MRTで行けるお手軽レジャースポット、新店・碧潭(ビータン)。街歩きに疲れたら、屋外でのんびりと遊んでみませんか?
こんにちは、台北ナビです。今回は台北市のおとなりにある新店市の新店渓沿い、碧潭風景区を歩いてみました。MRTに乗れば台北駅から20分ほどの場所にあり、旅行者でも気軽に遊びに行ける身近なレジャースポットなんです。
美しい渓谷の風景は早くから台湾八景十二勝に選ばれ、市民のくつろぎの場所となってきました。現在はマンションが立ち並ぶ様子が圧巻ですが、それでも深緑の水がゆったり流れる様子や、対岸の「小赤壁」と呼ばれる切り立った岩山、川面に映る吊橋が十分その名残を残しています。
スタートはMRT新店駅。改札を出ると左手が土手になっており、碧潭と大きく書かれているのが見えるはず。迷いようがないですよね!階段を上ると大迫力の高速道路と、ゆったり流れる新店渓の風景が広がります。川べりは広い遊歩道になっていて、たくさんの人がサイクリングや犬の散歩をしたり、釣りをしたり…どうやら地元台湾人にも大人気のようです。また旧暦の5/5(端午節)にはドラゴンボートレース、7月には花火大会が開催され、多くの人が集まるスポットとなっています。
碧潭のシンボル「碧潭吊橋」
碧潭のシンボルともいえるのが、「碧潭吊橋」です。1937年に竣工した長さ200メートルの歩行者専用吊橋で、2000年に全面改修され今の姿となりました。あまり知られていませんが、橋柱の台座部分が球体の軸で支えられ、揺れに対応する構造となっています。興味がある方はぜひチェックしてみてくださいね!橋の上からは滔々と流れる川面と緑濃い山の風景に加え、豪快に伸びる高速道路や川べりのレストラン街も眺められ、手すりにもたれて一息つく市民の姿がよく見られます。また夜になるとライトアップされ、ロマンチックな姿でカップルにも人気のデートスポットとなっています。
自転車を借りましょう!
とっても目立ちます。
台北市・台北県では、各地を流れる川の河川敷にサイクリングロードを設け、積極的な利用を呼び掛けています。そしてうれしいことに碧潭でも自転車の貸し出しをしており、お値段もとーってもリーズナブル。平日なら1時間15元、休日でも25元から借りることができます。車種もいろいろで、今回ナビが借りたいわゆるママチャリは「淑女車」というタイプになりますが、他にも子供用の自転車や2人乗りの自転車、変速可能な自転車など、用途に合わせて選ぶことができますよ!
自転車貸出所は、MRTの駅から川に向かう階段を上り、さらに階段を下りて右に約50メートルほどのところにあります。水色のコンテナに「自行車租借站・碧潭站」と書かれているのが目印。係の人に借りたい自転車を申し出て、身分証明書(旅行者はパスポート)を預け、連絡先の電話番号を伝えればOKです。1件の身分証明書で5台まで借りることができますよ。携帯電話を持っていない方は、ホテルの電話番号などでかまわないそうです。
ここが貸出カウンターです。
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ドリンクが必要なかたはここでどうぞ。
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レッツゴー!サイクリング!!
はりきって出発しまーす!!
今回ナビたちは、係の人のおすすめにしたがって、台北市内方面のコースを走ってみました。自転車貸出所を出て、吊橋と反対の方向です。平日昼間だったので人も割と少なくすーいすい!河川敷には花壇が整備され、時々ベンチがある休憩所も設けられています。バスケットボールコートやペットパークも設けられており、川では釣りをする人もたくさんいて、なんとものんびりした雰囲気。しかし…この日の気温は推定30℃以上!昼前後になると太陽が容赦なく照りつけ、肌がジリジリしてきます。暑い時期は日焼け止めやサングラス・帽子のご用意と、水分補給をお忘れなく!!途中に自動販売機はありませんので、コンビニか自転車貸出所で買っておきましょうね。
係の人の話では、MRT公館駅付近の自来水園区あたりまで、40分前後だそう。けっこう遠くまで行けちゃうんですね!貸出所まで戻る時間も考えて、あまり遠くまで行かないように気をつけましょう。ちなみにナビたちは写真を撮ったりしながらダラダラ走ったので、1時間乗ってもほんの少ししか進みませんでした…
左側がバスケットボールコートです。
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「慢」=ゆっくり。スピードを落としましょうね。
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花壇があちらこちらに整備されています。
貸出所に戻ったら、自転車を返して料金を精算です。悠遊カードでの支払いもできますよ。預けた身分証明書を受け取って、手続き完了!
