「台三線」が紡ぐ「素朴で温かな客家文化」で心が浄化されました~♪
こんにちは、台北ナビです。
知っているようであまり知らない「客家」。蔡英文総統が客家人であることから、台湾国内では以前よりも注目され始めています。ナビが思い描く「客家」のイメージはつつましくて素朴、そして賢明。もちろん、客家人の友達もいますが、イマイチ「客家」に対する理解は乏しかったように思います。
客家のことをもっと知って欲しいと「客家委員會」が2016年から、プロモーションを行っている「台三線ロマンチック街道」。今回ナビはこの「台三線ロマンチック街道」を体験するメディアツアーに参加してきましたので、その模様をリポートしたいと思います。
「台三線ロマンチック街道」とは?
台湾で「客家」が多い地域といえば、「桃園」「新竹」「苗栗」が挙げられます。この3つの地域を結ぶのが「台三線」と呼ばれる台湾省道。この道路をドイツのロマンチィック街道をまねて、「観光名所を続けて観光して欲しい」と願い名づけられたのが「台三線ロマンチック街道」なんです。
「台三線」は別名「内山公路」とも言われ、山々を縫って作られた道。そのため、台湾のもっとも原始的な自然が残されています。そういえば「客家人」はそのような場所を長年かけて切り開き、集落を作ってきたんですよね。
ゆっくりとじっくりと作り上げられた「客家文化」は、時間をかけてのんびりと体験するのが楽しむコツ。そして「台三線ロマンチック街道」は客家文化以外の人気観光スポットをも網羅しているんです。なので、一般の観光スポットとあわせてゆる~く「客家文化」に触れてもらえればと思います。
ドラマ「命中注定我愛你(ハートに命中!100%)」で一気に人気観光スポットになった「石門水庫」
「石門水庫」は全長16.5km、満水位面積8km²、有効貯水容量207000000m³の大型ダムです。また、灌漑、発電、供水、洪水調節という多くの目的を果たすとともに、「観光」ダムとしても人気を博しています。雨季にはダイナミックな放水、秋は紅葉が見られるなど、季節により魅力も異なり、何度も訪れたくなる場所。
また、テレビドラマ「命中注定我愛你(ハートに命中!100%)」のロケ地となり、一時はかなりの人が訪れたようですが、今は風光明媚な静かなダムでした。ミーハーになりたい方にも、ダム景色を楽しみたい方にもおすすめできる観光スポットですよ!
何度来てもその美しさに見とれてしまう「大溪老茶廠」
打ちっぱなしコンクリートに白熱電球が無数に吊り下げられた現代的なデザインの1F、当時の様子を留めたかのような2F。どちらも写真をどんどん撮りたくなる雰囲気です。
解説員もピース! ここで写真を撮る人多し
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90度に窓が開くのですが、こんな懐かしい錠で固定しているんですよ~
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そしてここは、その昔三井合名会社が大渓に茶畑を開拓し、1670坪という広大な敷地に「角板山製茶工場」を建設しました。日本でもおなじみの「日東紅茶」はここから始まったのです。
日本統治時代が終わると、三井合名会社は撤退しましたが、日本とゆかりのある場所。是非日本の方には足を運んでもらいたいです。
屋根が日本風な戸外トイレ
ひとつ、面白い話を聞きました。「茶廠」の建物内にはトイレはなく、戸外に位置しています。それは、茶葉は香りを吸いやすいから。昔からそうであったように、リノベ後も同じ場所に設置しているそうですよ。
1F奥にはレストランがあり、台湾茶を楽しむことができます。この日は小葉種の蜜香紅茶をいただきました。美しい濃いルビー色をしており、飲むと後から香りが戻ってきます。お茶請けにはこちらの人気商品茶葉蛋。ほんのり甘く、一口食べるとまた一口食べたくなる魅惑のおいしさでした。綠豆糕はちょっとフルーティで、蜜香紅茶にとてもよく合っていました。
池を望みながらお茶やベジタリアンのお食事ができます!
