台湾の旧正月ってどんなもん?

台湾の春節(旧正月)前後の様子と旧正月にまつわる様々な習慣などをご紹介します!

こんにちは、台北ナビです。
「♪もういくつ寝るとぉ、おしょうがつぅ~~~♪」。
台湾にいると、お正月が2度楽しめま~す♪
2011年!今年の旧正月は2月2日(大晦日)から始まり、今年は7日(月)までお休みなんです!旧正月とは、旧暦の元旦から5日までを指して「春節」(=旧正月)と言います。「過年」とも呼ばれ、重要な行事が各地で行われるのです。
旧暦の12月23日或いは24日は「かまど祭り」(王爺が天に帰る)と呼ばれ、「春節」の幕開けにあたります。

~「春節」を迎えるにあたり~

台湾の旧正月ってどんなもん? 台湾の旧正月ってどんなもん? 台湾の旧正月ってどんなもん?
台湾の旧正月ってどんなもん? 台湾の旧正月ってどんなもん? 台湾の旧正月ってどんなもん?

その1、何はともあれ「大掃除」しなくちゃ


「春節」(旧正月)前夜=大晦日は、家々で「掃塵」と呼ばれる大掃除をします。これは、一年のほこりをはらい、新しい年を迎える準備のことで、日本と同じですね。多くの人は、大晦日は超忙しいので、大掃除も事前に済ましてしまいます。また。最近は自分たちで掃除を行わず、業者さんに依頼する人も増えてきました。 

その2、美容院へも行かなきゃ

春節が近づくにつれ、美容院へ駆け込む人が多くなります。旧正月をきれいにして迎えたいというのは、住居だけじゃなく、人間もそうなんです。早めに行かないと、旧正月が近づくにつれ、美容院は通常より10%~30%UPの年末料金を設定を行います。ちなみにペット美容院も人間と同じです。 

その3、服を新調します

SPAや美容院で再び美しくなった体に、古い服は似合いません。皆旧正月は新調した服を着て、初詣や親戚参りをするのです。台湾の人は今年もいいことがありますようにと、下着から新品をつけ、特におめでたい紅い色を好んで身につける傾向があります。なので、下着売り場で、やたら「紅」が多いなあと感じるのは、この旧正月前後なんですね。 
 

その4、「年貨大街」に突入だあ~!!

旧正月用の買い出しをしなければなりません。旧暦の12月29日は「小過年」と呼ばれ、家々の玄関にお祝いの言葉が書かれた「春聯」と縁起物の「年画」を張ります。吉祥飾りや花飾り、生け花を置いたりとピカピカになったうちの中をきれいに飾ります。盆栽などには紅いリボンなどをつけて、おめでたい気分を盛り上げます。「吉祥」の中国語の発音に似ている、キンカンの植木鉢などが好まれます。ミカンもよく、パイナップルは台湾語の発音が、財運を呼ぶという意味にあたり、この時期特に好まれます。街角には「過年」に必要なアイテムを売る屋台や特別市が出現。高級食材や乾物、お正月ならではのお菓子類なども販売します。台北では迪化街の年貨大街が有名で、旧正月の2週間くらい前から迪化街行きのシャトルバスも走ります。

★「年貨大街」は、毎年ものすごい人出で大混雑になるので、スリにはご注意ください!また、小さいお子様を連れていかれる方は、片時も離れないように!ベビーカーはおすすめしません。ほとんどのものが試食できます。

その5、「尾牙」(=忘年会)


各所で忘年会が開かれます。多くの会社ではこの日抽選会を行ったりしますが、その年儲かった会社では、社内のくじ引きでビッグな景品が期待できます。飲めや歌えやになるところも多し。円卓で中華を食べる会社では、昔チキンの丸焼きの料理が出て来たら、解雇したい社員にチキンの頭を向け、年が明けたらもう君は来なくていいよということを暗に示す風習がありました。 

★台湾ではこの時期、1年に1回の大ボーナスがでるので、ボーナスを手にしてから旧正月前に現会社を離職、旧月後に新しい会社で働くという傾向があります。
★結婚式やお引越しなどもラッシュ期間になります。お正月に新しい門出を迎えたい、新しい家で迎えたいという習慣からです。

その6、「除夕」(=大晦日)


旧暦12月30日のことです。2011年は2月2日(水)がその日に当たります。この日一般の会社はもう休みで、年中無休の店も早仕舞いとなり、皆実家に帰ったり、家族と年夜菜を食べに行ったりします。台北に実家がない人は、「除夕」以前に休みをとって帰る人も多いので、「除夕」の3日前くらいから交通は混雑し始めます。 

その7、「拝拝」


食事の前には、御先祖様前に今夜食べる料理(年夜菜)をお供えし、家族皆がお参りをして金紙を燃やします。中華社会では「傳祖接代」といい、どんどん後を継ぐ者が出てきて、家が繁栄していくのがよいとされています。そのため、娘より息子の方が重視されるわけですが。先祖代々続いて新しい年が迎えられるというのは、その家にとって大変喜ばしく、誇らしいことでもあるのです。
さて、拝拝では、よく廟や寺で見る半月形の木札を2つ地面に投げ、神様にもう料理を食べ終わりましたか?と聞いてから料理を下げます。3回連続して2つが逆方向を向いていたらOK!のお返事です。 

