郭元益 (グォユェンイー)

Kuo Yuan Ye

閉店・移転、情報の修正などの報告

伝統だけに捕らわれない新しさを追求し続ける台湾菓子メーカーのパイオニア



こんにちは、台北ナビです。

本日やってきたのは「郭元益」士林本店。ここは台湾人なら誰しも知っている中華菓子の名店です。なにせ150年近い歴史を持つ老舗で、「結婚式の引菓子(囍餅)を郭元益で!」という台北っ子がいっぱい。そうでなくとも、ちょっとした贈答用菓子として利用する人も多く、街角では「郭元益」の紙袋を提げている人をよく見かけます。近年はとりわけ受賞歴のあるパイナップルケーキで外国人観光客のハートもキャッチ。伝統を守りながら、常に新たなる味へ挑戦し続ける「郭元益」で、数々のオイシイ!に出会ってきました。

天秤棒をかついで

お菓子の型をモチーフにした壁

お菓子の型をモチーフにした壁




「郭元益」の歴史はグーンと昔に遡ります。創立は1867年、中国福建省から台北士林へと移住してきた初代郭樑楨 が先祖代々伝わる菓子作りの技術を活かし、冰沙餡餅・綠豆糕等のお菓子を売り始めました。店名は「元益」、福建省時代の屋号を引き継いだと言います。それは士林初の菓子屋でした。とはいっても現在のような立派な店舗などなく、天秤棒をかついで1軒1軒に売り歩いていたのだそう。その後日本統治時代へ。物資不足や時代の混乱、困難な時期を乗り越え店を守り続けてきました。

「郭元益」としてのスタート



時代は移り1945年、三代目郭欽定が姓を冠して店名を現在の「郭元益」にしました。また1962年には士林に2店目をオープン。6つの2層電気オーブンを持つ厨房から安定した品質の商品を提供できるまでに成長しました。そして1981年には中華菓子だけに捕らわれることのない新たなる挑戦として、西洋スタイルの引菓子(囍餅)の開発にも成功。その後もさまざまな挑戦は続き、台湾各地に直営店やチェーン店をオープン、次々と工場も開設していきました。2000年代頭には2つの「郭元益糕餅博物館」もオープンし、食べるだけでなく作る楽しみも体験できるようになりました。

常に開拓する姿勢

「郭元益」がここまで成長したのは、伝統の味を守るだけでなく、時流を読み、客のニーズを適格につかんできたから。伝統的な中国菓子に洋風テイストを取り入れたり、パッケージに上品でシンプルなデザインを採用したりと、常に新しいチャレンジを忘れませんでした。その姿勢こそが、長くお客様に愛される基礎となったのでしょう。

アレンジ自由でお土産の幅も広がる



ナビがうかがった時も、店内には結婚式の引菓子(囍餅)の相談に見えたお客様が。他には仕事関係や友人・知人に配るためのギフトセットを買いに来る人。かと思えば近所のお爺ちゃん。ふらりと1人、サンダル履きでやってきてオヤツを買っていきました。さらににぎやかな声に振り返れば、上階の博物館にやってきた小学生の校外学習集団…。子供から大人まで実に多くの層に愛されている店。台湾人にとっては誕生や結婚など節目節目でお世話になるお菓子屋さんでもあるのでしょう。


また、そんな「郭元益」のお菓子はアレンジ自由。「アレとコレとソレを○個ずつ箱に詰めて~」なんてオーダーも簡単にできちゃいます。ナビがこっそり様子をうかがっていると、ギフトセットを購入していたおばさまはお好みのお菓子を数個ずつパック、近所のお爺ちゃんはバラ売り菓子を数個買い求めていたようでした。アレンジは1箱から可能。箱は大中小とあり、箱代はなんと無料だというからありがたい。「パイナップルケーキばかりじゃあきちゃう!」「いろんな中華菓子を食べたい!」なんていうわがままにも対応してくれますよ。
トレイに好きなお菓子を好きなだけのせて買う…まるでパン屋さん感覚です。この気さくさもまた魅力なんでしょうね~!

