初めてのダイビングを台湾で体験しちゃいました!おっかなびっくりの刺激的な1日をレポートします
こんにちは、台北ナビです。今回は、なんとスキューバダイビングを体験してきたナビ。この機会を逃したら、もしかしたら一生体験することなく終わってしまうかも…と思い、出掛けてきました。なぜなら、ナビはあまり泳げないのです。でも、「ダイビングは泳げなくても大丈夫」と聞いていたので、実際どんな感じなのか味わってみよう!ということで行ってきましたよ~。
台北市内から約1時間で到着する龍洞湾。高速道路を走り、少しすると目の前に突然海が広がります。そのまま海沿いのクネクネ道を進むと、龍洞湾が。平日はひと気もまばらなので通り過ぎてしまいそうなくらいですが、休日ともなれば海水浴やダイビングを楽しむ人で賑やかに。ここは透明度も高く、おだやかなので台湾人にも人気です。方角的には、日本人にも大人気の観光スポット九イ分の方ですよ。
今日お世話になるのは「PADI国際潜水訓練センター」。一見小さなトタン小屋のような感じなのですが、奥深い建物内にはいろいろつまっていました。入口付近にはダイビンググッズがぎっしり。通路脇には荷物置き用の棚が。その向かい側には小さな個室の教室が二つ。その奥がトイレとシャワールームになっていました。シャワールームは小さいながらも3つあります。びっくりなことに屋根裏部屋を思わせるベッドルームも2つ、2階にありました。ここはライセンスを取りに来た人やスタッフが宿泊したり休んだりする時に使用されるそう。壁には、オーナーのKENがバリ島で見つけてきたという絵や飾り物が掛けられ、南国でのダイビング気分を盛り上げてくれます。KENはグアムでタイビングのインストラクターをしていた経験があり、日本人も数多く受け入れていたため、日本語が少しできます。真黒な肌にポンポコお腹の陽気なおじちゃんで、街で見かけたら、ナビは絶対に「ダイビングのインストラクターっぽい」なんて思いません…すみません。
早速ナビもシャワールームの個室で水着に着替えました。着替えた後は、器材を身体に合わせて選んでいきます。まずはウェットスーツから。ウェットスーツすら初めて着るナビです…これにはサイズ表があり、身長と体重が交差するところのサイズを着るのが正しいのですが、体型により若干のズレがあるよう。KENは一目見てどのサイズかわかるらしく「あー、それじゃ入らないよ」と言われナビのサイズをあっさり変更。トホホ…お尻の大きさや足の太さも関係あるんですって。お次は、BCDと呼ばれるベストのようなもの。これには空気を入れたり抜いたりできるボタンが付いていて、実際このベスト内の空気により浮いたり沈んだりするんです。これに空気のタンクを付けて背負います。ナビはいちばん小さいタンクを背負うのですが、持ち上げてみると…すんごい重さ!12キロあるそうです。これに約30分間分の空気が入っています。続いては、マスク。まず顔にマスクを当ててから、鼻で息を吸うとマスクがピッタリ顔に張り付きます。その後ベルトを後頭部へ。結構キツメでも大丈夫みたい。次は、マリンブーツ。サイズサンプルがあるので、実際に足をのせて測ります。“マリンブーツ”という名前はかわいらしいのですが、実際は…見てびっくり、田植えぐつみたいじゃないですか!?このブーツの上から、カエルの足みたいなフィンを付けます。あとは、ゲージと呼ばれる残圧計・水深計・コンパスがひとつになったものを確認。以上で器材はカンペキ!
