台北市内の中心を駆け抜ける「台北富邦マラソン」。普段は絶対走れない目抜き通りを爽快に(?)走ってきました!
こんにちは、台北ナビです。
今回、ナビは12月19日に台北市内で開催された「2010 台北富邦マラソン」に参加してきました!
そもそもの発端は、大学時代の先輩から「一緒に参加しよう」というお誘いを受けたこと。ナビは今年の春から初夏にかけてドラゴンボートに参加したので、その頃はしょっちゅうトレーニングしていたのですが、6月にレースが終わってからはサボりがち。でも、せっかくの機会なので(先輩の命令なので)、はりきって(しぶしぶ)参加することにしました!
エントリーなどなどの準備は?
ところでこのマラソンに参加するには、あらかじめエントリー期間が決まっていて、エントリーをしないと参加することが出来ません。エントリー方法は中華民国路跑協会(中華民国マラソン協会)のサイトから申し込むのが一番簡単なのですが、先に会員登録が必要で、いったん仮登録をした後、身分証明書(居留証やパスポートなど)をFAXしなければなりません。なりすましを防ぐためなのでしょうか。ただ、エントリー締め切り間近になると、なかなか会員登録完了の連絡が来ません。
結局、ナビは締め切り当日になっても連絡がなかったので、締切日消印有効の郵便申し込みでエントリーしました。郵便申し込みの場合は、英語版の申し込み書もあるので、もし日本から参加される方は、こちらの方法が便利かもしれませんね。
エントリー方法や参加費の支払方法(今年はクレジットカード、セブンイレブンでの支払、現金書留などの方法がありました)は、毎年変わる可能性がありますので、来年参加しようと思っている方は、最新版の情報をサイトでご確認ください!
さて、ナビのドタバタしたエントリーも成功したようで、大会一週間前になって郵便が届きました。中にはゼッケンやICチップとの引換書類、注意事項、領収書などが入っています。それによると、大会日の3日前までに、グッズを取りに来て下さい、との案内です。もし取りに行く時間がない、とか、面倒くさい、という方は郵送でこれらの品物を受け取ることが出来ます(エントリーの際に、郵送か直接取りに行くかを選択できます。郵送には手数料がかかります)。
大会前日になって
ナビは大会前日、スタート地点となる台北市政府付近にある台北富邦銀行のビルへ出掛けました。台北富邦グループは台北マラソンのスポンサーで、銀行をはじめ、証券、保険などを擁する一大金融グループです。「富邦」だけをいうと、台湾5大財閥の1つでもあります。マクドナルドには必ずATMが置いてありますね。
さて、大会前日の土曜日ということで、きっと長蛇の列なんだろうなぁ…と戦々恐々として出掛けたものの、着いてみると実際はそれほどでもない混み具合。入り口のスタッフが参加コースや番号でサッと識別し、的確に該当するカウンターへご案内。受付スタッフがナビの番号を大声で叫ぶと、後ろにたくさん控えているスタッフがあっという間に、ナビのグッズが入った封筒を探し出してくれます。入り口を入ってから5分も経たないうちに受け取り完了。いつもの台湾らしいのんびりした雰囲気(?)を想像していたナビは、拍子抜けしたほど(スタッフの皆さん、ごめんなさい!)。
受け取ったものは、タンクトップややゼッケン、ICチップ(このチップを靴ひものところにつけて走ると、自動的に各チェックポイントを通過したタイムが記録されることになっています)、パンフレットなど。それにコース詳細の地図が入っていました。この台北マラソン、コースは3つに分かれていて、フルマラソン(もちろん42.195キロ)、ハーフ(約21キロ)、9キロです。他に、子供たちや初心者の方のためにお手軽な「Fun-Run(楽しく走ろう!)」というミニコースも設定されています。
ナビは先輩後輩と一緒にハーフマラソンへエントリー。ただ、怖いもの知らずの2人は、フルマラソンへエントリーしました(帰って来られるんでしょうか??)。
ちなみにハーフマラソンコースは、台北101そばの台北市政府前をスタートし、仁愛路を西へ。総統府の手前で中山北路へ入り北上。圓山大飯店まで北上したら右に折れ、基隆河沿いに東へ進みます。恐らく眼下には花博の会場も見えることでしょう(と期待していたら、実際は堤防下の道を走ったので全く見ることが出来ず。残念!)。その後、基隆河に沿って南下し、信義区に戻って来ます。
