「st.1」というカフェが。どことなく昭和の喫茶店を思い起こさせるような、それでいて新しさも感じさせるこのお店では、こだわりのコーヒーのほか、スイーツやキッシュなどの軽食が楽しめます。お店の一角では、日本人アーティストによる「日本風爆」という期間限定展示が行われていました。作品を楽しみながら、「厚片(厚切りトースト/80元)」をペロリ。目もおなかも満たされたひとときでした。
PARIPARI
3F PARIPARI apt.
2F St.1 CAFE
1F OUTDOOR MAN
台南市忠義路二段158巷9號
(06)221-3266
11:00~18:00(1Fは~19:00)
東へまた東へ……再び歩きだすと、独特な雰囲気をかもし出している入り口が……。実はここ、以前、先ほどの「PARIPARI」の1階に入っていた「鳥飛小物店」というお店です。ビンテージ雑貨を取り扱うお店で、最近こちらへお引越ししたそうなのですが、今日はお休みのようでした。残念……。
その「鳥飛小物店」の向かいにも、興味をそそられるお店を発見!どうやらタピオカドリンクがおいしい「等咧粉圓」というお店らしく、看板に書かれた「待って!」にも、ますます興味をそそられたのですが、こちらのお店もお休み。と言う訳で、2連敗となってしまったのですが、これもまた、行き当たりばったりの街歩きには付きもの。これこそ旅の醍醐味と考えることにしました。
そろそろ細路地のゴールが近づいて来る頃、道は2つに分かれます。一方はグニャリと弧を描き民族路二段へ、もう一方は民權路二段の方向へ延びる道です。右手の大きな木の下にある「龍百貨」というちょっと変わった名前に惹かれ、行ってみることにしました。ここは、恐竜をモチーフにしたコンパクトなカフェ。オープンしてまだ半年足らずにもかかわらず、次々とやってくるお客さんたちでにぎわっていました。
店内にも、今にも走りだしそうなカラフルな恐竜たちがいっぱい。そんな恐竜たちとの出会いに、ナビは「奶蓋紅茶(チーズティー/100元)」で乾杯しひと休み。ワンプレートのブランチも、リーズナブルでおいしそうだったので、次回来るときの楽しみができました。
龍百貨
台南市民權路二段64巷53號
(06)223-6786
9:30~16:00、水曜休み、その他不定休あり
先ほどの分岐点を民族路二段側に進むと、ついにゴーーール!!となるのですが、実はその前にもうひとつ、公園路につながる細い路地への分かれ道があるのです。以前、ナビでもご紹介したプチホテル「小南天生活軽旅」は、この路地にあります。