日帰り旅行にぴったり!乗り降り自由なワンデー・Eチケット・パスを使えばお得に楽しめちゃいます!
こんにちは、台北ナビです。
台北と「天灯(ランタン)」と呼ばれる小型熱気球の町・新北市平渓を結ぶシャトル観光バス「台湾好行・木柵平渓線」をご存知ですか?ワンデー・Eチケット・パス(一日電子套票/200元)を使えば一日中乗り降り自由になるほか、提携店舗などでプレゼントがもらえるお得な旅が楽しめちゃうんです!
今回は、このワンデー・Eチケット・パスを使って、あまり知られていないとっておきのスポットに立ち寄りながら、平渓日帰り旅行を楽しんできました!
「台湾好行・木柵平渓線」とは
「台湾好行・木柵平渓線」の台北側の起点は、台北市文山区にある台北客運の木柵バスターミナル。臭豆腐が名物の新北市深坑を経由して、台湾鉄路平渓線十分駅近くの十分インフォメーションセンター(十分遊客中心)までを結びます。菁桐坑~十分間はほぼ平渓線に平行して走っています。
初乗り運賃は15元ですが、全区間に乗車した場合の片道運賃は45元。2017年10月現在、平日は25往復、休日は37往復運行。気軽に乗れるのが嬉しいですね。
観光客の場合は、MRT文湖線「木柵」駅前にあるバス停から乗るのが便利です。バスが近づいたら手を挙げて乗車の意思表示をしましょう。
木柵駅から約1時間。慶和というバス停で下車しましょう。平渓線の望古駅の最寄り駅です。ここには日本統治時代に慶和炭坑という炭坑があり、バス停のすぐ近くには、駅の近くを結ぶ運炭用のつり橋の遺構があります。
今はすっかり寂れてしまい駅を利用する人はほとんどいませんが、この駅の近くに知られざる観光スポットがあるんです。
それは「望古瀑布」と呼ばれる滝。平渓線沿線の滝といえば「十分瀑布」を思い浮かべる方が多いかと思いますが、訪れる人が少ない望古瀑布は、それだけプライベート感が漂う特別なスポットなんです。
望古駅から線路に並行する道路を西に向けて歩いていくと、5分ほどで登山道の入口があるので、そこから登っていきます。登山道はきちんと整備されていますが、所々滑りやすくなっているので、歩きやすい靴で進んできましょう。
望古瀑布は実は1カ所だけではなく、全部で4段に分かれているそう。一番上と、2段目の滝は歩道がなく、一般の観光客が見に行くのは難しいのですが、一番下の4段目と3段目は比較的簡単に行くことができます。5分ほど歩くと、眼下に4段目の滝が見えました。
そして、さらに足を進めると見えてきたのは3段目の滝。特にこの日は雨で水量が増し、迫力ある光景が見られました。マイナスイオンがたっぷり!眺めているだけでもリフレッシュできちゃいます。
夏には水遊びができますが、更衣室やお手洗いはないのでご注意を。
地形にも注目~!大自然の力強さが分かります
とても美しいU字型の川
続いて訪れたのは嶺脚駅に程近い「水中山」と呼ばれる場所。基隆河の支流である竿蓁林渓が大きく湾曲し、独特の地形を作り出している景観スポットなんです。
上の写真は右が竿蓁林渓の上流で、左が基隆河との合流部になっているのですが、大きく弧を描いているのが分かりますか?
元々は比較的まっすぐだった川の流れが長年の浸蝕によって蛇行し、Ω型の独特な地形を作り出したんだそう。ただ、今後浸蝕が進んでまっすぐな流れを取り戻すことがあると、取り残された蛇行部分は「三日月湖」となる可能性があるんです。
長い年月をかけてゆっくりと流れを変える川。大自然の力強さを実感しました。
平渓線の嶺脚駅にやってきました。そのホームの途中にあるのは大路車工作室という小さな体験式工房。ここでは台湾グルメで人気の胡椒餅作りに挑戦します。
用意されたのは小麦粉を練って発酵させた生地とヒカマ、エリンギ、コーン、ニンジン、セロリとたっぷりのコショウが混ぜられた具。
伸ばし棒で生地の縁を伸ばして麦わら帽子のような形状にしていき、裏返して具を入れたら、伸ばした縁の部分をさらに手で伸ばしながら包み込んでいきます。
もうこの時点でおいしそう
完成形はさながら大きな小籠包のよう。焼く時はこのヒダヒダがある部分を下にします。
手先の不器用なナビは鬼まんじゅうのようなデコボコでいびつになってしまいましたが、出来上がりに違いはないということで一安心。160~190℃のオーブンで約30分かけて焼き上げます。
胡椒餅を待っている間、嶺脚駅周辺を散策しましょう。
駅の裏手にはレンガ造りの廃墟がありました。炭坑の拠点施設跡で、日本統治時代にはこの建物の周りにはたくさんの運炭用トロッコがならんでいたんだとか。ここからは自動車1台がやっと通れる路地が伸びているのですが、これはトロッコの線路が敷かれていた軌道跡なんだそう。
軌道跡を進むと見えてきたのはレンガ造りの洋館。炭坑経営で財を成した蔡氏が昭和12年(1937年)に建てたとされ、当時の繁栄を今に伝えています。日本ではなかなか見られない建築様式。ここだけ時が止まったように感じられます。
さらに散策を続けると、コンクリート壁から伸びるたくさんの管が目にとまりました。実は平渓地区の生活用水は渇水期を除いて湧き水が使われていて、これは山の上から各家庭に給水するための水道管なんです。ちょっと見栄えは悪いですが、ここで出る水はそれだけ清らかだということが分かります。初夏にはたくさんのホタルが見られるのにも納得です。
