バリエーション豊富で独自の進化を遂げるグルメの世界にご案内します
こんにちは、台北ナビです。
台湾旅行の醍醐味はなんといってもリーズナブルで美味しいグルメ。いたるところに和洋中さまざまなジャンルのレストランや屋台が立ち並んでいて何を食べようか目移りしちゃう人も多いはず。でも折角台湾に来たのなら、「台湾料理」を食べてみたいものですよね。ここでは、そんな台湾料理のオススメメニューをご紹介します!ぜひ本場ならではの味を堪能してください!
そもそも台湾料理って??
台湾に住む人の大部分は元々中国大陸の福建省や広東省などから移り住んだ人たちを先祖に持ちます。彼らはコメやサトウキビ、茶葉などを栽培して生計を立てていたので、質素で素朴なのが特徴。本来の台湾料理といえば、庶民的で家庭的とも言えます。
ただ、1895年から1945年までの日本統治時代に日本料理の概念が伝わり、それは今でも形を変えながら脈々と受け継がれています。さらに、戦後台湾に移住してきた人たちによって、四川料理にルーツを持つ牛肉麺や、上海料理にルーツを持つ小籠包など、台湾で独自の進化を遂げた料理もあります。
そして、漢民族が台湾に移住する前から台湾の地に暮らしていた台湾原住民の料理も忘れてはいけません。
と言うわけで、台湾料理というのは、福建省や広東省出身の人たちが食べていた料理をベースに中国各地や日本、台湾原住民の食文化のエキスを吸収して発展してきたバリエーション豊かな料理と言えます。
ご飯系
亜熱帯と熱帯地方に属する台湾は、お米の栽培が盛ん。理論上は1年間でお米が3回も収穫できる場所なんです(実際には2期作の場所がほとんどですが)。だからお米を使った料理は台湾料理の基本中の基本です。
【滷肉飯(ルーロー飯)】「煮込んだ肉をかけたご飯」という意味の「滷肉飯」。その名の通り、豚のそぼろ肉を醤油ベースのタレで煮込んでホカホカご飯にかけて食べる大人気メニューです。
『台北ナビ豆知識』
本来は「鹵」という文字を使っていたようですが、後に「滷」の文字を使う辞典が出現。しかし「滷」の文字が常用漢字ではなかったために、慣用的に音が似ている「魯」を当てて看板やメニューに使っています。町中に「魯肉飯」と書くお店が多いのはこういう理由からなのです。
【排骨飯(スペアリブ飯)】パイコー飯ともかかれることもある排骨飯。豚スペアリブが載ったダイナミックなご飯です。豚スペアリブは焼いてあったり、揚げたりしているほか、特製ダレに漬け込んでいるのか、後からかけるのかなど、こちらもお店によって独自の作り方があります。日本のノリ弁よろしく、お弁当の定番メニューです。
【焢肉飯(トンポーロー飯)】「控肉飯」と書くお店もあります。豚バラ肉を醤油ベースのタレで煮込んだ東坡肉(トンポーロー)を載せたご飯です。スペアリブ飯に比べてリーズナブルで、ジューシーなトンポーローがご飯によく合います。コラーゲンの効果で美肌効果が期待できるかも?
『台北ナビ豆知識』
中南部では東坡肉を乗ったご飯のことを「滷肉飯(魯肉飯)」と呼んでいます。もし台北で言うところの滷肉飯を食べたい時は「肉燥飯」を注文してくださいね!
【火雞肉飯(七面鳥飯)】茹でた七面鳥のムネ肉にチキンオイルをかけたご飯。南部・嘉義の名物グルメです。プルプルな食感もさることながら、ジューシーさがたまりません。嘉義以外の地域では鶏ムネ肉を使った雞肉飯が一般的です。
【紅蟳米糕】台湾特産のワタリガニをまるごと贅沢におこわの上に載せた料理。宴席でよく食べられるメニューで、縁起が良いとして人気があります。
麺系
ご飯だけでなく、麺類も種類豊富。冬に体が温まるものや夏にすっきりと食べられるものまで、色々食べつくしちゃいましょう!