次は、足こぎボートに乗ってみました
自転車貸出所から吊橋方面に川べりを歩いて行くと、たくさんの足こぎボートが目に入ってきます。そう、日本でもよく見かける白鳥ボートです。2人乗りから6人乗りまであって、2人乗りだと料金は一人1時間150元。窓口の人に人数を伝えると、裏で救命胴衣(これがとっても暑い!)を着せられてからボートに案内してくれます。乗り込んだらさっそくペダルをこいでスタート!そうそう、定期的に放水があり危険ですので、ボートは先ほどの自転車貸出所と反対方面にこぐように、とおじさんに注意されました。
思ったよりスピードが出ないこのボート、一生懸命こいでいくと吊橋の下にさしかかります。下から見ると、なんだか不思議な風景…。水深が深いため遊泳禁止なのですが、腕自慢のスイマーがときおり泳いでいます。対岸の「小赤壁」へ近づいていくと、深い森の様子がうかがえ、川から出ている岩の上ではたくさんのカメが日なたぼっこしていましたよ。
これがハンドル。意外と操作が難しいのです…
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カメが日なたぼっこ中…
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ボート版ドライブスルー?!
さらに進んでいくと、「買珈琲 免下船」と書かれた垂れ幕が見えてきました。ボート版のドライブスルー?!買ってみようとあたりを見ても、店員さんは見当たりません。大声で呼んでみても応答なし…。そばに船着き場があったので、負けず嫌いのナビ2名のうち1名が上陸してみることにしました。ただしこれはちょっと危険ですので、良い子のみなさんはマネしないでくださいね!ボートで待つこと約5分、上陸組ナビと一緒にお店の人がドリンクを持ってきてくれました。平日はお客も少ないので、電話をすればボートまで持ってきてくれるそうです。電話??と探してみるとメニューが書かれた垂れ幕の一番最後にたしかに小さく電話番号が…。ドリンクの種類もあまり多くなく、電話をしなくてはいけない面倒を考えるとあまりメリットがないので、ナビ的にはオススメしませんが、興味がある方はぜひチャレンジしてみてください!
渡し船も健在です
さて、この船着き場ですが、飲み物を買うためにあるわけではありません。向かい側の「新店渡」から、なんと渡し船が出ているんです。渡し船は1881年から始められ、台湾では珍しい手こぎ船はこの地方の特色でした。以前は付近で唯一の交通手段でしたが、交通事情がよくなった現在、交通手段としての役割は少なくなり、レジャー施設としての役割が大部分です。とは言っても、ナビが上陸中も渡し船が到着し、何人かの地元民らしきお客さんが足早に下りていく姿が見られたので、まだまだ生活に欠かせないものとして活躍しているのですね!
そうこうしているうちに、そろそろ戻らないといけない時間になりました。何度も言いますが、あまりスピードが出ないボートですので、時間に余裕を持って戻るようにしましょうね。ボートを借りた場所に戻したら、救命胴衣を脱いで窓口へ。最初に受け取った伝票を出すと、料金を精算してくれます。
白鳥のボートが並ぶ前に、本物のキレイな鳥を見つけました!
夕方になると河川敷では犬を連れた人がたくさん集まってきて遊ばせていたり、遊歩道を散歩したりする人がたくさん…。夕日が沈む風景、暗くなってライトアップされた夜景、時間ごとに違う風景が見られますので、川べりのレストラン街でグラスを傾けるもよし、吊橋を渡った対岸のカフェで食事をしたり、お茶屋さんで中国茶を楽しんだりするもよし。碧潭で思い思いのリラックスした休日を過ごしてみてはいかがでしょうか?
以上、台北ナビでした。