天空に一斉に上がっていくランタン!ため息と歓声が上がり、うっとりとしました。今年もいい年であるに違いない!と思ったひと時でした
こんにちは、台北ナビです。
毎年ますます知名度を上げ、参加したい人が増え続けているこの平渓のランタンフェスティバルは、在台年数が長くなりつつあるナビにとって、毎年旧正月後の参加マストのイベントになっています。今年は、旧正月が2月後半と遅かったので、そろそろ何か行事がほしいな、というタイミングでのビッグイベントとなりました。
旧正月は、毎年1月から2月末までのどこかに設定されるので、遅い時もあれば早い時もあります。旧暦の元旦から数えて、1月15日は新年になって初めて迎える満月の日で、この日を「元宵」といい、お正月行事はこの日までとされています。明日から平常に戻る前の最後のお祭り行事として、ランタンフェスティバルは近年ますますメジャーになりつつあり、中でも平渓のランタンフェスは世界的にも有名で、毎年違ったテーマが決められ、メディアを巻き込んでますます盛んになってきています。
天燈の歴史と由来
熱気球と同じ原理で空高く舞い上がる天燈(ランタン)ですが、いったいどんな由来があるのでしょう。いろいろな説がある中で有力とされているのは、昼間ののろしのかわりで夜の情報伝達の手段だったといわれています。平渓は辺鄙なところにあるため、開発が遅れ、村が盗賊などに襲われることもあったそうで、山間に散り散りになって逃げた村人達に、すでに盗賊は去って安全だということを知らせるために使われたそうです。その後、時代がすすんで盗賊が出なくなった今でも、「幸福祈願」のシンボルとして、平渓・十分の民俗儀式として残ったそうです。
命の危険が去った後に夜空に見るランタン、さぞや美しく当時の人々の目に映ったことでしょう。
願い事を忘れずに書いて
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このお値段で会場外でも上げられます
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今年の平渓ランタンフェスティバル
今年の平渓ランタンフェスティバルは、3回に分かれて平渓附近の小学校や広場で行われ、それぞれの日のテーマが異なっており、それにふさわしいデザインの大型ランタンを作成しているそうです。
ちなみに、第1回目は「歓楽新北 喜迎羊羊」、第2回目は「跨域魅力 攜手向前」、第3回目は「十分團圓 福来氣満天」ということで、ナビが参加した第2回目は、台東と共同で、台東観光名物の熱気球をモチーフにしたランタンのデザインで、ランタンの絵は、新北市の平溪國中と台東縣の鹿野國中の生徒が共同で描いたものだそうです。テーマとデザインがとてもストレートで判りやすく、子供も大人も外国人も楽しめる、良いアイディアだと思いました。
ランタンを熱気球のように丸く作るのは、とっても難しいそうです
大型ランタン制作を行ったランタン職人、胡民樹さんです。お隣はただ今後を継いでいるお嬢様だそうで、とっても綺麗!胡さんがメディアに囲まれてインタビューされているのを、ちょっと横から聞いてみました。今回はテーマに沿って、台東の熱気球をモチーフにしたデザインで大型ランタンを作ったので、伝統ランタンのように、四つ角があってはよくないので、大変だったとのこと。しかもサイズは16.5尺と2階にも届くようなサイズです。これが天高く舞うのですから、見ものです。
多少の雨でも決行
ラッキーな事に、ナビが参加した当日は曇りで、まずまずのお天気でした。快晴でなくとも、多少の雨でも大丈夫だそうです。
曇り空にとんでゆくランタン
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雲行きがちょっとあやしいです
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交通
会場までは、シャトルバスが便利。例年通り木柵動物園、台鉄「瑞芳」駅から、そして今年からは台鉄「基隆」駅、「七堵」駅と暖暖運動公園から、シャトルバスがピストン輸送しています。フェスティバル当日は、朝から深夜まで交通規制がなされるため、マイカーで行くことは出来ませんが、バスはかなりの本数が出ているので、やはりバスがお勧め。でも、混雑は避けられないので、それなりの覚悟が必要と思いますが、それでもいく価値大ありの素晴しさなのです。
交通管制ばっちり
会場の周りには
ナビがこの日参加したのは、平渓國小の校庭でおこなわれたもので、公道から校庭へ上がってゆく坂には、菁桐國小、平溪國小、十分國小の小学生が作った800個ものミニランタンが下げられています。
まだ時間が早かったので、老街を散策する事に。色々な小吃やデザート類が売られています。なんと、平渓線列車の形をしたランタンも!
平渓線のランタン
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ハートのランタンでテンションUP!
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まだ昼間なのに、フライング?!
夜をまたず、昼でも老街で購入し、その場で願いことを記入し、点火して飛ばす事ができますが、くれぐれも頭上注意で!失敗すると危険で悲惨です(涙)。
老街にはランタン由来の商品も。ランタンの形をしたベビーカステラのようなものもあります。また、とっても美味しそうなチーズのせ肉まんも発見。長蛇の列でした。時間がなかったので、購入を断念。次に来たときに絶対に食べようとカメラマンとともに決意。
いよいよ暗くなってきました。ナビ達が学校に戻ると、すでに校庭は人でいっぱい。熱気がすごいです。事前にネットで予約をすることもできたそうですが、それを逃したら、当日券をゲットするしかないとのことで、この日も朝11時からの券を手に入れるために、早朝7時くらいから並んでいた人もいたそうです。
200個がいっぺんに飛ぶ、圧巻!
この日は、8回に分けて合計1600個のランタンが飛ばされました。ということは、一回200個がいっせいに夜空に放たれるということ。すごそうです!しかも、世界30カ国からの参加者があり、ますます国際的になっています。ナビたちの番が迫ってきました。人混みをかき分けて、体育館に集合です。始めにもらったナンバーをもとに、列に並び、全員揃ったらいざ校庭に!
4人一組で地面に書かれた番号のところにいくと、各ナンバーにつき一人のお世話係がランタンを広げ、願い事を書くペンを差し出し、タイミングを見て火をつけてくれます。すごいお世話振りに脱帽です。足で踏んで抑え、ランタンの中に熱気を溜め込み、天に放つ時を待ちます。
まず、今回の平渓ランタンフェスの看板ランタン「跨域魅力 攜手向前」が上がりました~!
そして、号令とともに、ランタンを天に放ちます。光るクラゲがいっせいに夜空に!圧巻です。
なんだか、悪いものがいっせいに空に向かってとんでいき、身体の隅々まできれいになったような気分に。今年はいいことありそうだ!!上げたあとは、会場を離れなければなりません。人混みにまぎれてその場を離れます。足元に気をつけて、少しずつすすみます。この辺は台湾。自分の身は自分で守ろう!転ばないように、足元に最大限にを気をつけて階段を下ります。
上げ終わった直後に現実に戻り
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人ごみにもまれながら会場を後に
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後は、老街にもどって楽しんでから帰っても、その場でバスを待って帰っても自由ですが、帰りの混雑は覚悟の上で。すごい人ですから、スリなどにも注意が必要ですね。それにしても、この混雑や体力の消耗などを押してでも、また期待と思わせる美しさでした。そうこうしているうちに、次の組の200個がまた上げられました。少しはなれたところからみても、素晴しくきれいです。これはもう、台湾に住んでいたら、毎年の参加マスト行事にしなければ。決して若くはないナビをもそんな風に思わせるこのランタンフェスティバル。来年も、乞うご期待です。
以上、台北ナビでした。
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記事登録日:2015-04-07