続いて、教室で簡単なレッスンを受けます。なんせナビは初めて、その上溺れかけた経験もある水苦手系女子ですから。今日の先生は、Katia。いかにもなこんがり焼けた肌に、スタイルバツグンの台湾女性コーチです。Katiaは4年前マレーシアでダイビングを始めました。彼女も溺れた経験があり、最初は怖かったそう。でも、海の中の静かでおだやかな世界に魅了され、はまっていったといいます。最初はインストラクターになるつもりはなかったのですが、多くの人と出会え、また教える楽しさを感じ始めたそう。「今日はあなたにとことんついていきます!」と誓ったナビ。レッスンは、BCDのボタンの説明から。グレーボタンは空気を抜く時。潜る時はこのグレーボタンを押し続けます。オレンジボタンは空気を入れる時。上がりたい時押しますが、このボタンは少しづつ短く押すのがポイント。いきなり水深を上げると身体の負担になるそう。口にくわえ呼吸する部分はオクトパスと呼ばれるそう。鼻で呼吸するくせがありますが、ダイビングはとにかく口呼吸を心掛けないといけません。あとは耳抜き。耳抜きの方法はいろいろありますが、痛くなってからやるのではなく、気を付けてずっとやっている方がいいんですって。いちばん難しかったのはこれ、マスクに水が入ってしまった時の出し方。ポイントは写真の2。顔を上に向けることによってマスクと顔の間に隙間が開きます。ナビも、ここではうまく練習できましたが…あとは、水中でのコミュニケーションの取り方として簡単な手を使った合図を覚えます。とりあえず、問題がある時のサインだけでもしっかり覚えておかないと!
とにかく、水の中で心掛けることは…1:動きはゆっくり。2:リラックス。
でも、やっぱり緊張してきたー!
ではではいざ出陣です。ウェットスーツは水に濡らした方が着やすいそうで、水の中にポトン。でもやっぱり着るの大変です。見かねたKENが手伝ってくれました。(いや、着させてくれました)着てみた感想は…機械人間になったみたいに少し動きにくい。ブーツを履いて。空気タンクも重いのにさらに2キロの重りを付けます。これを付けないとまだ浮く力の方が強いんですって。もう一度KENとポイントを確認したら、準備OK!通りを挟んだ向かい側の海に向かいます。
重たい空気タンクなどは車で運んでくれていたので、入る直前に背負います。この重さ、想像以上です。前かがみにならないと、そのまま後ろにのけ反ってしまいそう。水場まで降りたらマスクを水で濡らし、目の部分の裏側にツバをペペッとかけます。これでクモリ防止になるそう。マスクとフィンを付けたら(付けてもらったら)、呼吸の練習、思いっきりはいて思いっきり吸う!スーハー。
いよいよ海の中に入りました。仰向けになってラクにするよういわれるとKENがナビを引っ張って沖へと連れて行ってくれます。あっという間に岸から20~30m離れました。ここで、KENは浮輪を海中の岩にくくりつけに行く作業で潜りに。ナビは浮輪を掴んでしばしひとり…ナビは普段プールに入っても自力で浮くことができないのですが、ここではプカプカと浮き、足を下に降ろすこともできません。仰向けで自然と右を向いたり左を向いたり落ち着かない。急に恐怖感を覚え始めたナビ。「このままうつ伏せに倒れてしまったらどうしよう…」などといらぬことを考え始めて、「もうヤダ!怖い!帰りたい!」状態になってしまったのです。その後、Katiaに慰められることしばし…やっと落ち着いてきたところで、練習を始めました。本当に怖がる人には海水を使ったプールでの練習もあるそうなのですが、今日は始めから浅瀬で練習でした。
まずは、顔を水中に浸けてオクトパスを使った呼吸の練習。それができたら、今度はしばらく合図が出されるまで水中で呼吸を続ける。クリアしたら、今度は水中でオクトパスをはずして、くわえる前にオクトパスの水抜きをしてからくわえる、の練習。この練習でかなりいっぱいいっぱい。やっぱり水中で呼吸できない状態になると恐怖心が芽ばえるんです。次はもっと難関。あのマスクから水を出す練習です。Katiaにわざと水を入れられます。鼻の部分も水がたまっているので、ちゃんと口呼吸できているかチェックも兼ねています。ナビも必死に口呼吸を意識しているのですが、フーンとやったあとに鼻が痛い!海水のせいでしょうか。無意識で海水を吸い上げてしまっているのかもしれません。フーンとやってもうまく水が出ていかなかったり、鼻水がでてきたり…結局何度も練習を重ねましたが鼻の激痛は治まらず、何度も休憩させてもらいながら続けました。Katiaは何度も「大丈夫になってから次をやろう。あせらなくていいよ!」ってなだめてくれるので安心。気遣いのできるやさしい人です。
