榕園太湖線・金門の戦地歴史や華僑の発展などを美しい景色とともに知ることができます
こんにちは。台北ナビです。
今回は「台湾好行」バスのD線をご紹介します。A~C線のご紹介は終わりましたがいかがでしょうか?金門島には、A~Dの4路線がありますが、どれも1日1便のみ。バスはバリアフリーも完備しています。
観光に便利な「台湾好行」バスを、金門観光でフル活用くださ~い。
チケット代:
★1日乗車券200元(優待チケット160元)
1日でA,B,C,D線のどれでも何回も乗車可。
★2日乗車券350元 (優待チケット280元)
2日間でA,B,C,D線のどれでも何回も乗車可。
チケット購入場所:
金城車站、山外車站、台湾好行バス内、莒光樓、金門尚義空港、水頭碼頭旅遊服務中心
お問い合わせ先:0800-822-823(無料)
金城車站 886-82-325548 金城鎮民生路7号
山外車站 886-82-332814 金湖鎮黄海路90-1号
おすすめコース
1日目:金城車站-午前出発 A線水頭翟山線、午後出発 B線古寧頭戰場線
2日目:山外車站—午前出発 C線獅山民俗村線、午後出発 D線榕園太湖線
★ 1日券ならA+B、 A+D、 C+B、C+Dの組み合わせが可能。2日券なら自由に組み合わせができます。
D線:榕園太湖線(一日一便)
D線内容:山外車站→八二三戰史館、榕園及俞大維紀念館→特約茶室展示館→瓊林聚落→自行車故事館→陳景蘭洋樓→山外車站
参観場所:八二三戰史館、榕園及俞大維紀念館、特約茶室展示館、瓊林聚落、自行車故事館、陳景蘭洋樓
D線は、金門島の南東部。どこに行っても海が見られる金門のコースですが、こちらの海は料羅湾に面しています。陳景蘭洋樓から見たら最高に美しい海。かつて陳景蘭氏もここからアモイを経由し、1カ月かけてシンガポールに到着しました。そして、その地で成功をおさめ、裕福な商人として故郷に錦を飾ったのです。ナビが個人的にお勧めしたいのは、特約茶室展示館に併設されたカフェ。コース内で時間はありませんが、ここでは極上のコーヒーが味わえます。
★13:25~13:30 山外車站(出発)
13:35~14:35 八二三戰史館、榕園及俞大維紀念館(停車)
14:45~15:00 特約茶室展示館(停車)
15:05~16:05 瓊林聚落(停車)
16:10~16:30 自行車故事館(停車)
16:38~17:08 陳景蘭洋樓(停車)
17:18 山外車站(到着)
八二三戦史館
1958年に起こった八二三砲撃戦では、中国共産党軍が計474910発の砲弾を乱射。これは砲弾落下密度の世界最高記録を作りました。建物の外壁には、砲撃戦で命を落とした国民党軍の数百名の英雄たちのレリーフがあります。155mm榴弾砲、F86軍刀型戦闘機、LVT水陸両用兵士運送車両、M-24軽戦車などその時使用された兵器の展示も見られます。建物には勇壮な風情が漂っています。
住所:金門県金湖鎮891号 電話:(08)233-0599
開館時間:8:30~17:00 入場無料
兪大維紀念館
八二三砲撃戦の際は国防大臣で、任期中何度も金門を視察したという兪氏を記念するため建てられました。場所は、八二三戦史館の真正面で、内部は兪氏の台北の住居と同じように配置され、服、書籍、古い写真などが展示されています。1枚のⅩ線写真には砲弾の破片が見えるのですが、これは兪氏が砲撃を受けて脳部を負傷した時のものです。
住所:金門県金湖鎮891号 電話:(08)233-0599
開館時間:8:30~17:00 入場無料
特約茶室展示館
1949年から、金門へ兵士が送り込まれ始めたのですが、当初離島へ送られた軍人による暴行事件が発生し始め、市民を守るため、1951年に金門で後に「茶室」と呼ばれる慰安所が、金城、山外、沙美、小徑、成功、庵前、東林、青岐、后宅、大擔の各所に設けられました。「特約茶室展示館」となっているのは小徑です。これらは、別名「軍中楽園」とも呼ばれていました。
カフェも併設されていて、アメリカン80元~、金門名産貢糖のスムージーは140元、ワッフルやサンドイッチなどの軽食もいただけます。「台湾好行」バスでは、カフェでゆっくりする時間はありませんが、金門でおいしいコーヒーが飲みたくなったら、こちらはおすすめです。
●ここでも時間は15分間だけなので、館内をさらっと見るだけ、お手洗いを使用するだけになります。
住所:金湖鎮小徑126号 電話:082-337839 開館時間:8:30~17:00 入場無料
瓊林聚落
瓊林は地下坑道が1967年に全村に張り巡らされ、戦争時の自己護衛、命を守る坑道となりました。昔は指揮本部だった村役場から坑道に入ることができます。戦備用井戸、貯蔵室なども残り、戦地の緊張した雰囲気を感じることができます。
集落は、坑道の周辺に位置し、閩南様式の古い民家に魅せられます。
陳景蘭洋樓は、金門で一番大きなかつ完全な形を留めている洋館で、1921年にシンガポールの華僑である陳景蘭が建設しました。陳景蘭氏は、1881年出生。20歳の時家計を助けるためにシンガポールへ渡りました。「金福和商號」に就職し、出納係を担当。やがて「成源商號」という会社を副業で始めたところ、こちらが大儲け。1917年、陳氏36歳の時、故郷の地で洋館建設に着工したのです。
陳氏は、洋館を作った後まもなくして、建物を「陳坑小学校」として使用し始めました。1階の広場からも美しい料羅湾は望めますが、2階の渡り廊下からみると絶景です。ところが、1949年以降は国民党軍によって、「陸軍大五十三醫院」、いわゆる野戦病院として、建物は使用されました。その後は金門中学や軍人の休暇の場所となります。故蒋介石総統と宋美齢などの政界人のほか、テレサテンも宿泊したことがあるそうで、館内には彼女の幼い頃のポスターもあるので、探してみてくださいね。時代の波に翻弄されながら、激動の時代を生きてきた陳景蘭洋樓ですが、建物を多くの人に使用してもらっていたからこそ廃墟とならず、ほぼありのままの姿で、今まで生きながらえてきたのかもしれません。
建物の前庭から望む美しい料羅湾の海、海岸へ降りることも出来ます。海岸と建物の間の公園は「金湯公園」といいます。公園横の細道は成功坑道へつながっています。
住所:金湖鎮正義村成功街1号 電話:(08)233-2528 開館時間:8:30~17:30 入場無料
以上、台北ナビでした。
A,B,C線とともに、「台湾好行」バスをお楽しみくださ~い。