日本人が住んでいた移民村をたどりつつ、快適にすごせるステキな民宿です
こんにちは、台北ナビです。
台湾東部の花蓮は、その北にある宜蘭と並んで民宿が多い県としても有名です。今回ナビが泊ったのは、かつて移民村があった豊田駅からも近く、当時の豊田移民村の日本人の生活の一部でもあった豊田神社の裏にある「豊田安琪花園 casa de angie」。
田んぼの真ん中で、のどかな景色の広がるこちらの民宿は、政府からグリーン(エコ)&おもてなしの民宿としても認定されています。迎えてくれたのはオーナーのアンジーさんと日本語を話されるお母さまでした。
ロケーション
豊田駅でも寿豊駅でも、遅くとも2日前までに連絡しておけば、駅まで無料送迎をしてくれます。プユマ号は豊田駅には停まらないので、プユマなら寿豊がいいですね。夏場なら駅近に美味しいアイスの店もあるのでぜひ。周囲の楽しみ方はアンジーさんがしっかり教えてくれます。オーガニックレストラン、ヒスイや木工房、立川漁場や雲山水、アミ族集落もすぐ近くです。
オーナー紹介
民宿の名前にもなっているオーナーの李安琪(アンジー)さんは、以前は学校の先生でした。花蓮に家があったのですが、のどかなこの豊田の地を気に入って土地を購入し、民宿を建てたのが2007年のこと。当初台湾国内で民宿の数はまだ多くなく、さらに合法民宿(アンジーさんとこは第631号)というのはもっと少なかった時代です(2017年現在、花蓮市と県は2000軒を越える合法民宿があります)。
英語の通訳ガイドでもあり、泡茶師の資格も持つアンジーさんは、食べることや遊びに長けていて、旅行者の心をぐっとつかんできます。「豊田安琪花園」に泊るということは、彼女の家族にもなったのと同じようなこと。そのホスピタリティとおもてなしに、ここを拠点に東部旅行もいいかも、と頭の中は次なる旅の計画がめぐります。
日本語を話されるアンジーさんのお母様である李淑娟さんは、昭和10年生まれ。上品で可愛いおばあちゃまです。生まれ育ったのは、東部で3大移民村の一つであった吉野村(他は豊田村と林田村)。小学校3年生の時に終戦を迎えました。掛け算は日本式で覚えているわよという李さん。7人兄弟で、ご兄弟はお互いを名前の漢字の一字をとって、イワ、クモ、ユキ、ミコ・・など日本語の読み方で呼ぶそうです。吉野村はほとんどが日本人でしたが、李さんのお父さまのお兄さんが日本人と一緒に農業をしていた関係で、うちの中では台湾語で話していたものの、6月5日の吉野神社のお祭りや大きな行事では、スーツや着物を着て出かけたそうです。李さんはその後花蓮の女学校に通い、卒業後は県政府で仕事をし、退職後、娘のアンジーさんと一緒に暮らすようになりました。
アメニティなど
民宿ではエコ優先。そのため、歯磨き、歯ブラシ、ヒゲソリはおいていませんので、持参してください。バスルームはどの部屋にもバスタブがあり、天井はヒノキ作りなので、香りよく、快適にすごせます。
冷蔵庫とお茶(台湾ウーロン茶)セットがそろっています。アンジーさんがお茶の師範なので、陸羽ポットや茶道具、茶葉があり、飲まなかった場合、茶葉はお持ち帰りしても可。もっと欲しい場合は、民宿内でも購入できます。
部屋を見てみましょう!
部屋は全部で5室。1部屋13~17坪という広さに加え、海外旅行が趣味だったというアンジーさんのこだわりが随所にありました。バスルームもゆったりしていて、広い庭とテラスにのんびりできそうです!屋上からは、西には中央山脈、東は海岸山脈、北は鯉魚山、南には縦谷が望めます。
萱暉(2~4人部屋)
バリアフリールームも兼ねているので独立ドアがあり、一階の正門横から出入りが可能です。バスタブ外にも緑の景色が広がります。窓を開けるとそのまま芝生に出ることもでき、普通の家のマスタールームのような雰囲気です。