しばらくすると、そろそろ潜ってみようか、といわれました。そして少し潜ってみます。最初は「大丈夫」と思うのですが、少し経つと海中にいる自分に我に返り恐怖心を覚え、呼吸が乱れてくるんです。そしてこれだけは必死に覚えていた手の平を左右に動かす合図で、「上がりたいー!」とKatiaに告げます。次にトライした時は、耳が痛くて…何度も耳抜きを試みれる余裕はできてきたのですが、やっぱり痛い。そして、海上で休憩している時にアドバイスをもらいました。「耳が痛かったら、またいってね。水中での気持ちの持ち方は、わたしは大丈夫!呼吸もできてるしOKだ!って自分にいい聞かせるとラクになるわよ。」と。そして、今度は4mの海底まで行ってみようといわれました。海中で、ナビの呼吸をチェックして問題なかったらそのまま少し泳いでみようと。ナビは、さっきのアドバイスが効いたのか、だいぶ慣れてきてそのままKatiaと手をつなぎ、海底4~5mのところを泳ぐことができました。その間不安になったら、何度もさっきの言葉を自分にいい聞かせながら。
やっと潜りに行きました…
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ほかの人はもう帰ってきちゃった
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水中は透明度も高くキレイ!鮮明に周りが見渡せます。少しすると青く光る小魚の大群に出会いました。大きな岩もゴロゴロと。しばらく泳いでいると急ににごる場所もあるのですが、またすぐに透明な世界が広がります。今度はカワイイ小さいふぐのような魚がナビたちに目もくれず前を泳いでいきます。一緒に泳いでる、という感覚。Katiaが指さしていろいろなものを見せてくれます。エビやウニを見ることもできました!サンゴのようなもので岩に貼り付いているのがあったので、触りたいと手を伸ばしたのですが、触ってはいけないそう。無数の突起みたいなものがあるのですが、外敵がくると刺したり毒を放出したりするんですって。
それは、今までは実感することができなかった海中の世界に入り込んだようなひとときでした。当たり前なのですが、地上の人間世界と同じように海中には海中の世界が広がっている。改めて、人間の手で守れる自然は彼らのためにも守っていかなければならないと、思わされたのでした。海にゴミを投げ込むような人がいたら、その人たちはきっと彼らの姿を見たことのない人だと思います。一度海中の世界を見たら、二度とゴミを捨てるという気持ちなどおきないだろうとナビは感じました。
そんなことを思いながら、長く感じましたが15分くらいだったでしょうか。少しして上がりました。この時水温の急激な変化も身体に感じました。
GOOD!楽しかった♪
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外国人ダイバーもいましたよ
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あとは、シャワーを浴びて海水のベトベトをきれいに洗い流しましょう。シャワールームにはシャンプー・ボディソープ・タオル・ドライヤーも用意されているので、持参するものは最低限でOK。着替えも済ませてさっぱり。…したらお腹が空いてきました。ナビたちは近くのローカルな自助式(自分でおかずを選ぶタイプ)の食堂で腹ごしらえした後、帰途台北へ。
今日1日で本当に貴重な体験をしました!怖がりのナビをやさしく慰め、勇気をくださったコーチのみなさん、ありがとうございました。もし、またダイビングをする機会があったら、今度はもっと周りの景色を楽しむ余裕ができるかなーと思います。
以上、台湾・龍洞湾でダイビングデビューを果たしたナビがお伝えしました!
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2009-09-22