台湾南部の有名な観光地「三地門」。パイワン族の人たちの村には、食べるもの、遊ぶところ、買いたいものもいっぱい!
こんにちは。台北ナビです。
今日は台湾の一番南、屏東県までやって来ました。気候も暖かく、空気もおいしい、のどかーなムードが周囲から漂いまくっています。「三地門」、皆さんは聞いたことがありますか?台湾原住民パイワン(排湾)族が多く住む「三地門郷」(日本の郡に当たる)には11個の村があり、それぞれ強い特色を発揮しています。今回は「三地門」郷内を中心に彼らの文化にどっぷりとつかり、果ては隣の郷、台湾マンゴーの故郷「瑪家郷」まで足を伸ばし、生まれて初めてのマンゴー狩りに狂喜してしまいました(^o^)/ワーイ。
まずは、踊りと歌でのもてなし
台北を早朝7時に出発してバスに揺られること約6時間。やっと「三地門」に到着しました。団体で押しかけたので、パイワン族の人たちがパイワンのしきたりに従ってナビたちを迎えてくれました。原住民の帽子をかぶったら、火が燃えてる鉢の上を跨ぎ、木の棒をくぐり、そして水をかけられました。パイワン族はお客をうちへ招く時、うちの中に火を起こし、その火は客がいる間は絶やしてはいけないそうです。水をかけられたのはある種の清めだそうで、相撲の塩?みたいなもんでしょうか?さあ、まずは歌と踊りを見ながらの食事です。食事にはどこの原住民料理にも大体ある山猪の肉、そして、おいしかったのが、紫蘇の葉で包んだ肉でした。エビと小魚も近くの川瀬で捕られたものですよ~。それにしても、踊りも歌もいいですねえ、澄み切った声と幅の広い音域、声に惚れ惚れ、踊りにも見とれました。原住民の踊りには収穫だの、結婚、誕生、成人の儀式だの、必ずストーリーがあるので、それを先に把握していることが踊りを数倍楽しむコツでもありますよ♪
===台湾の原住民、16民族って? ===
タイヤル語族 タイヤル族 タロコ族 セデック族
パイワン語族 アミ族 パイワン族 ブヌン族 プユマ族 サイシャット族 サオ族 クバラン族 サキザヤ族
ツォウ語族 ルカイ族 ツォウ族
バタニック語族 タオ(ヤミ)族
☆2014年15,16番目の民族として、ラアウワ族(ツォウ語群)、カナカナブ族(ツォウ族とルカイ族)が加わりました
石板家屋って今でも住める
さて、お腹も膨れたら、今度はパイワン族のうちを見学に出発。パイワンの人たちの特色のひとつにその住居があります。「石板」って、「三地門」が産地の薄い灰色の石です。台湾では石板焼肉なんていって、石の上でバーベキューをしたりしますが、その石がここ「三地門」のもの。今でも石板の家に住んでいたり、瓦だけ石板を使用したりと、昔ながらの生活がそのまま伺えます。今日は酋長のうちへやってきました。やはり火がともされていて、椅子やテーブルも石。テーブル脇には甕があって、言い伝えではこの上のほうの甕からパイワンのお姫様が生まれたそうです。下の壷は来客は触って下さいといわれました。これもパイワンの風習だそうです。南部は台風も多いので、天井が低い石を使用した強固な建て方は天災から人々を守るにも最適の住居といえますね。
石の村「大社村」へ着きました。「大社村」は日本統治時代は「達?蘭」部落と言い、400戸に1500人ほどが住み自給自足の生活を営んでいました。国民党の時代になり人口は5分の1に減りました。1998年に記念碑を建て、カタカナで「アラス」という字も彫られています。
絶やさない火
台湾コーヒーの発祥地
徳文村にある像