トレイに好きなお菓子を好きなだけのせて買う…まるでパン屋さん感覚です。この気さくさもまた魅力なんでしょうね~!

店内のテーブルで買ったものを食べることもOK!まずはバラ売りを買って食べてみる→気に入ったものを箱詰めでお土産に~♪なんてのはどう?

店内のテーブルで買ったものを食べることもOK!まずはバラ売りを買って食べてみる→気に入ったものを箱詰めでお土産に~♪なんてのはどう?

ナビはこんな風にアレンジしてみました。これで小サイズ!

ナビはこんな風にアレンジしてみました。これで小サイズ!

一部商品は試食もありまーす!

一部商品は試食もありまーす!

いろいろあります!

とにかく種類豊富。開業時から販売されるものもあれば、「数年前はあったのに…(涙)」というものや「コレ新しいね!」なんてものも。常に進化している「郭元益」。数ある商品からナビが気になったいくつかを紹介します。


台灣金獎鳳梨酥 30元/個、300元/10入 保存期限90日
台湾金賞パイナップルケーキ 

2013年パイナップルケーキフェスティバルで金賞を受賞。パイナップルの産地台南関廟産の甘酸っぱい17号金鑽パインを使用しています。餡の30%は冬瓜という昔ながらのスタイルですが、甘さ控えめなのがイイ!外皮にはチーズ粉が練り込まれていてサックサク。


100%純鳳梨酥 40元/個、400元/9個 保存期限90日
オリジナルパイナップルケーキ

こちらは100%台南関廟産17号金鑽パインを使ったパイナップルケーキ。ギフトセットはゴージャスな箱入りなので贈答用にピッタリ。但し内箱代のためバラ売りよりやや高めの値段設定に。自分用ならバラ売りをどうぞ。


台灣金獎鳳黃酥 35元/個 350元/10入 保存期限45日
台湾金賞卵黄入りパイナップルケーキ

台湾金賞パイナップルケーキのド真ん中に鎮座するのはちょっとしょっぱい卵黄。昔ながらの製法で漬け込んだもので、柔らかできめ細かいのが特徴です。ナビ…あましょっぱいお菓子はどうも苦手!だから鳳黃酥は大の苦手なのですが、ある時台湾友からいただいた「郭元益」のコレを食べたらそのおいしさに感動。ここのは大好きになりました!オーブンで予熱3~5分後そのまま庫内に放置し3~5分、少し温めて食べると焼き立て時の味と香りが再現できるとか。


冰沙餡餅  30元/個、350元/15個入 保存期限30日
緑豆餡のお菓子 

創業時からある歴史あるお菓子。1955年の中秋節の前日、小さな店の前にできた行列を北投温泉へ行く道すがら見かけた蔣介石元総統はお付きの者にすぐさま買いに走らせ、このお菓子を口にしたとか。以来宋美齡夫人もお気に入りとなり、 出国の際には必ず空港まで出来たてのこのお菓子を運ばせたとか。そんな逸話が残るお菓子は、幾重にも重ねられた外皮とサラサラとした雪のように溶けていく緑豆餡が印象的。とても繊細な味です。


台灣本味  380元/10個入 保存期限30日
台湾お菓子

台湾本土を模ったお土産にしたいお菓子。タロイモ餡とサツマイモ餡なのも台湾っぽくて◎!同シリーズでパイン餡入りもあり、こちらは350元。


伴手禮-一根扁擔 430元 保存期限30日
天秤棒ギフトセット-伝統の銘菓詰合せ)

小和生烏豆沙2入×1+小四季麻油綠豆2入×1+枕頭酥桂花×1+鬆糕蜜梅×1+台灣金獎鳳黃酥×4+100%純鳳梨酥×4 が小さな天秤棒に入った詰め合わせセット。
珍珠奶軋 35元/2個入:タピオカミルクティー落雁

珍珠奶軋 35元/2個入:タピオカミルクティー落雁

法式牛軋黑巧克力 35元/ 2個入:チョコレート落雁

法式牛軋黑巧克力 35元/ 2個入:チョコレート落雁

中華の伝統落雁を現代風にアレンジし、どちらの餡もなんとヌガー。珍珠奶軋は外皮に紅茶と粉ミルク、餡に黒糖を使い、タピオカはないのに食べると口の中でミックスされて、まるでタピオカミルクティー!

