言わずと知れた縁結びのパワースポット!彼氏が欲しい人、婚活中の人はもちろんのこと、既婚者にもご利益あり!
こんにちは、台北ナビです。
恋愛成就にご利益があるということで有名なパワースポット「霞海城隍廟」。台湾にはたくさんの廟がありますが、「霞海城隍廟」は日本人女性が行きたい廟のナンバーワンと言っても過言ではないのでは?アラサーナビの友人が台湾に遊びに来た時には、必ずと言っていいほどこちらにお参りに行っています。ナビが取材にうかがった日も多くの日本人女性の姿が見えました。
台湾の廟は、日本の神社や寺とは違うため、「どうお参りすればいいの?」と悩むこともしばしば。そこでナビが参拝方法と「霞海城隍廟」にいる神様などについてレポートします。
霞海城隍廟とは
霞海城隍廟は、乾物などで有名な迪化街に位置します。迪化街も乾物やカラスミ、漢方薬やハーブティーなどがお手頃に手に入るということで、いつも地元の人や観光客でにぎわっています。
霞海城隍廟には、恋愛の神様である「月下老人」が祀られていて、恋愛成就にご利益があることで有名です。地元の人だけでなく、香港や中国からもお客さんが訪れるほど。そして、海外からのお客さんで一番多いのは、ダントツで日本人なんだとか。
縁結びで有名なこの廟ですが、未婚の方だけでなく、結婚されている方にもご利益があります。詳しくはのちほど。
参拝方法
では、前置きはこのくらいにして、さっそく参拝方法をご紹介します。
1. カウンターで金紙と線香3本を購入。
2. 初めての人は、左手の本殿内でお参りセット(鉛銭、紅線、喜糖)を購入。
3. 線香に火をつける。
4. 入口にある爐の前で空(天公)に向かってお祈りをする。この時、自分の名前、年齢、住所を念じましょう。その後、3回お辞儀をする。以後、それぞれの神様に願い事をする時も同様に名前、年齢、住所を念じ、お辞儀を3回します。
5. 線香は爐に刺さず、そのまま左手の建物の入口から中へ。
6. 城隍爺にお参り。(ご利益:無事息災、仕事運など)
7. 月下老人にお参り。(ご利益:婚姻祈願)
8. 2人の神様に向けて3回お辞儀。
9. 廊下を抜けて、右側の部屋に移動。
10.いちばん奥の義勇公にお参り。(ご利益:厄除け祈願)
11.城隍夫人にお参り。(ご利益:家庭円満)
12.菩薩にお参り。(ご利益:智慧を授かる、心の平和)
13.外に出て、爐の前でもう一度お参り
14.線香を3本とも爐に刺す。 ※灰で火傷をしないように、刺す前に線香を振って、灰を落としてから刺すようにしてください。線香の上の方を持つと安全です。
15.最初にもらったお守りを爐にかざして、時計回りに3回まわす。
16.金紙を回収箱に入れる。
17.平安茶とお菓子をいただく。
日本語で書かれた参拝方法の仕方も貼られています。
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やってみると案外簡単!
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以上です。行程が多いのでややこしそうと感じてしまうかもしれませんが、外から順番通りにひとつひとつお参りしていくだけなので、参拝しまえば意外と簡単。ただひとつ、線香は最後に刺すということだけ覚えておいてくださいね。
霞海城隍廟には日本語ができる人もおり、聞けばどこにいけば教えてもらえるので、迷ったらためらわず聞いてみてください。
まずは天公にお参り→
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その後順番に各神様にお参りし、再び天公のもとへ→
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お賽銭箱
また、おすすめはお参りセットを購入することですが、外には無料の線香も置いてあり、これを使ってお参りをすることも可能です。ただその際は気持ちとしてお賽銭を入れたほうが良さそうです。
平安茶
平安茶はナツメとクコを煮だして砂糖を加えたもの。なぜナツメかというと、ナツメは中国語では「紅棗(ホンザオ)」といい、その発音から、「早く幸せが見つかりますように(早一點找到幸福)」との願いが込められています。お礼参りに来た人がナツメとクコなどを供えていくこともあり、これを使って平安茶を作ることで、幸せを多くの人に分け与えるのだそう。
以前使われていた金爐
金紙は、神様にとってのお金。最初に寄付金を納めたカウンターの手前には金紙を燃やす金爐があります。10年ほど前まではここで実際に燃やしていたそうですが、現在は台北市によって禁止されており、北投にある焼却炉できちんとした儀式を経て焼却されています。
それぞれの神様