当日のスタートは午前7時。天気予報は12月下旬にしては異様なほどの快晴ということで、気温も20度を上回るとか。これまで何年も参加している先輩に、荷物預けのことを聞くと、大変混雑するとのこと。また、当日は午前6時から交通管制が始まるので、みんなで相談し、5時半に公館をタクシーで出発することにしました。行けるところまで行って、後は歩こうという計画です。
待ちに待った!…
いよいよ当日
さあ、いよいよマラソン当日がやって来ました。
眠い目をこすり、いつもどおり遅刻してきた後輩とタクシーで市政府付近へ。交通管制が始まったら入れないという情報でしたが、幸い、6時前に到着したのでスタート地点のすぐそばでタクシーを降りることが出来ました。
予報では快晴とはいっても、やはり12月ですから6時過ぎではまだ明るくなっていません。にもかかわらず、会場に着くと、もうすでにかなりの参加者たちが着替えや準備運動に大忙し。ちょっと肌寒いですが、皆さん元気いっぱいです。
さて、肝心の荷物を預けなくてはならないのですが、預けるには専用バッグ(一個100元)に入れる必要があります。聞くところによると参加者は11万人。統一されたやり方でないと混乱が生じるのでしょう。知っていたら昨日、必要なグッズを取りに来た時にバッグを買っておいたのに。でも、ナビが「ん、預ける荷物はいったいどうするんだろう?」と疑問に思ったのは大会前夜。マラソン初参加のナビはまったく思いつきませんでした。というわけで長い列に並び、インド人の横入りに、こちらも横入りで対抗してバッグを購入です。かなり大きいので2人で一個を使うことにしました。
このバッグで預けます。一個100元なり
そして、コートやら着替えやらを詰め込み、またまた預けるために列に並びます。でも、こちらでは預ける際に、ゼッケンの番号ごとにカウンターが決められおり、前日同様、スムーズに荷物預けが完了していきます。
こちらに並んで預けると
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こうやって保管してくれます
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サロンパスのお姉さんがスプレーでシューとしてくれます(並んでいるのはオジサンばっかり)
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エンジェルと写真も撮れます
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ICチップを靴ひもに取り付けます
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トイレも行っとかないとね
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いよいよスタートが近づいてきました。準備運動をして、ICチップも靴ひもに取り付け、あとは号砲を待つばかりです。とはいっても、数万人が一斉にスタートというわけにはいきません。そのためにICチップが登場。これを付けていれば、スタートゲートをくぐった時点で、自動的にスタート時刻が記録されるという仕組み。コース上には数か所のチェックポイントがあるため、後ほどHP上で自分がどのくらいのタイムで走ったかを確認することが出来ます。
スタートしました!
台北101のお膝元、台北市政府前広場をスタートした後は仁愛路を西へ。普段は車やバイクで混雑する道も、今日だけは特別待遇。まだスタート直後というだけあって皆さん元気です。この仁愛路は並木が整備されていて、道の両側にもブランドショップや時おりニュースにも登場するような超高級マンションが立ち並んでいます。
復興北路の福華大飯店も越えて・・・
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9キロコースを折り返してきた中学生と遭遇。速い!
