温泉の宝庫だった!陽明山を再発見!!
こんにちは、台北ナビです。
台北にいながら日帰りできる温泉といえば、陽明山、北投、烏來といったところでしょうか?中でも陽明山温泉は、国家公園区内に位置していることから、その面積と風景をとってみても、他の2カ所よりいろんな面で抜きん出ています。
今日は陽明山のボランティア解説員のエリック程さんに案内をしてもらい、陽明山の源泉と誰も知らない秘湯を回り、陽明山の魅力を再発見した1日となりました。
陽明山のボランティア解説員
普段は某有名ホテルの社員であるエリックさん、山好きが高じて週末は陽明山の案内をするボランティアに変身(?)します。ボランティアといっても誰でもなれるものではなく、試験に合格しないとその資格は与えられません。現在陽明山国家公園の案内役には、解説志工というボランティアと義務解説員という職員がいて、総人数は461名。うち日本語が話せる人は5名(エリックさんを含む)、英語が話せる人は50名以上います。通常は指名できませんが、頼み込めば可能性もあり、だとか?ボランティアは、陽明山をこよなく愛する人や山好き、植物好き、鳥好き、自然が大好きな人たちが退職後あるいは休みを利用して案内しているので、どの方に付いても陽明山を熱くたくさん語ってくれます。
ボランティア案内を請求する連絡先は、
陽明山国立公園の解説課:住所:台北市陽明山竹子湖路1-20号 電話(02)2861-3601 FAX(02)2861-1504 ボランティア業務の関係者は陳吾妹さん:内線807(日本語は通じませんが、英語はOK)
エリックさんと日本からの温泉マニアたち
さて、エリックさんは山好きが高じ、案内人となったわけですが、案内をするうちに温泉にもはまってしまいました。その結果、陽明山だけに飽きたらず、台湾には、約128カ所の温泉地がある(とウィキペディアには掲載)のですが、そのほとんどを制覇中。さらにエリックさん自身が知る山の秘湯は、この128カ所には含まれていないそうなので、台湾の温泉は奥深い・・・。ブログなどで台湾の温泉を語るエリックさんは、やがて日本の温泉マニアに発見され、そして、彼らと交流が始まり、なぜか今回は温泉初級クラスのナビも秘湯を巡る旅のお仲間にいれてもらうことになりました。
朝の9時に皇家季節酒店(北投館)にて集合出発。
さて、今更ですが、陽明山という山はありません。
え?と、台湾に長いナビも恥ずかしながら、そう言えばそうだとわかりました。陽明山というのは国家公園の名称です。陽明山の中で一番高い山は七星山。他にも大屯山なども有名ですね。朝ホテルを出発しエリックさんが運転する車は、陽明山の龍鳳谷の源泉が見下ろせる場所に着きました。お天気は若干雨模様ですが、白く強く立ち上る湯気は、緑の合間にくっきりと見えます。
今度は地熱谷の源泉を見に行きます
MRT「新北投」駅を降りて、公園に沿って歩いていくと、その先に地熱谷と書かれた場所があり、温泉が噴出しているところを近くで見る事が出来ます。その噴出先の元をたどると・・・実はここにあったのです。
きれいな色で魚もいそうな湖のようですが、これは温泉の溜め池なんです。でも湯気が上がってないので、温度はさほど高くはありません。周囲は散歩道にもなっていて、溜め池が見物できるコーナースペースも設置されています。眺めのいいところからじっくり見ていると、溜め池周囲を埋める岩石のところどころから湯気が立ち上り、その周辺が硫黄色になっているのがわかります。北投温泉の泉質は、硫黄泉。ここが源泉だったんだと感慨深いものがありました。
近くには、土地の神様もいます
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河は鉄分で岩が茶色くなっています
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ほんとにきれいです~~
焿子坪野湯という廃棄された鉱山を少し離れたところから見学しました。
そして、さっき一番上から見た龍鳳谷の源泉がもっと近くから見えるところに来ました。
惇敘という高校のバス停のところから見ることが出来ます。
陽明山中山楼の温泉露頭を見学
陽明山温泉の源泉はこちらです。
中山楼は、今のように人民からの直接選挙によって総統が決められる以前は、蒋介石が率いる国民党員である人たちの代表で決まられ、その会議が行われた場所でもあるのです。現在は観光客にも参観が開放されていて、その中華様式の建物は、かなり見ごたえがあります。が、ゆくゆくは外部企業に委託し、国民党の老議員たちが利用していた中山楼周辺の宿泊所も含め、全体的にもっと観光地っぽく仕切り直されるそうです。
源泉は不思議な世界
さて、秘湯へ
陽明山には、温泉リゾート、ホテル、旅館、公共の温泉地と、湯に浸かれるところはたくさんありますが、温泉マニア達が好むのは、誰も知らないいい湯があるとこ。そして、それは自然と一体化している露天であること。
陽明山と台湾の温泉を知り尽くしているエリックさんだからこそ、今回彼らの要求を満足できる場所へと案内してくれたのでした。
その場所は・・・
ここは一つ目
陽明山内にあります。
ここの湯は、エリックさんはすでに体験済み。ナビも教えたくないため、ぜひと言う方は編集部にご連絡ください。八煙温泉からも近いところです。
あいにくこの日はお天気がよくなくて、秘湯の入口に着いた時は、もうどしゃぶり。まあ、どうぜ濡れるからねと言えばそうですが、やはりお天気が悪いと着替えにも手間取ります。カメラと着替えのことを考え、ここでは足踏みした初級者ナビ。湯に浸かって、はしゃぎまくっている3人の写真を撮ってあげてから、エリックさんと更に上方にあるという温泉探索に出かけました。
ここが2つ目で、真ん中の棒に捕まって入ります
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そうじゃないと底が熱い
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底は泥温泉
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温度は40度ほど、底は50度くらいあるので、足はあまり下までつけられません
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石を飛び越えながら川を渡り、がけをよじ登って、行き着いたてっぺんにはきれいなお湯が湧き出る小さな温泉がありました。エリックさんが「さっきのところには2カ所。ここは1カ所温泉として入れるところがあるんですね」と指差しました。小石の間からも湯気が立ち上るこの場所は、雨のせいで霧も深く、道も人も消えぎえに見え、まさに秘湯ムード満点でした。
ここが3つ目!きれいなお湯が湧き出ています
雨と霧で、幻想的な秘湯の景色
湯上りは?
硫黄泉は、黄褐色や白濁色を帯び、卵が腐ったような強い匂いがあります。
皮膚病、婦人病、ぜんそく、神経痛、動脈硬化、リューマチなどにも効果があります。飲むと便秘、糖尿病にも効くそうです。
大雨の中、がけをよじ登ったナビは疲れ、いい湯に浸かった3人の顔は晴れ晴れ。彼ら体がポカポカして、足が軽くなったととても喜んでいます。
この後、台湾中部の泰安温泉へと引き続きナビたちは向かったのでした。
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記事登録日:2012-03-28