台中の建行路にある寶覺寺では、毎年11月に日本統治時代に台湾で物故された日本人の慰霊祭が行われます。
境内の一角にある納骨塔の前には大きなテントが張られ、祭壇や花が飾られています。
正門の前には日本からの慰問団のバスが止まっています。
昭和36年に始まった慰霊祭は今年で50回目となるそうです。日本からの方や台中に住む日本人など、100人くらいの人たちが参列していました。
まず寶覺寺の僧侶の方々により、お経が上げられました。
こちらは毎年日本から来られる本門佛立宗の僧侶の皆さん。
慰問団の方に聞いて見ました。「遺族の方も参加が難しくなってきているのでは?」「はい。でも在台の日本企業の方々が熱心に参列されるので、継続されています。」とのこと。述べられた祭文にも、当時の台湾の文化や産業の発展に努め、なくなった先人をしのぶ気持ちが込められていて、ナビも「台湾と日本の交流がこれからも長く続いていってほしい」と祈りました。
慰霊碑の裏側に日本人の遺骨がこちらのお寺に納められた経緯が書いてありました。台湾に残った日本人の人が十数年をかけて収集されたとのことでした。
寶覺寺にはまた、日本兵としてなくなった台湾出身者をしのぶ慰霊碑も建てられています。日本人慰霊塔の右奥の方にあり、「霊安故郷」という題字は李登輝元総統によるもの。
こちらも同じく11月に慰霊祭が行われ、台湾の方が多く参加されるそうです。