凍頂烏龍茶で香り付けした黄金色に輝く烏龍茶焼酎!台湾を代表するお酒になりそうな予感♪
こんにちは、台北ナビです。
旅先でその土地のお酒をいただくことは、お酒を嗜む人にとって贅沢な楽しみ。なんでもお酒の力ってすごくて、飲んでいるうちに自然とその土地への親近感や愛着がぐぐ~と沸いてくるから不思議です。
そんな旅をより深く豊かにしてくれるお酒ですが、今回、台湾の酒造業に期待のニューフェイスが登場したと聞きつけ、さっそく行ってきました。特産品の凍頂烏龍茶を使った焼酎「八田」、台湾を代表するお酒になりそうな予感~♪
Made in Taiwan初の焼酎登場!
台湾のお酒と言えば、ダントツの知名度を誇る「台湾啤酒」が真っ先に思い浮かび、強いお酒がお好みの方なら「金門高粱酒」や「Kavalan」のウイスキーなどが続くかと思います。
そして、そこに並ぶべく登場したのが烏龍茶焼酎「八田」。台湾でも年々、日本の焼酎を飲む人が増えていて、日本風居酒屋などでもそのボトルをよく見かけるのでてっきり“台湾産の焼酎もあったような…”と勘違いしていたナビ。台湾産の清酒はあるけれど、そういえば台湾産の焼酎はなかった~~!!
市場に出回っている台湾産の焼酎は「八田」がお初で、現在はこれのみなんです。
「一同發財有限公司」の高粱酒。麻雀をかたどった陶器にお酒が入っています。縁起が良さそう~!
製造するのは、2003年創業の高粱酒メーカー「一同發財有限公司」(台北市)。台湾で焼酎の機運が高まりつつあることから、「ここならではの焼酎を作ってみよう」と新プロジェクトが始まったそう。
高粱酒のプロとはいえ、焼酎作りははじめてのこと。何度も試作を繰り返し、2017年7月にやっと特産品の凍頂烏龍茶を使った焼酎が出来上がりました。
ネーミングを見て「日本の焼酎?」と思っちゃいそうですが、台湾産ですよ〜!
烏龍茶焼酎「八田」のネーミングを見てピンと来た人もいらっしゃるかもしれませんが、日本統治時代の台湾で、農業水利事業において多大なる貢献をした日本人技師「八田與一」氏に由来します。
八田氏は東大土木工学学科を卒業し、24歳の時(1910年)、台湾総督府内務局土木課の技手として来台。56歳で亡くなるまで台湾の水利事業発展のために尽力した方です。なかでも偉業が台南の烏山頭ダムと嘉南用水路の建設。これにより、常にかんばつに悩まされていた15万ヘクタール近くの土地を肥沃にし、その周辺の農家の暮らしを豊かにしたと言われています。
この焼酎はその一帯を指す嘉南大圳(かなんたいしゅう)で育まれた蓬萊米と米麹、流れる水を使用しています。こういったつながりがあってこのネーミングなんです。日本人の八田氏が指揮して潤った嘉南大圳の産物で作られる日式焼酎ー。なんだか、日本人として親近感が沸いてきちゃいませんか?
米焼酎に凍頂烏龍で香りつけ
茶葉は凍頂烏龍茶を使用
原材料からもお察しの通り、ベースは米焼酎。蒸留のときに凍頂烏龍の茶葉で香りを付けています。
茶葉は南投鹿谷産の凍頂烏龍で、そのままお茶として楽しめる水準の茶葉を使っているそう。試作段階では高山烏龍茶などほかの台湾のお茶でも試されたそうですが、焙煎の効いた凍頂烏龍茶が色、香りともに一番よかったそう。もちろん香料一切なしです。
飲み方によって味が変化!お茶つながりで茶梅入りもオススメ
それではウキウキの試飲タイム。市場に出回って間もない烏龍茶焼酎「八田」(アルコール度:25度)、ストレート、ロックにフルーツや茶梅入りなどをナビが飲み比べてみます。
ストレート <オススメ度:★★>
焼酎をストレートで飲むことはあまり少ないかと思いますが、オリジナルの香りと味を確かめるためにまずはこれから。
こうやって茶器に注ぐと、美しい黄金色で本当のお茶のよう!
ぐっと鼻を近づけてみると、かなり強くて濃厚な香り。なんだか高粱酒のような香りもするし、ウイスキーのような香りもするような…。
顔を離してクルクルと茶器をゆすってみると、ふわ~っとお茶の香りが漂ってきました~♪ナビ、はりきって鼻を近づけすぎたようです(苦笑)
味のほうはというと、日本の焼酎では飲んだことのない味わいです。なんだか高粱酒のようでもあり、ストレートだとあまりお茶の味を実感できないかも…