その8、「囲爐」「年夜菜」

大晦日に家族一同が集まり、年越しの食事を円卓を囲んでいただくという習慣があります。最近は、レストランで済ませる家族も多くなりました。外省人の家庭では、水餃子をゆで、中にお金が入っている水餃子が当たったら、来年はいい年だとする習慣もあります。 

その9、「壓歳銭」(=お年玉)

子供たちが待ちにまったお年玉が配られます。年配者が子供たちにあげるのが通常ですが、収入を得ている者は、健康と長寿を願って、年配者にも配ります。金額は偶数で200元、600元、800元、1000元、1200元・・・という風になっています。お年玉を渡す時には必ず「紅包」と言われる紅い封筒に入れて渡します。旧正月が近くなると、銀行やデパートなどでは紅包袋を配ったりします。また中に入れるお札は、新札がいいとされているので、事前に銀行で新札に交換しておきましょう。午前0時を過ぎると、一斉に爆竹を鳴らして、新年を祝います。  

その10、「年菜」(=おせち料理)

「年菜」(=おせち料理)いわゆる「おせち」のことですが、台湾では、この時必ず食べておくべきものがテーブルに並びます。「長年菜」と言われる芥菜料理は長寿、大根は昇進や発展、肉や魚、エビなどの団子は学業の進歩を表します。魚料理は、「年年有餘」(餘と魚の中国語の発音が同じで、いわゆる残りが出る、余裕がある、財産が少しずつ貯まるという意味)と言って、全部食べてしまわないこと。普段はあまり食べないアワビやフカヒレ、カラスミなどの高級食材を使った料理も食卓に並びます。このおせち料理も、時間をかけてゆっくり食べるのがいいとされています。 

その11、初一(=元旦)(2011年は2月3日)

元旦は、まず新しい服を着て、年始回りをします。初詣は、土地公(その土地の神様や媽祖廟などに行って、拝拝(お参り)や安太歳(厄祓い)をします。この日は皆縁起が悪い話をしたり、喧嘩もしてはいけません。景気のいい話や楽しい話題を見つけて話します。女性には、「好漂亮」(きれいですねえ)や「好年軽!」(若いねえ)などのほめ言葉を連発しましょう。また、子供が食器などを割ってしまったら「碎碎平安!」と言って、怒らないように。 

その12、初二(2011年は2月4日)

旧正月2日目のこの日は、「回娘家」と言われ、嫁に入った女性が実家に帰る日です。ご主人や子供たち皆で奥さんの実家に戻ります。この日旅行に出る家族も増え、高速道路はかなりの混雑となります。初三は特に何もなく、初四は、「財宝神」と呼ばれ、年末に里帰りしていた神様をお迎えする日です。 

その13 初五・開市



開工とも言われ、店を開けたり、初売りの日です。会社では、社員一同がビルの1階に集合、たくさんの供物の前で「拝拝」(お参り)を済ましてから、爆竹を鳴らす光景がよく見られます。この日の午前中は、あちこちで爆竹の音が聞こえ、勢いのいい音に景気が上がっていくような活気が感じられます。デパートはすでに元旦から営業を開始していますが、小売店などの営業開始日はマチマチです。

その14 その後も続きます


9日は「玉皇誕」といい、道教の最高神「玉皇大帝」の生誕日を迎えます。
 
旧正月期間のスペシャル事、心構えなど…
★街中が紅く染まっています。
★タクシー代が値上がりしています。美容院は正月以前から。
★きれいな服を着ている人が多いみたい。
★出会った人に「新年快楽!恭喜発財!」と挨拶します。
★「春酒」といわれる新年会が会社や友人同士などで行われます。
★街中では予告なく爆竹が鳴ることがあります、歩く時にはご注意を。
★現金、しかも大金を持ち歩いてる人が多い時期です、なのでスリも多いとか、自分の身は自分で守りましょう。

その15 旧正月の終わりは、「元宵節」で

旧正月の終わりは、「元宵節」で旧正月の15日めは、小正月と言われ、家庭円満を願って、湯圓(団子スープ))を食べます。団子の中身は、アンコやゴマ、ピーナッツ、芋、肉野菜など様々。
この日が旧正月の最後の〆の日となり、台湾各地ではランタンフェスティバルが行われます。ランタンを作って、華やかな雰囲気を演出。吉祥を招き、邪気払いを行うという意味もあります。この時期に行われる新北市の「平渓天灯」や台南県の「鹽水蜂炮」、台東県の「炸寒単」などのお祭りも有名です。
2011年ランタン祭りのメイン会場は、苗栗県の竹南総合運動公園
(最寄りの駅:台鉄「竹南」駅、高速バス:國光客運1823台北轉運站-頭份-竹南)になります。

2011年はどんな旧正月になるのでしょうか?
以上、台北ナビがおとどけしました~。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2011-01-18

ページTOPへ▲

その他の記事を見る