上記の参拝方法を見て、「こんなにたくさんの神様がいるの?」と驚いた方もいるのでは?ナビもそのひとりです。何度も参拝には行っていますが、どの神様が何にご利益があるかとはよく分からずお祈りをしていました。 霞海城隍廟は月下老人で有名ですが、ほかにもたくさんの神様がまつられているのです。ただ「恋愛成就」を願っていくよりも、それぞれの神様の特徴を知ってそれに応じたお祈りをしたほうが、ご利益は大きそう。ぜひ、その他の神様についても予習をして参拝に行ってみてください。
城隍爺
「城隍爺」
霞海城隍廟という名前からも分かるように、ここのメインの神様は、城隍廟。城隍廟は都市の守り神であると同時に、悪人を裁く裁判長のような神様です。そこから転じて、交通安全や仕事運にもご利益があると言われています。
部屋の奥には、2体の大きさが異なる城隍爺が鎮座しています。右側の大きいほうは法事の際に使われ、左側の小さいほうは、城隍爺の誕生日(旧暦5月13日)に行われるお祭りの時に運ばれます。
左側の小さい城隍爺
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右側の大きな城隍爺。こちらのほうがひげも長く、貫禄があります。
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左手のお供え台の奥にある金の像に注目。これが城隍爺です。仕事の昇進など、お参りをして願いがかなった人がここに来て、城隍爺に金箔を貼り付けていくのだそう。
月下老人
「月下老人」
言わずと知れた縁結びの神様。月下老人は左手には婚姻簿、右手には杖を持っており、男女を婚姻に導くと言われています。 その由縁は、唐の韋固(いご)という青年が旅先で偶然出会った赤い糸をたくさん持った老人から将来の妻を言い当てられたという『続幽怪録』に記録されている故事から来ているそう。この老人が月下老人というわけです。
ちなみに、当初は月下老人はこの廟にはいなかったそう。月下老人は1971年にある参拝者から寄付されたもので、その後廟を訪れた人たちがお参りをして縁結びにご利益があったことから、その噂が広まり、現在「縁結びのパワースポット」と称されるまでになったということです。
今回ナビたちに解説をしてくれた王さんによると、台北にはここと龍山寺にしか月下老人がおらず、また社会状況の変化で独身者が増えたことが、縁結びで有名になった原因かもしれないとのことです。月下老人が首から下げている金のメダルも参拝者から供えられたもの。
お参りセットを購入したときにもらえるお守りの中には、赤い糸と鉛銭が入っています。これはお財布の中に入れて肌身離さず持ち歩くのがおすすめ。
結婚したあとは、このお守りは財布の中から取り出し、タンスの中にしまっておきましょう。
義勇公
「義勇公」
霞海城隍廟は、1821年に福建省泉州府同安から台湾に運ばれてきており、最初は艋舺(現在の萬華)にまつられていました。しかし、1853年に艋舺で「頂下郊拚」という争いが発生し、その争いに敗れた同安人によって現在の場所に運ばれてきました。その当時は争いがいたるところで起こっており、城隍爺を運ぶ道中で38名の若者が命を落としてしまいました。この亡くなった方たちが義勇公としてまつられています。
彼らは旅で命を落としたので、義勇公は旅の安全や人を悪いことから守ってくれると考えられています。
城隍夫人
「城隍夫人」
城隍爺の奥さん。城隍爺とはなんと100歳の歳の差なんだとか。もちろん城隍爺が年上です。城隍夫人は、家庭円満の神様。浮気なども遠ざけてくれます。よって、結婚をして家庭を持つ人にご利益をもたらしてくれる神様です。未婚の方は自分の両親の夫婦円満をお願いしてもいいそう。
幸福靴
夫婦円満のお守りが、「幸福靴」(寄付金600元)。
夫が浮気しないようにと、家の中に置いておくといいそう。家に置いておくときに注意すべきはその向き。足の先をドアのほうに向けていくと、外へ出て行ってしまう恐れがあるため、必ずドアとは反対の方に靴の先が向くように置いてください。
註生娘娘
「註生娘娘」
城隍夫人の前にまつられているのが、註生娘娘。これは子宝の神様です。
媽祖
「媽祖」
台湾で強い信仰を集め、もっとも親しまれている神様。航行や漁業の守護神です。ちょっと分かりづらいですが、城隍夫人の右奥にまつられています。
菩薩
「菩薩」
日本人にも馴染み深い神様・菩薩。平安と幸せをもたらしてくれます。ご存知の通り、これは仏教の神様です。霞海城隍廟は道教の廟なのですが、仏教の神までまつられているのは面白いですよね。
「謝将軍(七爺)・范将軍(八爺)」