小和生-烏豆沙 26元/2個入:ミニ月餅-アズキ

小和生-烏豆沙 26元/2個入:ミニ月餅-アズキ

小和生-金獎鳳梨酥 30元/2個入:ミニ月餅-金賞パイナップル

小和生-金獎鳳梨酥 30元/2個入:ミニ月餅-金賞パイナップル

月餅食べたいけれど、大きすぎて食べきれないのはナビだけではないはず!これならひと口サイズでパクリ。特に小和生-金獎鳳梨酥は金賞パイナップルケーキと同じ餡を月餅の皮でくるんだおすすめの味

雪波果子露-芒果  260元/14個:凍らせればシャーベットに早変わりなゼリーはマンゴー味

雪波果子露-芒果  260元/14個:凍らせればシャーベットに早変わりなゼリーはマンゴー味

牛軋糖  270元/袋:かわいい手提げバックに入ったヌガーはお土産にピッタリ!

牛軋糖  270元/袋:かわいい手提げバックに入ったヌガーはお土産にピッタリ!

小四季-麻油綠豆糕 30元/ 2個入、160元/12入:ゴマ油入り緑豆の中華風落雁。他商品はネットで日本へお取り寄せもできますが、これは壊れやすいので販売は台湾のみ。ここで買うしかないっ! 小四季-麻油綠豆糕 30元/ 2個入、160元/12入:ゴマ油入り緑豆の中華風落雁。他商品はネットで日本へお取り寄せもできますが、これは壊れやすいので販売は台湾のみ。ここで買うしかないっ!

小四季-麻油綠豆糕 30元/ 2個入、160元/12入:ゴマ油入り緑豆の中華風落雁。他商品はネットで日本へお取り寄せもできますが、これは壊れやすいので販売は台湾のみ。ここで買うしかないっ!

ピーナツ型した落雁は見た目も味もGood!

ピーナツ型した落雁は見た目も味もGood!

これは伝統的な引菓子を小さくアレンジしたもの

これは伝統的な引菓子を小さくアレンジしたもの

喔熊OhBear 餅乾 280元/24枚入 保存期限180日
オーベア クッキー (チョコレート&はちみつウーロン茶) 

すでにおなじみ、台湾観光局のスペシャルミッションチームリーダーの台湾黒熊、Ohベアー。観光局とコラボで「郭元益」が作ったのは、台湾土産に最適なクッキーです。お茶目なキャラが愛らしい~♪

博物館、カフェにも寄ってく~?




さて、先にも述べましたが店舗上には「郭元益糕餅博物館」があり、中華菓子の歴史や文化に触れることができる外、自作のパイナップルケーキや月餅を作ることもできちゃいます。こちらはナビでも参加予約を受け付けていますので、ご希望の方は下記リンクからどうぞ。自分で作ったパイナップルケーキはひと味もふた味も違うはず!お試しあれ~。



また、2015年初頭には「郭元益」本店の2つ隣にレトロ調がステキなカフェをオープン。こちらは古い自転車屋さんをリノベーション。懐かしの台湾が感じられる雰囲気の中、お茶や軽食がいただけます。ここでしか食べられないメニューもあるので、「郭元益」本店での買い物とセットでぜひ訪れてみてはいかがでしょうか?

以上、台北ナビでした。
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記事更新日:2015-12-04

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2015-12-04

スポット更新日:2016-02-18

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部屋数 部屋1 大人 子供

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あっという間に作れちゃう!台湾の思い出にぴったり♪

パイナップルケーキ作りが体験できちゃう「郭元益 (グォユェンイー)」はお土産にしたいお菓子がい~っぱい♪

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パッケージも味も申し分なし!

台湾お菓子作りツアー(郭元益(グォユェンイー))

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食べるだけじゃつまらない!自分で作って楽しめる台湾お菓子はサイコーにおいしいんです♪

郭元益・糕餅博物館

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お菓子メーカーが作ったお菓子の博物館。台湾の中国菓子の歴史がしみじみと理解できます。