金棗大国の魅力は1日では語りつくせない!まだまだあります、宜蘭と金棗の楽しみ方♪
こんにちは、台北ナビです。宜蘭・金棗ツアー2日目、始まりました。今日も農場体験や、DIY体験などが目白押し。どんな金棗に出会えるでしょうか?
来て見てさわって農場体験@頭城農場
1977年にオープンした頭城農場は、自然との共生を通じてゲストに健康と幸福を味わってもらう、というテーマの体験型農場です。季節によってさまざまな農業・DIY体験はもちろん、宿泊施設も備えているので、団体や修学旅行での利用も多いんだとか。
120ヘクタールという広大な土地と自然の恵みをゲストとシェアしてきただけあって、いろんな楽しみ方ができそうですね~。今回ナビたちは、農場ツアーと金柑酢などのDIYを体験してきました!
朝の散歩と腹ごしらえ
前日の夜遅く到着したので、散策できなかったナビ。ちょっと早起きして、散歩がてら山の空気を吸ってきました。空気が水気を含んでいて気持ちよかった! 白酒を飲みすぎて重かった体がだんだん軽くなっていくのがわかりました。
朝ごはんもいろいろ選べるバイキングでした。台湾の食文化で嬉しいのは素食(ベジタリアン食)がふつうに用意されていることです。
最近、朝からガッツリ肉が食べられなくなってきたナビにはうれしい! もちろんお肉料理もたくさんありますよ。頭城農場では地産地消を大切にしているので、ここで提供される食材は基本的にすべて農場で採れたものなんです。
農場導覧(農場ガイドツアー)に出発!
頭城農場のオーナーは、卓陳明さん。卓媽媽(チョウ・ママ)と呼ばれて親しまれています。卓媽媽はもともと教師をしていましたが、引退した後、生まれ育った故郷・宜蘭に戻り、この農場を経営し始めたんだそうです。
「ここに来たら、見て、さわって、聞いて、食べて、五感をいっぱい使って楽しんでほしい」
80歳も近い現役で、池や庭にいつも手を加えて新しくしているそうです。
そんな卓媽媽の自慢の農場を巡る、ガイドツアーに出発~!
マネージャーの王義輝さんの説明(中国語)を聞きながら、山道を歩いていきます。このあたりは山に囲まれ、川が3本も流れており、豊かな生態系を作っているそうです。途中では、オーガニック栽培の野菜畑を見たり、金棗の実をつまんだり、道端にはローゼルや田んぼも。ついさっき食卓に上がっていた食材もたくさんありましたよ~! 台湾でも食料自給率の低下は問題になっているそうで(現在は30%くらいしかないとのことでした。意外!)、だから自給自足の大切さを学ぶ場にもなっているんですね。
他にもお土産が揃うワイナリーや昔の農家を再現した家、ヤギや豚さんに触れあえるコーナーなどがあり、飽きることなく時間が過ぎて行きました。
昼食タイム
今回の昼食はバイキングと、特別に宴会用のメニューも用意してくださいました!前菜からメイン、デザートまで金柑尽くしですが、バリエーションが豊富なので飽きないのです。
DIY体験
頭城農場では、田植え・収穫・動物の餌やり・天灯飛ばし、焼き芋など様々なDIYが体験できます。今回ナビたちが体験したのは、水果醋(金柑酢)と金柑の寒天作り。
寒天は冷やして固める時間が必要なので、まずは寒天から取り掛かりました。石花凍という寒天のもと500㏄を鍋に入れ、火にかけます。その間に金柑(もちろん無農薬!)を半分に切り、圧搾機で果汁を50㏄絞っておきます。沸騰させない程度に熱したら金柑の果汁と、砂糖50グラム、こんにゃく粉10グラムを加え、かたまりができないように網で漉しながら加熱します。沸騰し始めたら火を止め、金柑を入れたガラス瓶に鍋の中身を注ぎ込み、フタをして氷を敷き詰めたクーラーボックスに投入! あとは待つのみ。
その間に金柑酢を作ります。初めに容器の中をアルコール消毒し、よく拭いた金柑を半分くらいまで入れます。砂糖とお酢を入れ、一方向にぐるぐると回転させて混ぜます。しっかり混ざったら、フタとシールを貼って箱に入れ、完成! このまま持って帰ります。しっかり浸かって食べられるようになるまで、3か月ほど置いておくというので、ナビの金柑酢は今、冷蔵庫でその出番を待っています。楽しみ♪
DIYはちょうど食堂のあるサービスセンターの坂を上がった裏手にあります。説明はすべて中国語でしたが、お手本を見せてくれますし、作業自体はまったく難しくないので、その通りにすれば間違うことはありませんよ~!
