小学生の子供2人を連れて家族4人でタロコ・烏來・台北へ子連れ旅行。台湾の街と自然を満喫できるおすすめスポットをご紹介いたします。
こんにちは!高雄在住・体験レポーターのkayoです。近年LCCの運行が開始され、気軽に海外旅行ができるスポットとして台湾はますます身近になってきましたね。そんな中、最近では子供連れで台湾旅行を楽しむ方が増えています。台湾子連れ海外旅行におすすめの理由を挙げてみると、
1. フライト時間が短く、時差は1時間だけ。
2. 物価が安い。
3. 親日的で日本語も多くの所で通じる。
4. 台湾社会は子供に寛容である。(電車やバスで子供がいるとすぐに席を譲ってくれたり、公共場所で子供がうるさくしても、比較的温かい目で見守ってくれる!)
お財布にやさしく、日本人や子供にもやさしい台湾は、気軽に子連れ旅行が楽しめる所なんです。
さて子供が成長し小学生にもなる頃には、体力も付いてきて比較的長い距離の移動も可能になり、また身の回りのことは、自分で処理できるようになってきますね。幼児の時にはできなかったアクティビティも親子で楽しめるようになり、旅のバラエティもますます広がっていくこの時期は、家族旅行のゴールデンタイムといってもいいでしょう。
高雄在住のkayoは、小学生の子供2人を連れて、家族4人でタロコ・烏来・台北の旅に行ってきました。ここでは特に小学生のキッズ連れ旅行におすすめしたいスポットと、台湾子連れ旅行を楽しむためのコツをご紹介したいと思います。
旅の目的は、台湾の電車&大自然を満喫すること
台北-花蓮間を結ぶ台鉄の特急列車「タロコ号」
kayoの家族は長男、次男(小学3年と1年)、そして夫の4人家族。
今回の旅の計画は、電車好きの長男のある一言がきっかけでした。
「タロコ号に乗りたい!」
タロコ号とは台北と花蓮間を結ぶ台鉄の特急列車のこと。台湾には台湾本島を一周する台湾鉄道、台湾新幹線の「高鉄」、さらに台北・高雄にはMRTとさまざまな電車があり、kayoの息子くんのような電車好きにとっては、台湾の電車に乗るということ自体が旅の楽しみなんですね。
そこでこのかっこいい列車に乗りたいという息子の願いを叶えるために、kayoは台北と花蓮の旅を計画しました。
タロコの大自然にあるホテル「立徳立徳布洛湾山月邨」
そしてkayoはこの機会を利用して、都会育ちの子供たちにできるだけ台湾の大自然に触れてもらいたいという思いがありました。ということで第二の目的は、
「台湾の大自然を満喫したい!」
今回の旅は子供と親のそれぞれの希望を叶えるべく、題して
「太魯閣号に乗って台湾の大自然を満喫するツアー」に決定!
旅のスケジュールをたてます
高雄駅の窓口で切符を購入。
kayo家族は高雄に住んでいるので、タロコ号に乗るにはまず高雄から台北か花蓮に出なければなりません。つまり1.高雄→台北→花蓮→高雄(東回りルート)、2、高雄→花蓮→台北→高雄(西回りルート)の2つのルートが考えられますが、今回はホテルや電車の予約状況などの関係で、先に花蓮に出る西回りルートを選定しました。台湾の東側(高雄→花蓮→台北間)は台鉄で、西側(台北→高雄)は台湾新幹線で移動することにしました。つまり台湾を一周することになりますね。
台鉄高雄駅ホーム
今回の旅は4泊5日のスケジュール。限られた時間でたくさんのスポットを回るのもいいですが、今回は子連れ旅行ということもあって、タロコ・烏来・台北の3つのスポットを絞りました。旅行日程はこんな感じです。
1日目:高雄→タロコへ(タロコ泊)
2日目:終日タロコ (タロコ泊)
3日目:タロコ→烏来へ(烏来泊)
4日目:烏来→台北市内へ (台北市内泊)
5日目:台北市内観光→高雄へ
台湾子連れ旅行、必需品はこれ!