城隍爺に遣え、悪人を逮捕したりする警察のような神様。通常、2体は対になるようにまつられています。背が高いのが謝将軍、低いのが范将軍です。もともと謝将軍と范将軍は親友で、2人が橋の下で待ち合わせをしていたところ洪水が起き、橋の下でひとり謝将軍を待っていた范将軍は、背が低かったために溺れ死んでしまいました。それを見た謝将軍は居た堪れなくなり、自身も首をつって自殺しました。謝将軍は舌が長くたれていますが、それは首をつって死んだためだということです。2人の死後、玉皇大帝によってその義理人情を高く買われ、悪を捕まえる任務を命じられることとなったのだそう。
范将軍
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城隍爺の手前両脇に謝将軍、范将軍はまつられています。
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その他、壁に金色のライトがたくさん飾ってあります。これは、参拝者が厄除けのために飾っているもの。だれでも購入することが可能です。(600元)ライトは4種類あり、お願いしたい内容によって選ぶことができます。
・光明燈:学業成就、合格祈願
・財力燈:仕事運、金運アップ
・平安燈:婚姻祈願、家内安全
・元辰燈:健康祈願、老後も健康に
月下老人にお祈りをして恋愛成就をした人は、お礼参りに行きましょう。もちろん義務ではないですが、結婚後も順調な夫婦生活を続けるためには、お礼参りをしたほうが無難そう。実際に、結婚後2,3年して夫婦仲が悪くなった夫婦がいて、もしかしたらお礼参りをしていなかったことが一因だったのかもという話もあるそうです。ちょっと怖いですよね。お礼参りには、お守りとお菓子(クッキーなど)を持ってくれば大丈夫です。
外に飾られているお花も、参拝者がお礼参りの際に持ってきたものだそう。
ちなみに、2012年、お礼参りに来た人は8000人にも上るそう!この人数がどれほどご利益があるのかを物語っています。
人出が多いのは、月下老人の誕生日、旧正月、バレンタイン
ナビが訪れた日はちょうど法事の日で、神様の前にはたくさんのお供え物が供えてありました。その種類は、パンや果物から、鶏や豚肉など、本当にたくさん。
そして、神様によってお供え物の種類が異なっており、菩薩の前に置かれているのは、ベジタリアンフードでした。
ひとつの廟にいろいろな神様がミックスして置かれているものの、きちんと分けて考えられているんですね。
法事は旧暦の毎月10日、20日、29日の3回行われています。
年間数万人もの人が参拝に訪れる霞海城隍廟。毎日多くの人が参拝をしていますが、その中でもいちばん人出が多いのは、月下老人の誕生日(中秋節)と旧正月、そしてバレンタイン。この時期は1日に2000人もの人が訪れ、参拝者の行列がなんと50メートルほど離れた隣の商店まで伸びたのだとか。
賑いがあって面白そうですが、時間がない方はこの時期は避けたほうがいいかもしれません。
恋愛成就のエピソード
さてさて、やはりみなさんが気になるのは「いったいどのくらいご利益があるの??」ということですよね。そこで、ナビはお参りに行ったことのある人達に話を聞いてみました。もちろん、「何も無かったよ~」という悲しい結果の人もいましたが、実際に「ご利益があった!」という声もちらほら。
・家族で何度かお参りに行った半年後くらいに結婚相手に出会った。
・友人と2人でお参りに行ったら、1か月後くらいに偶然ある出会いがあり、その人と付き合うようになった。また、一緒に行った友人もしばらくして彼氏ができた。今も交際は継続中。
また、ナビの口コミでも、
・知人がお参りして帰国したその日に今の彼氏と出会った。
・日本の有名神社でお参りしても効果がなかったが、ここでお参りして数カ月後に旦那さんと出会った。さらにお礼参りに行った際に子供を授かりますようにとお祈りをしたら、その後女の子を授かった。
・2年前に初めてお参りに来た時は、彼氏いない歴=年齢だったが、現在は新婚3ヶ月。
などなど、幸せになった人の声がたくさん寄せられています。
ちなみに今まで4、5回ほど参拝しているナビはというと、今の彼氏と付き合い始めたのは参拝前か参拝後なのか記憶があやふやですが、今でも続いているので、これもいちおう参拝のご利益なのかもしれません。
縁結びにご利益が絶大と言われる霞海城隍廟。月下老人だけがクローズアップされがちで、他の神様の存在はナビ自身も気にも留めていませんでしたが、今回ていねいにお参りをしてみて、改めてこの廟の魅力を知りました。
とはいうものの、やはり独身のナビとしては月下老人にいちばん熱心にお参りしたしたのは言うまでもありません(笑)。初めて来る方は婚姻運アップのために、以前お参りしてご利益があった方はさらに幸せになるために、お参りしたけど効果がまだないという方も諦めず、もう一度お参りしてみるともしかしたらいいことが起こるかも?
以上、台北ナビでした。