「清らか」な世界が広がる花東縦谷
花東縦谷は中央山脈と海岸山脈に挟まれた内陸地帯です。ユーラシアプレートとフィリピン海プレートの境目にあり、多くの断層があることでも知られています。また、花蓮渓、秀姑巒渓、卑南渓などの河川が流れ、峡谷、滝、温泉、蛇行、河岸段丘、扇状地、悪地地形など、様々な地形を作り出しているんですよ。
山脈と山脈の間の高低差は2000メートルに達するほか、亜熱帯気候と熱帯気候を跨ぎます。水資源が豊富で大規模な人為的破壊が行われなかったため、動植物の宝庫としてもしられています。
また花東縦谷国家風景区は台湾の中で最も多彩な原住民文化が集まっている場所でもあるんです。アミ族、プユマ族、ブヌン族、タロコ族、サギラヤ族、セデック族、その他のエスニックグループによる多彩な文化があり、毎年7~8月に開催される豊年祭ではエスニックグループごとの独自色が濃厚に表現されます。これは原住民の集落の中で最も盛大なお祭りなんです。
考古学調査では、花東縦谷は非常に豊かな先史時代の遺跡が残っています。現在確認されているのは瑞穂舞鶴大地の舞鶴遺跡と富郷石牌村集落の南側にある公埔遺跡で、いずれも花蓮県にあります。
ホタル観賞春から夏にかけて、川原や池のほとり、田んぼなどでは夜になると、草むらや空中を灯篭のような光を放ちながら漂うホタルの姿が見られます。発光素の働きによってもたらされる光は、プロポーズのため以外にも、妨害された時や危険を感じた時などに、仲間に異常の発生を伝達するためとも言われています。幻想的な自然のイルミネーションを鑑賞できます。
夏至の太陽花東縦谷には北緯23度26分の北回帰線が横断していて、毎年6月末の夏至にはこの頭上を太陽が通過します。花蓮県瑞穂郷にある北回帰線のモニュメントでは高さ2.5メートルの巨大急須を設置して、訪れる旅行者に舞鶴地区の特産「蜜香紅茶」を振舞うイベントが行われ、花東縦谷の大地の恵みの味と香りが楽しめます。
空中散歩の夢をかなえるスカイレジャー花東縦貫国家風景区が繁忙期となる夏の名物といえば、スカイレジャー。鹿野郷には台湾だけでなく世界各地から、大空を飛び回りたいと夢を抱く人々が集まります。
鹿野高台ではパラグライダー体験ができるほか、最近では熱気球の飛行が盛んになり、台湾の熱気球の故郷とも呼ばれるようになりました。現在では7.4ヘクタールのパラグライダー体験場と5ヘクタールの着地地点を持ち、花東縦谷のレジャー施設と地方産業の活性化を担っています。
山肌を黄色に染めるワスレグサ晩夏から初秋にかけて、見ごろを迎えるワスレグサ。豊富なタンパク質と鉄分が含まれていて、台湾では家庭料理の食材としても使われます。精神を落ち着かせる作用もあるんだとか。花は朝開くと夜にはしぼんで枯れてしまうため、食用のワスレグサは開花する直前のものをすばやく収穫しないと商品価値がなくなってしまいます。開花の時期には山肌が黄色に染まる美しい光景が見られることでしょう。
体も心も温まる温泉でリラックス花東縦谷には温泉が湧き出てきます。花蓮の黄金温泉は台湾全土の中でも泉質がいいことで知られ、疲労回復やアンチエイジング、新陳代謝の活性化に効果があるとされます。子宝に恵まれる温泉もあるんですよ。
瑞穂温泉や安通温泉など比較的早くから開発された温泉街があるほか、富源森林遊楽区や新光兆豊レジャー農場など、新たな温泉施設もオープンし、北から南まで温泉三昧の旅を楽しめます。露天風呂のほか温泉スパもあり、水着と帽子を持って大自然の中の温泉でリラックスしちゃいましょう!