携帯用ビニール雨がっぱ。台湾のコンビニ・薬局で購入可。
家族旅行、特に子供を連れての旅行となると、荷物が多くて大変ですよね。kayo家族も子供用品などを優先に携帯し、大人の荷物は宿泊先で洗濯するつもりで極力少なくし、大きな旅行バック一つにまとめました。荷物持ちは…もちろんパパのお役目。
さて台湾子連れ旅行の際に必要なものですが、濡れティッシュ、ハンカチ、虫除けスプレー等普段出かけるときに持っていくグッズのほか、ホテルや電車ではクーラーが利いていて場所によってはとても寒いので、
長袖シャツは忘れずに持っていきましょう。
もう一つ、台湾では、午後にスコールが降ることがあります。突然の雨に備えて子供用の
雨がっぱを持っていくと便利です。台湾でも薄いビニール製の使い捨て雨がっぱがコンビニや薬局で売られていますので、台湾に着いてから購入してもいいでしょう。
台湾子連れ旅行、ホテル選びのコツ
花蓮駅から送迎バスで約40分、タロコ国立公園の中にある「立徳立徳布洛湾山月邨」
今回ホテルを選ぶ際に考慮したことは、何と言っても交通アクセスの利便性です。重い荷物と子供を連れての移動、また雨天の場合のことも考えて、なるべく徒歩移動をしなくても済むよう、最寄り駅やバス停から近いことを最優先に考えました。また台湾の地方都市の道路は歩道が整備されていない所もまだまだ多く、車やオートバイが走る車道の端を、子供を連れて歩くというのも安全上なるべく避けたいところです。ということで、子連れ旅行の場合は最寄駅から徒歩圏内にあるホテルよりも、駅から遠くても送迎バスがあるホテルを選ぶというのも一つの手かもしれません。
台北駅からすぐの「天成大飯店」
今回泊まったホテルはどれも家族旅行におすすめしたいホテルです。
タロコ…立徳立徳布洛湾山月邨(タロコ峡谷の中にあり、自然いっぱい)
烏来…明月温泉(バス停、老街からすぐ)
台北…コスモスホテル(台北駅M3出口からすぐ)
一日目:高雄から自強号に乗って、いざ花蓮へ!
荷物は旅行バック1つだけ。荷物もちはお父さん。
朝8:45、高雄発の自強号に乗ってタロコのある花蓮へいざ出発。所要時間は約4時間、日本から台湾まで行く時間より長いわ…子供が退屈するのでは…と心配しましたが、幸いkayoの息子達は2人ともおとなしく座っていてくれました。途中、台湾最南端の駅である枋山駅を過ぎ、東海岸沿いを走る列車の窓からは美しい海の景色を楽しむことができます。この素晴らしい車窓を鑑賞できるのも、台湾鉄道の旅の楽しみの一つなんです。
台湾の南端を走る台鉄の車窓は素晴らしいのです!
子連れファミリーにおすすめ!自然があふれるタロコのホテル
12:55、花蓮駅に到着。ホテルの送迎バスが迎えに来ていました。今回宿泊先に選んだのは「立徳立徳布洛湾山月邨」。場所はタロコ峡谷の真ん中にある、360度どこを見ても山と森と空しかない、大自然に囲まれたホテル。いや、ホテルというより原住民の村にお邪魔しました、といったほうがいいかもしれないくらい、アットホームな雰囲気のコテージ式のお宿です。普段都会に住んでいて自然に触れることの少ない息子たちは大喜び!夕飯までの時間、散歩したり、写真を取ったり、お部屋でくつろいだりして、みな思い思いの時間を過ごしました。
夕飯はビュッフェスタイルの原住民料理バーベキュー。夕食を頂いている途中、夜8時から行われるショーの予告パフォーマンスがありました。レストランの明かりがすべて消され、暗闇の中、原住民の男性たちが松明を持ちお客さんのテーブル周りを歩きまわります。子供たちは暗闇と赤く灯る火の光に大興奮!
タロコの男たちがたいまつを掲げ、ズンドコズンドコ~!
夕食後、ホテル内の中央広場での原住民のダンスショーを見に行きました。歌や踊り、木琴の演奏が行われ、ショーが終了した時はすでに10時過ぎ。その後ロビーに置いてある昔ながらのおもちゃで遊んだりして、部屋に戻ったのはすでに11時近くになっていました。
タロコ族のダンスショー
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ビンを釣って立てる昔の遊びに挑戦
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みなさん、こんな夜遅くまで子供が遊んでいるなんてけしからん!と思うかもしれませんが、ここが日本とは違うところ。台湾では子供が夜更かしをしてもオッケーなのです。せっかくの旅行なのですから、しばし日本の習慣は忘れて、ご家族皆さんで思いっきりタロコナイトを楽しみましょう!