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お茶請けと一緒にいただくとおいしさも増します♪
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何度もお湯を足しましたが、味が出る~!
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みんなが大絶賛していたドライマンゴー! 1F売り場で販売していましたよ
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桃園大渓の自然豊かなレストラン「豆麥私房菜」で客家料理を食べよう!
ダムクルージングの時に、ここで採れる魚はおいしいから、帰りには絶対食べなきゃいけないよ! と聞いてから、魚が食べたいなぁと思ってやってきた「豆麥私房菜」。
大渓老茶廠のスタッフもよく通うという、地元民いちおしのレストランです。
ここのレストランの前には庭と池があるのですが、その池に無数の白鷺鷥(コサギ)が群れています。そのため池は生態池と呼ばれ、その環境の良さを謳っています。
この「養生木瓜雞湯」がおすすめ!!
こちらの看板メニューは「高山鱸魚(スズキ)」を使ったお料理と放し飼いして育てた地鶏を使ったもの!これらは必ず食べるとして……、そのほか、客家料理も楽しめます。
ナビのおすすめは「養生木瓜雞湯」。紅棗やクコの実が入っていて、漢方の味がするスープなんですが、飲むと体の中からぽかぽかしてきます。
そのほかにもおすすめは下記記事を参照してくださいね!
超コンパクトな客家老街「三坑老街」は伝統的な客家文化が大切に残されていました
知る人ぞ知る老街「三坑老街」。100mほどの小さな老街ですが、客家文化を感じられる素朴さが魅力です。また、台湾映画「大尾鱸鰻」、台湾ドラマ「愛讓我們在一起(愛があるから~鹿児島の恋)」のロケ地にもなっているので、台湾エンタメ好きの方にもおすすめです。
この老街購入できる客家スイーツたち
住民の精神的よりどころになっている「永福宮」は、老街の最も奥まったところにあります。ナビはこの廟が一番心に残りました。
「二十四孝」のエピソードが刻まれている柱、花鳥が描かれている風格漂う柱、柱礎が八角形をしている龍柱など、それぞれ存在感はそれほどないのだけれど、じっくり見れば見るほどその良さがじ~んと伝わってくるんです。
また、時間があれば老街からサイクリングを楽しんでみてください!農園風景と水路を眺めながら、桃園の空気を思いっきり吸い込むと、きっとリラックスできるはず!
突然ですが、「惜字炉」ってご存知ですか? 「惜字炉」は、簡単に言えば、「文字が記された紙(字紙)の焼却炉」。台湾では「聖蹟亭」と呼ばれています。
「龍潭聖蹟亭」は台湾一、いや全中国で最も美しい「惜字炉」なんです。日本にはわずかしかなく、馴染みがありませんが、「龍潭聖蹟亭」を訪れたらその美しさに驚くはずです。
なぜそこまで美しく、規模の大きな「惜字炉」があるのか? それは客家文化と関係があるようです。客家では勤勉さが美徳として考えられ、教育に力を入れる傾向があり、文字を大切にするという考えも強いからなのです。
大きく見渡して、その美しさに酔いしれてから、細かいパーツもじっくりと見てみてください。
「字を燃やす」ためだけに、これほどまでに敬意を払うのか……と感慨深くなるはずです!
赤煉瓦が印象的な客家レストラン「大楊梅鵝莊餐廳」で熟成ガチョウ肉を堪能しました♪
客家文化を色濃くとどめる「龍潭」。ここで最も有名かつ人気のあると言われているのが「大楊梅鵝莊」です。こちらはガチョウ料理と客家料理が評判なのです。
ジューシーでほんのり甘さを感じる「招牌鵝肉」、タイヤル族の暮らす桃園復興郷で採れる高山桂筍をガチョウで煮込んだ特製スープでじっくりと味を染みこませて作る「客家燜桂筍」、しっかりとした味付けの「客式米苔目湯」がこちらの誇る三つの看板商品!
特にたけのこはそのおいしさに驚愕すること間違いなしなので、是非試してみてくださいね。