東海岸の礁渓温泉は台北からの日帰り旅行にぴったり♪
日本式露天風呂やハイキングも楽しめるし、グルメも台北とは一味違います!
こんにちは、ライターの木村明惠です。
海と山に挟まれた宜蘭県礁渓郷にはたくさんの温泉宿が立ちならんでいます。台北から宿泊しなくても日帰りで礁渓の温泉を楽しめますよ!後ろの山には古道やハイキングコースがあります。
まずは立ち寄り湯「春和温泉」のご紹介
春和温泉は「日式」で、日本風に裸でお風呂に入る立ち寄り湯です。台湾の温泉の多くは、プールのように男女一緒に水着を着て入る方式のところが多いですね。日本人にとっては少し違和感があり、入るのを敬遠される方もいらっしゃいます。ここはそんな心配はありません。
德陽路からこの看板が少し見えます
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德陽路。左側が湯圓溝公園、右奥突当りが春和温泉
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場所は礁渓山の麓。繁華街からも歩いていけます。
台鉄の礁渓駅を出てまっすぐ温泉路を進み、T字路で忠孝路に当たったら左折。このあたりから温泉街の雰囲気です。100mほど進み、道が4つに分かれる地点で、斜め右山側にある德陽路を進みます。まもなく「湯圓溝公園」が左に見えたら、右側に小さな広場(バス停)の細い右横の道を山に向かって進みます。右側に小さなお宮さんがあります。突き当りが春和温泉です。德陽路からも少し見にくいけど看板が見えます。
広い敷地の入口近くに受付棟があり、そこで料金を払います。大衆池(公共風呂)は一人70元。浴槽につかるときシャワーキャップが要るのでお忘れなく。ない場合は売店にあります。個室風呂もありますが、時間が40分と限られていることや、条例により女性は一人で入ることができないので、安くて解放感ある大衆池がおススメです。
料金を払ったら、お風呂棟に行きましょう。日本のスーパー銭湯のように一つの建物の中にすべてあるのではなく、敷地内に建物がいくつも建っています。
女性と男性の入口ドアはこんな様子。なんともローカルな台湾風ではありませんか。 (内部は撮影できなかったのでここからは想像しながら読んでくださいね。)
ドアを開けると、カーテンの目隠しがあり、その先に一辺15mくらいの四角い石造りの広い浴槽が2つ並んでいます。脱衣場所や休息場所は屋根がかかっていますが、お風呂の中心部は半露天になっています。入口のそっけなさと比べ内部は立派な広さと清潔感があります。
入って左側にオープンの荷物置き場があるので、そこに荷物を置いて脱衣します。90度対面の壁にそってお湯と水が出る蛇口が並んでいます。
そのほか、よくプールサイドに椅子とテーブルが並んでいるような感じで、地元のご婦人が腰かけて、何か食べたり、おしゃべりをして過ごしています。日本でもよく見かける光景ですが、ここも地元の社交場なのですね。しかもかなり長時間滞在している様子。
敷地内の休憩場所。テーブルとイスが置いてあります
お湯はほとんど無味無臭ですが、かすかに温泉らしい匂いがします。ここのお湯は、場所的に山から最初に配湯されているので、とても新鮮なのだそうです。見るところ、温泉好きがこだわる「源泉かけ流し」です。
2つの浴槽は温度が異なり、大体42度と45度くらいでしょうか。何度も入ったのですが、その度に温度が違うので、2つの浴槽の温度を確かめて、好きなほうを選んでください。
湯圓溝公園
春和温泉に行くときの目印になる公園です。広々としたウッドデッキの中、足湯が楽しめます。なんとマッサージまでやっているようです。地元の人が足湯を楽しんでいるので、おしゃべりするのも楽しいかも!
