台湾は温泉だけではない!世界でも稀な炭酸冷泉で不思議な入浴体験をしよう!
こんにちは、台北ナビです。さて、突然ですが、クイズです!「イタリアと台湾にしかないと言われるモノってな?んだ?(注1)」…まったく何のつながりもなさそうなこの2つの国。かなりの難問だって!?では答えをお教えしましょう。それは「冷泉」です。台湾は温泉天国として知られていますが、実はそれだけではないのです。世界でもとても珍しい冷泉入浴が楽しめる場所があるんです。そこでナビも冷泉初体験してきました。では、その模様をレポートいたしますっ☆
雪山トンネル利用で台北との距離が一気に縮まった宜蘭。蘇澳は花蓮へと抜ける道沿いにあります。また、電車でのアクセスも便利。最寄りの「蘇澳」駅からは徒歩約5分ととても近いので、ビックリ。ただし、蘇澳へ停車する列車は大変少ないのが残念です。台北から直でアクセスできる列車もありますが、その多くは蘇澳には停車せず蘇澳新駅へ。その場合、バスかタクシーを利用するとよいでしょう(蘇澳新駅前は閑散としています。タクシーがつかまらない場合は駅から呼ぶか、初めから賑やかな羅東駅で下車し、そこからタクシーを利用するのもよいでしょう。羅東から380元ほど)。
蘇澳冷泉は通年を通して約22℃の炭酸水。なんとも不思議なその水が湧き出す仕組みはその地形にありました。雨が多いこの地には豊富な地下水が。二酸化炭素を含んだ石灰岩層の下のそれは、プレート作用により地表へ湧き出す過程で温度が下がり、気泡を含んだ冷泉ができあがるんですって。
この水につかれば、美白・腰痛・肥満症(!) に効果があるとされ、飲んでも胃痛や胃酸過多によいと言われています。その昔、日本統治時代には冷泉を利用したラムネ工場もあったのだとか。現在、生産は中止されていますが、昔ながらのラムネ瓶に入ったソーダは売店で購入可能。味は普通のラムネでしたが、懐かしさも相まっておいしかったナ…
オーナーの陳建科さん。「以前日本のTV番組『あいのり』のメンバーが来て、冷泉に砂糖を入れてソーダを作っていたよ」とのこと。ナビ、生冷泉を飲んでみましたが、錆臭くて…(>0<)。無味無臭のはずなのにナゼ?試してみたい方は砂糖とコップを持参してみる!?
さて、冷泉浴へ。個人風呂と水着を着て入る大衆風呂がありますが、オーナー曰く「日本人は大きいのが好きだよね」はい、そうです…と迷わず大衆風呂へ。
とっても広いそのお風呂(というかプール?) レンガ造りでレトロムード満点!「(いったことはないけれど)ヨーロッパの温泉施設ってこんな感じぃ??」なんて思いながら水の中へ。
何でも冷泉には入り方があるそうなんです。
1. 水に浸かり、動かずジっと待つ(約2分間)
2. 体に気泡がつき、ポカポカしてきたらOK!(OKって何が?)
さっそくその教えを守り、水の中へ。「オウゥ!冷た~~~いっ☆☆☆」ナビ、夕暮れ時に来ちゃったせい?はたまた、急に降りだした雨のせい?22℃の水って意外と冷たいんです。プールより低温!?どうも全身浸かれない(>*<)。2分たっても、3分たっても半身浴状態。しまいにはこ~んなに広いのに(先ほどまでいたお客さんも引き上げてしまいナビの貸し切りに!) 全身のびのびゆったりすることもなく、なぜか正座!いつになったら気泡がつくの??あったかくなるの??炭酸水っていうけれど、スプライトみたくブクブクしてないしぃ???
と、十数分?浸かっている部分は慣れてきた感じ。がんばって(!) 全身浸かってみることに。ふと気づくと、雨は上がっていて、先ほどまで気がつかなかった泡が至る所からプクプクしているのが見えます。うれしくなって近づいていくと、まるで生きているみたいにあぶくは消えてなくなります(注2)。不思議?!おもしろがって遊んでいるうちに体には気泡が。それでも水は冷たく、温かいとはとても感じません(><)。が、水から上がると不思議とポカポカしている感じ。(これって外気の温度の方が高いせいでしょうか??) もう一つ不思議なことは、しばらくすると手先に痺れた感覚が…
個人風呂はヒノキを使用した広めの浴室&浴槽。この日も個人風呂は大人気でした?
更衣室・シャワールーム・コインロッカー・ドライヤー(外に一つだけ!)完備。でもシャワーはお湯なしなんです。さ、寒いっ!
掃除が行き届いていて清潔。冷泉水も透明度バツグン!
観光冷泉の目の前には地元の人が利用するという冷泉を使った洗濯場や無料で入れる公共冷泉があります。また、中山路沿いには、冷泉を利用して作る羊羹が評判の老舗店「鳳鳴蘇澳羊羹本舗」が。こちらの店の羊羹は日本人から製造法を学んだとかで、日本と変わらぬ味に思わず笑みがこぼれます。おもしろいところではチョコレート味なんてのも。おみやげにいかが?それから、南へ数km。そこには南方澳漁港があり、おいしく新鮮な海鮮が安価でいただけます。海産物を売る土産物屋もあるので、船を横目にブラっと歩いても楽しめるところです。それらの周辺スポット、冷泉とセットで立ち寄ってみるのもオススメですよ!
■鳳鳴蘇澳羊羹本舗
宜蘭県蘇澳鎮中山路18号
(03)996-2326
オーナーの翁瑞毅さん。「台湾らしいウーロン茶羊羹もありますよ。」おみやげにピッタリ!
(注1)
実はよくよく調べると、日本でも入浴のできる冷泉は各地に点在しております。したがってこちらでは台湾ならではの冷泉浴をお楽しみください?、ということで(^−^)
(注2)
「冷泉の気泡は地表から湧き出ているので、上から圧力をかけることにより出方が変わるんですよ」とは今回案内してくれた民宿「戀戀小棧」の林オーナー。林さんは蘇澳で生まれ育った蘇澳っ子なのだそう!
以上、台北ナビでした。