古今台湾では雲林県の「古坑」というところがコーヒーの最大生産地なんていわれていて、ご当地までコーヒーを飲みに行く人が増えてますけど、「古坑」の母は三地門の徳文村なんです。「徳文」コーヒーを知る人は、まだあまりいませんが、日本統治時代に徳文村がコーヒーの栽培に適していると見抜き、最初ここにコーヒーの樹を20本植えたのはなんと日本人でした。「古坑」はその20本の中から育ってきたものを分けてもらって植えたというわけ。ナビたちもコーヒー樹の山を真向かいに、小さな石板家屋の中でコーヒーをいただきました。お味のほどは?というと、アラビカなので、濃いのが好きな人はそのままでも、ミルクと砂糖をタップリ入れてもコーヒーの味は十分楽しめます。ナビはブラックをチビチビ飲んでみましたが、かすかな苦味がいい具合で、香りも炭焼きコーヒーのような大人のコーヒー(#^.^#)って味でしたねー。
*徳文村へ入るには入山許可証が必要です
パイワン族の野外劇場へも行きました
まだ建設途中ですが、台湾ではスケールの大きな野外劇場の一つとなる予定。
美しい瑠璃(トンボ玉)もここ「三地門」から
「蜻蛉瑠璃」という、台湾ではかなり有名な瑠璃工房がここ「三地門」にあります。自分で作るDIYのクラスもここでは体験可。それにしても美しい…とため息がでてきます。「蜻蛉瑠璃」の著名な先生は施秀菊さん、小麦色の肌に目がキラキラときれいなパイワン族美人です。施老師のパイワン語の名前は「日夢日縵」、なんだかロマンティックな響き。原住民の人たちはみな中国語の名と部族の名(本名)をもっていて、本名で通してもいいのです。本名は部族の言葉で読まれ、簡単な名前もあるけどたぶん1回では覚えられなかったり、え?と聞き返したり、のお名前も多いんですね。施老師はこの工房で30人ほどのパイワン族スタッフを抱え、ご自身も一線で活躍されています。ここでナビたちはどれを買おうかなあと物色しました。ここを訪れる日本人も多いんですね、値段もそれほど高くはなく、大き目のゴージャスな首飾りでさえ3000元ちょっと。ウー迷うなあ。瑠璃玉はパイワンの人たちにとっては無病息災や事業大成など祈願を達成するには必要なお守りでもあるんですよ。それにしても美しい…。
工房の2階はカフェになっていて、まったりとできるいい空間。コーヒーメニューはもちろん「徳文」もあり。1階で買った瑠璃玉を愛でながら、コーヒーを飲む、なんて悪くないでしょ?
「蜻蛉雅築」 住所:屏東県三地門郷三地村中正路2段9号
電話番号:(08)799-2856
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「唯一珈琲」 住所:屏東県三地門郷三地村中正路2段9号2F
電話番号:(08)799-3676
さて、夕方になってホテルにチェックイン。「マザル飯店」は部屋が20室だけなので混みそうな時期は早めの予約が必要。2室は和室で、各部屋には原住民族の名前がついています。アミ族とかタイヤルとか、部屋のインテリアもそんな感じで。荷物を置いたら夕食です。食事はバイキングで飲み物は小米酒も。モチ米で作られた料理などを取りながら、皆で鍋とバーベキューを囲みました。前方では今日の案内役のウダさんが司会をしながら歌を歌っています。彼の本名はパイワン語で(+!@#$ %^&*)だそうです。何回聞いてもわからへ~ん(@_@;)!ウダさん、楽しい会話で盛り上げてくれ、ナビもおかげで?何杯も小米酒を飲まされました。歌で順番が2回もまわってきて、その度に小米酒をカンパーイ(もちろん台湾式の完杯です)!最初に指名され一番前でも飲まされたしで、もうちょっとクラクラ、小米酒って飲みやすいけど次の日は頭にくるそうです。あ、いけない、いけない。いい気分になったところで今日はおやすみ~。
「瑪莎露渡假休間旅店(MAZALU)」
住所:屏東県瑪家郷北葉村風景104号
電話番号:(08)799-1678