そして基隆河には日本統治時代に架けられた橋が残っています。欄干が一部で欠損しているほか、すぐ隣には新しい橋が出来ていますが、それでも自由に通行できるようになっていて、ここだけ昔と変わらない風景が残っています。
さて、胡椒餅が出来上がりました。こんがりきつね色に輝く胡椒餅。オーブンから運ばれてくると香ばしさがあたり一面に漂います。「餅」とはいうものの、実際はパンに近い味わい。外はパリパリで中はもっちり。ヒカマは茹でたジャガイモのような食感で満足感十分。決め手のピリリとしたコショウが食欲をそそります。一度に3つ平らげてしまった人もいるんだとか。寒い時期に温かくておいしいものを食べると自然と笑顔になるのが不思議です。
さて、お次は平渓線沿線で最も賑わう平渓にやってきました。細い路地の両側に商店が並び、平日でも多くの観光客で賑わいます。
平渓郵便局前にある円筒状ポストは、日本統治時代の昭和16年(1941年)に設置されたもの。台湾に残る円筒状ポストの中では最も古いものだとされています。今では人気の写真撮影スポットになっているんですよ。
線路の北側にある山を少し登った場所には観音巖と呼ばれる廟があるのですが、その裏手には太平洋戦争末期、連合軍の空襲から避難する為の防空壕が残されています。この近くには空襲警報が発令された際に鳴らしたとされる鐘も残っています。台湾でも空襲や機銃掃射があったことは日本の教科書やメディアではなかなか触れられないですが、事実として知っておきたいですね。
提携店舗でプレゼントをもらっちゃいましょう
台湾好行木柵平渓線のワンデー・Eチケット・パスを購入した方は平渓にある提携店舗でプレゼントやお得なサービスと交換しましょう。
一つはお茶やコーヒー、地元特産の商品を売る「六扇門顔家茶館」。100元の商品割引券が付いてきます。この日は包種茶の一種である特産の平渓茶をいただきます。平渓はお茶の名所新北市大坪林と山を隔てて隣接しており、栽培環境が似ているためおいしいお茶ができるんだとか。スッキリとした味わいでフローラルな香りが口いっぱいに広がりました。
六扇門顏家茶館
新北市平溪區平溪街34號
0919-546-098
火・水曜10:00-19:00
もう一つは、お土産品や客家花布の商品を売る「美雲布芸工作室」。100元の天灯のキーホルダー・ストラップやそのほかのお土産と交換が出来ます。この日は客家花布の巾着作りを体験してきました。
とはいっても袋状に縫われた布の口の部分を折り返し、針と糸で縫い合わせて紐を通す簡単な作業なのですが、同行した台湾人は悪戦苦闘。実は台湾で家庭科の授業は選択科目で、裁縫をしたことがある人は限定的なんだとか。男性には針に糸を通したこともないという人も。台湾の人と一緒に旅行すると新たな発見があるので面白いですね。
出来上がりはこちら!鮮やかな色合いが可愛らしいですよね。こまごまとしたものをまとめられる調度いい大きさで、いろいろな用途に使えそうです。
美雲布藝工作室
新北市平溪區平溪街37號
02-2495-1255
09:00-17:00
提携店舗は今回紹介した平渓の2店舗以外に深坑にも2店舗あります。プレゼントや優待サービスは、この4店舗のうちいずれかの1店舗で受けることが出来ます。
最後はLEDのエコ天灯上げに挑戦
たっぷり平渓を遊んだら、菁桐駅近くに着いた頃にはすっかり日が暮れてしまいました。でもまだまだ終わりません。最後は天灯の形をした派出所でエコ天灯を打ち上げることが出来るんです!通常は150元かかりますが、台湾好行木柵平渓線のワンデー・Eチケット・パスを購入した人なら無料ですよ!
建物の2階にあるカフェで手続きをします。天灯部分に自由に絵を描いたり文字を書き入れられるポストカードが渡されるので、願い事や大切な人へのメッセージなどを託しましょう。
出来上がったらスタッフさんに渡して、外へ出て待機します。
この天灯は20万個のLEDが取り付けられていて、光り輝く姿は圧巻。天灯の紹介や平渓の歴史を解説するアニメーションが流れると…、それに続いてさっきポストカードに描いた絵や字がそのまま転写された天灯がゆっくりと浮かび上がってきます。
見てくださいっ!もっともっとたくさんの人に台湾に遊びに来てもらえるように「Taipei Navi 歡迎來台灣(台湾へようこそ) I love Taiwan」と書いて、台湾の地図も描いてみました。赤いペンで書いたNaviの字はオレンジと似た色なのでちょっと見にくくなってしまいましたが、字や絵がそのまま映し出されるのはちょっと感動です。
平渓を大満喫したナビ。今回はバスに乗って木柵駅に戻りましたが、帰りは深坑老街で途中下車して臭豆腐を食べながら晩ご飯を食べるプランも立てられます!鉄道だと、平渓線以外は途中下車がしにくいですが、全区間で乗り降り自由な台湾好行木柵平渓線のワンデー・Eチケット・パスなら自由度が高まっていろいろな遊びが出来ちゃいます!これは使わなきゃ損ですよ!
以上、お得さをみんなに伝えようと思ったナビがお伝えしました!
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2018-02-15