店名:頭城農場
住所:宜蘭県頭城鎮更新路125号
電話:(03)977-2222, (03)977-2000
中が見られる金棗工場@橘之郷
次に向かったのは、金棗の加工工場・橘之郷。ここはカフェやショップ・DIYスペースなどが併設してあり、見学もできる開かれた工場なのです。日本語でガイドしてくださったのは林鼎鈞さん。
奥様が日本人だということで、とても流暢な日本語で説明してくださいました。1978年にオープンした橘之郷は、もともと他の工場と同じく、製造過程などは一般公開していませんでした。しかし、この数年間で観光工場の需要が増えたこともあり、もっと身近に、そして安心して金棗製品を食べてもらうために、8年前からカフェやDIY、見学できる工場にリフォームしたんだそう。
そして、敷地内にはところどころに遊び心いっぱいの仕掛けがあります。
DIYスペースにある大きな椅子とテーブルのオブジェ。よく見るとテーブルの上に金棗が! あんな高いところに…。これは、まだ小さいころ、テーブルの上のものが食べたくても手が届かなかったころのことを思い出させてくれる装置なんですって。もはやアートです。
また、金棗に針を刺す機械なども、鉄製のそっけない感じを避けるために、温かみのある木製レプリカを展示してあるんだとか。
工場内はガラス越しに見学できます。加熱するときに、真空状態にすることで沸点を低くし、砂糖が焦げ付かない(=黒くならないので漂白剤を使わなくていい)ように工夫しているんだそうです。ナビもドライフルーツになぜ漂白剤が入ってるのだろう、と思ってたのですが、そういうわけだったんですね!
また、包装するときも糖度・水分・酸素を下げることで保存料などを使わずに済ませているとのこと。勉強になりました。
さて、こんなに添加物に頼らず一生懸命作っている金棗なら、ぜひ買って帰りたい! ということでショップにも立ち寄りましたが、こちらは平日なのにとても混雑していました。人気の程がうかがえます。
ここは金棗だけでなく、フルーツ製品がとても充実しています。ドライフルーツは、お土産にもちょうどよさそう。柿、ドラゴンフルーツ、グァバ、パイン、金柑、レモンなどがありました。蜜餞のDIYも予定されていたのですが、時間の関係で泣く泣くキャンセルに…。次へ向かいます!
店名:橘之郷AGRIOZ
住所:宜蘭市梅洲二路33号
電話:(03)928-5758
http://www.agrioz.com.tw/
さて、最後に向かったのは宜蘭の山の中、長立果園です。この2日間のツアーで見た金棗畑の中でも一番広い~!
ここは金棗狩りが楽しめる果樹園で、1人150元で1斤(=600g)まで持ち帰ることができます。黄色いのを選ぶと甘くてGood。無農薬栽培で7~10日はもちますので、生でもおいしくいただけます。
しかしなぜこんな山の上に…? オーナーの曾再立さんによると、アクセスよりも金棗にとって一番環境のいいところを選びたかったから、とのことでした。たしかに街から離れているので空気もきれいだし、山など気温差がある場所のほうが果物って甘くなるといわれていますよね。
たしかにおいしい! のですが、金棗狩りには3日前までに要予約(日本語案内はなし)、そしてアクセスを考えると、ここはかなり上級者向けかもしれません。
店名:長立果園
住所:宜蘭県三星郷牛門橋頭旁(省道台7丙線0.5K)
電話:0932-263-361(曾再立さん)
食の安全が叫ばれて久しい昨今ですが、宜蘭という地方の街にもこれだけ高い意識を持った農家さんがたくさんいるというのは、驚きでした。金棗はレストランでも食べられるし、加工品はお土産にも買いやすいのでオススメ。宜蘭に来たら、ぜひ思い出してくださいね!
以上、台北ナビでした。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2016-12-14