【牛肉麵】戦後に台湾に移り住んだ四川出身の人が編み出したとされる牛肉麺。スープの種類は複数あり、醤油ベースの「紅焼」と、あっさり味の「清燉」が代表的です。紅焼は辛いものもあるので要注意。各店が自慢の味を競い合っています。
【涼麵】冷やし中華の元になったといわれる涼麺も、お店ごとに色々な味が楽しめる夏にピッタリのグルメ。台湾では朝ごはんや夜食に食べるのが一般的で、営業時間が深夜から朝にかけてというお店が多いです。涼麺と一緒に甘みの強いみそ汁を売っているお店が多く、一緒に味わうのが台湾流の食べ方です。
【擔仔麵(タンツー麺)】天秤棒に食材を入れて、市街地を練り歩きながら販売していたことに由来する擔仔麵は台南が名産。具材は至極シンプルですが、ダシがしっかりとしていて、深みのある味が楽しめます。
【炒米粉】米どころならではの焼きビーフン。風が強い新竹や澎湖はビーフンの一大生産地です。食べるとお米の甘みをふわっと感じられ、野菜もたっぷり採れます。うだるような暑さの時にささっと食べられる夏にぴったりなメニューです。
『台北ナビ豆知識』
実際に米粉を100%使ったビーフンは台湾でも少なく、コーンスターチ(玉米粉)を使ったものが多いのです。お土産に購入される時は原材料の欄を確認してみてくださいね!
一品料理系
家庭料理から宴席メニューまで、ご飯や麺によくあうおかずもたくさんあります。どれもナビが大好きなものばかり、せっかく台湾に来たのだから、少しでもたくさんの種類を食べていってくださいね。
【菜脯蛋】切り干し大根入りのふっくら卵焼き。一般家庭でもよく食べられる家庭料理です。九層塔(台湾バジル)や桜エビなどが入っているものもあります。
【虱目魚】
台南を中心に南部沿海で養殖される白身魚のサバヒー。お粥の具材として入っているものが多いですが、煮物にしたり、塩焼きにしたりとバリエーションは豊富。英語でミルクフィッシュと呼ばれるようにまろやかで程よく弾力のある食感がたまりません。
【佛跳牆(ぶっとびスープ)】あわび、ホタテ、フカヒレなど高級食材をはじめ、たくさんの具材をじっくりと煮込み、素材それぞれの旨みが染み出た味わい深い滋養強壮に効くとされるスープです。旧正月やお祝い事のある時に飲まれる宴席の定番メニューで、古の時代、寺廟で厳しい修行を積んでいた和尚さんが美味しい香りに誘われ、我を忘れて壁を越えて様子を見に来たことからこの名がつけられたとされています。
【香炸芋條】こちらも家庭料理として食べられるタロイモのフライ。タロイモで作ったコロッケのようで、外はサクサクで香ばしく、中はしっとりとしてほんのり甘い、デザートにもなりそうな一品です。
【烏魚子(カラスミ)】
ボラの卵巣を塩漬けにして天日干しさせたもの。お酒のおつまみにピッタリです。紹興酒のような強いお酒に漬けた後、表面をこんがりと焼いて大根やニンニク、ネギ、リンゴなどを合わせて食べるのが一般的。チャーハンに入れて食べることも。
『台北ナビ豆知識』
カラスミはパスタやピザの具材としてもよく合います!買うときは血管がきちんとあるかを確認するのが◎。なんでもカラスミに血管がないものは卵を集めてカラスミ状にしています。なるべく固いものを選ぶのもポイントです!
【豆干炒肉絲】干した豆腐の豆干と牛肉などを炒めた家庭料理。ピリリと辛味を足すのが一般的で、食が進む一品です。
【蔭豉鮮蚵】台湾ではカキも一般的な食材。蔭豉(トウチ)で炒めたこの料理は、お粥のおかずとしても、お酒のおつまみとしても合う濃い味付けが後引く美味しさです。
【鳳梨蝦球】揚げたプリプリの海老に新鮮なパイナップルを添え、その上から甘い台湾マヨネーズをかけたローカルフード。甘いマヨネーズは日本人には好きと嫌いが分かれるのですが、この料理でなら食べられるという人もいる不思議なグルメです。
今回ご紹介したもの以外にも台湾料理はたくさんあります。伝統的だけでなく、洋食の影響を受けて生まれた創作料理も増えていて、今後無限の発展の可能性を秘めています。
ぜひ台湾で思う存分グルメを満喫してください。
以上、台北ナビでした。
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記事登録日:2019-07-03