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続いて台大医院のところから中山南路へ。こちらは総統府も近く、官庁街なのであまり人通りがありません。9キロコースの人はここで折り返しです。普段は混み合う忠孝東路との交差点も交通管制のおかげでスイスイ。ここら辺から少しずつ歩き始める人が出てきました。スタートから大体5キロくらいでしょうか。見慣れた晶華酒店や國賓大飯店の前を通り、中山北路を北上します。いつも賑わっている通りですが、まだ朝早いためかひっそりしています。
景福門を右折して中山北路へ・・・
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監察院(日本時代の台北州庁)を越えて・・・
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ルイ・ヴィトン前を通過・・・
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國賓大飯店も通過・・・
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台北市内の様子
今日は、台北市内の中心部はお昼ごろまで交通管制がひかれているため、通行止めになっている交差点では至るところで、バイクのおじさんがおまわりさんにどうすれば迂回できるか尋ねている場面に遭遇しました。午前中は観光バスも大変そう…と、そんな心配までしてしまいます。
民権東路は大混雑
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ナビが昔住んでいた農安街を越え・・・
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民族東路を越え・・・
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おまわりさんも写真撮ってます
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コースの途中では、たくさんの応援団が繰り出してランナーを励ましてくれています。中には台北富邦銀行主催らしく、カウンター制服で歓声を送る美女グループもあり、俄然やる気が出てきます。
圓山大飯店(グランドホテル)です!
さぁ、いよいよ圓山大飯店の屋根が見えてきました。圓山大飯店あたりで大体コースの半分といったところでしょうか。ふと振り返ると、さっきスタートした台北101がこんなに霞んで見えています。果たしてあそこまで帰れるんでしょうか。
圓山大飯店を過ぎると、単調な基隆河の堤防沿いの道が続きます。堤防の上ならば、もしかしたら今話題の花博が見えたかもしれませんが、この道は景色が変わらず、単調のためか精神に応えます。ここで歩き始める人が続出。かくいうナビもそのひとりです。
やっとこさ10キロ
なんとか堤防沿いをクリアしていよいよ基隆路へ。ここから台北101までは一本道です。まだ遥か先に見える101ですが、さっきよりは確実に大きくなっています。
この機械を越えると
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ICチップに反応してタイムが記録されます
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やっと半分!
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さっきより101が大きくなってきました!
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途中、「乾杯焼肉」のオーナー、平出荘司社長が沿道から盛んにランナーに声援を送っている姿に遭遇しました。乾杯のスタッフも60人でチームを作って、参加しているそうです。
また、日本からマラソン参加ツアーもあるようで、旅行会社のガイドさんが声援を送っている姿もありました。
さぁ、基隆路に入りました
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人生で一番うまいと思ったバナナ
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完走間近!
101がやっと大きくなりました
途中、給水所で配られたバナナを頬張りながらいよいよラストスパート。長かったようで何とか残り1キロまで漕ぎつけました。もうここまで来ると足が思うように上がりません。最後くらい走ってゴールしようと思っても、足が思うように動かないのです。それでもなんとか頑張ってゴールへ到着。ゴールではたくさんのスタッフがタオルを掛けてくれたり、ドリンクを配布してくれました。
「21キロ」と聞くと、完走できるかどうか恐れをなしていましたが、タイムはさておき(約3時間)、走ってみると何とか完走することが出来ました。来年も参加するかどうか?はともかく、貴重な経験になったのは確かです。フルマラソンに参加した後輩2人はそれぞれ4時間台と5時間台で完走しました。すごい!
夜は先輩後輩たちと一緒に打ちあげ。そのうちの一人は、W大学競争部の一員として箱根駅伝を走りました。先輩曰く「東京マラソンが話題だけど、コースはお台場などの海沿いが多くて、市街地や繁華街を通るコースは少ない。台北マラソンのように、本当に街の中心を走れるコースはアジアでは希少だよ」と教えてくれました。
感想…
走っている最中は「もう来年は絶対参加しない!」と泣きごとを言っていたナビですが、そういう話を聞くと、「じゃあ来年も・・・」と思ってしまうから不思議です。
この記事を読んで興味を持った皆さん、来年はぜひナビと一緒に台北の街を走ってみませんか!
以上、走り終わっても3日くらい足が痛かった台北ナビがお送りしました。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2011-01-26