裏山のハイキングコース
礁渓温泉街の後ろには山が迫っています。今回は、五峰旗瀑布と聖母山荘登山歩道をご紹介します。礁渓中心街から湯圓溝公園を過ぎて山の斜面をホテルロイヤル礁渓方面に上がり、舗装が切れたところにある駐車場近くにあります。台湾好行バスが台鉄・礁渓駅周辺から出ているので、バスを利用する場合は「五峰旗風景区」で降ります。タクシーだと街から15分ほどです。
五峰旗瀑布の上にも滝が見えました
聖母山は五峰旗瀑布を右に見ながら、1本道を3時間くらいかけて登ります。最初の1時間半は車も通れる広さです。
五峰旗瀑布と聖母山登山道との分かれ道
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道沿いにヒカゲヒゴがたくさん生えています
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途中に教会がありました。このあたりは晴れていれば蘭陽平原と海が臨める場所です。なだらかな斜面をゆっくり登ります。
1時間半ほどで、通天橋というところに到着しました。屋根のかかった休憩所があり、ここから細くて急な山道に入ります。
聖母山頂上を聖母山荘よりのぞむ
ほぼ1時間半で頂上です。
頂上すぐ近くにはキリスト教徒の方々のための宿泊所(聖母山荘)があります。ここで水やトイレが使えます。晴れていれば蘭陽平原や海が見えるはずですが、残念ながら登ったときは雨。眺望はありませんでした。
グルメ
地元で有名な葱油餅のお店
宜蘭地方は、自然と水に恵まれた土地です。台北でもお店に「宜蘭産三星葱」などとアピールしている看板を時折見かけます。
三星葱以外でも有名なのは、空芯菜、赤玉ねぎ、水タケノコ(水耕栽培のタケノコ)など。トマトも有名です。
また鴨肉の燻製も有名。海も近いので、台に並んだ魚を選び、さまざま調理法で出してくれるお店もあります。小さなお店で小吃を食べてもよし、ちょっとしたお店でコース的な食事を食べてもよし、自助餐で好きな料理をチョイスしてもよし、台北とは一味違うグルメが味わえます。
湯圓溝公園近くでおいしい自助餐店を見つけました。宜蘭の野菜たっぷりのお料理。種類が多く充実していました。お昼にいかがでしょうか?料金は100元~150元くらいと、とってもリーズナブル!
これは礁渓のレストランでのコース料理。
箸をつけている揚げ出し豆腐のように見えるお料理は、エビをすり潰しつなぎを加えてから蒸して揚げたもので、「糕渣」といいます。シンプルに見えますが、かなり手がかかった地元のお料理。フワッとした食感です。
こんな1日コースはいかが?
バスで台北市街から雪山トンネルを抜けると、まもなく礁渓です。遠目にビル群が見えるあたりが温泉街。
朝8時頃台北を発ち、9時半ごろには礁渓温泉で行動開始。バスは首都客運か葛瑪蘭汽車客運を利用。料金は100元前後。約1時間で到着します。
台鉄よりバスの方が時間的にも料金的にもお得です。
到着したら、駅周辺から台湾好行バスかタクシーで五峰旗瀑布へ移動し散策。マイナスイオンをいっぱい浴びましょう。もし元気があれば聖母山方向へ少し歩き、教会周辺まで行けば、晴れたとき蘭陽平原と海まで見渡せます。(このときは帰り道で五峰旗瀑布を上段から見て下ります。)瀑布を見たら、徒歩かバスで市街地に戻り昼食。
午後は春和温泉にゆっくりつかり、その後街中を散策。 夕食は公園周辺屋台で好きなものを買って、ウッドデッキのある湯圓溝公園でアウトドアディナーを楽しんでは。ビールも売っています。
もう少し本格的な夕食を、と思う方は、レストランを外部客にも営業している大き目のホテルがおススメ。ホテルで地元料理のコースをいただく、なんていうのも良い思い出になるのでは。
以上、台湾の温泉大好き木村明惠でした。
(取材日:2017年6月3-5日・11月5日)
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2017-12-22