とはいえ、ナビ家族は明日に備えて12時前には就寝~。
2日目:タロコ峡谷半日観光ツアー
朝7時、kayoは出かける前に洗濯を済ませようと思い、子供たちより早めに起床しました。kayoは昔、バックパッカーをやっていた頃、一人分の洗濯物は手洗いでささっと済ましていましたが、何せ今は家族4人。4人分の洗濯物を手洗いするのはどうも大変…、ということで、フロントにいって「洗濯機はありませんか?」と聞いてみました。ゲストハウスじゃないんだから、ないだろうな~、とだめもとで聞いたのですが、なんと「お客さん用のはないけど、従業員用ので良ければどうぞ。」と、裏にある業務用の洗濯機を使わせてくれたんです。臨機応変にお客さんの要望に応じてくれて、とても助かりました。
さて朝食を済ませた後、昨日フロントで申し込んでおいた、タロコ峡谷の半日ツアーに参加します。9時にロビーに行くと参加者はkayo家族4人だけ。ガイドさんの車を貸切っての観光ツアーとなりました。
冒険気分が味わえる!白楊歩道、水濂洞
こんなトンネルをいくつも通る白楊歩道
半日ツアーの最終地は、ガイドさんおすすめの白楊歩道を散策することにしました。この歩道の途中には真っ暗なトンネルがあったり、つり橋があったりで、大人も子供も冒険気分が味わえるおすすめスポットです。この歩道は全長2.1キロ、子供の足で片道約30分ほどだったでしょうか、比較的平坦な道なので幼稚園のお子さんでも一人で歩ける距離かもしれません。
懐中電灯、雨がっぱ、傘、タオルをお忘れなく!それでは出発!
白楊歩道の入り口。行こうか?行くまいか?さあ、勇気を出して!
天祥を文山方向に、約3、4分ほど行ったところの左側にトンネルがあります。ここが白楊步道の入口です。ガイドさんから懐中電灯を1つお借りしてトンネルの奥へ進みます。懐中電灯がないと何も見えません。kayoはスマホの懐中電灯アプリを使って足元を照らします。トンネル内は鍾乳洞みたいに水が染み出しています。もう入口からいきなり冒険気分。そして、トンネルを抜けるとそこには美しい渓谷が広がっていました。
トンネルのその先には…
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こんな素敵な世界が広がっているのです!
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川が青く澄んでいる!これ見れただけで、すでに感動です。大自然のパワーってすごい!
出口が見えない真っ暗なトンネル。懐中電灯のわずかな光を頼りに進みます。
そこからさらに進んでいくと、途中いくつかのトンネルを通過します。トンネルを通るたび、子供たちはどきどきわくわく!確か3つ目のトンネルだったでしょうか。そのトンネルはカーブしているため出口が見えず、真っ暗闇の中を手探りで前進しなければなりません。このまま出口が無くて奈落の底へ落ちてしまうのではないかという不安に襲われます。
とその時、前方に一筋の光が見えました!
やった!出口だ!
出口を抜けると、そこには壮大な白楊の滝が!素晴らしい景色です。またそこにはつり橋がありました。暗闇の中を勇敢に前進したkayo家族たち。もはや怖いものは何もありません。あんなに怖かったつり橋も、余裕で渡れるようになりました。向こう側のベンチで景色を見ながらほっと一息おやつタイム。
白楊歩道の最終地点「水濂洞」
そしてこの滝からさらに奥に進むこと5分、ついに白楊歩道の最終地点、水濂洞に到着しました。ここの水はとっても冷たくて気持ちいい!是非運動靴の方は靴を脱いで、ビーチサンダルの方はそのまま水の中へ足を入れてみてください。冷たすぎて痛いくらいです。
真っ暗闇のトンネルを通り抜けたこと、つり橋を渡れたことは、子供たちにとって勇気を出してやればなんでもできる!という達成感に繋がったようです。いつも弱虫だった息子たち。ちょっとだけ成長して逞しくなったかな?もしかすると、一番怖がっていたのは、ほかでもない母親であるkayoだったのかもしれませんね。
散策が終わり、白楊歩道の入り口まで戻ってガイドさんと合流、ホテルに着いたときにはすでに午後の13時半になっていました。約4時間半のタロコ半日ツアー、親子共に大満足でした。
午後はホテルでくつろぎタイム~
ホテルに戻ってからは各自自由行動。パパはお昼寝、kayoは子供たちとホテルの敷地内を散策して、夕飯の時間までのんびりすごしました。
夕食後、前日と同じように夜8時からのショーをみて、ロビーにあるおもちゃで遊んだりして部屋に戻ったのが夜の11時。こうしてタロコでの夢のような2日間はあっという間に過ぎていったのでした。
明日3日目はいよいよタロコ号に乗って台北・烏来温泉に移動します。
この続きは後編で。以上、台北ナビ体験レポーターのkayoでした。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2013-09-02