日本人に大人気の観光スポットは宝箱のような街。訪れるたびに新たな魅力を発見できます!
こんにちは。台北ナビです。
台北近郊の旅で一度は行っておきたい場所といえば、やっぱり九份ですよね。
日本の方にも大人気でいまや定番コースとなった九份。半日で廻れる観光スポットですが、ゆっくり歩いてみると奥が深く、行く度に新たな魅力を発見できる場所でもあるんです。今回はたっぷり一日かけて散策!さっそく旅に出かけましょう~♪
まずは九份の歴史を簡単におさらい
台湾北部の新北市瑞芳区にある山間の町・九份。
日本統治時代に金鉱山として台湾有数の栄華を極めました。しかし、その後主要鉱物だった金と石炭の生産量が減り続け、1971年に閉山。衰退の時代を迎えます。
再びスポットライトを浴びたのは1989年。侯孝賢監督の映画「悲情城市」の舞台となったことで観光地として注目されることになりました。
さらに日本では宮崎駿監督が映画「千と千尋の神隠し」の着想を得たという噂が広まって人気が高まり、レトロな街並みに似合う茶芸館やカフェが軒を連ねていったのです。
景色、とくに夜景が美しいことで知られる九份ですが、海沿いの山間部なのでとにかく雨が降りやすいのが難点。昼間は晴れていたのに夜にはどしゃぶり…なんていうことも。屋根のない場所も多いので、雨具は必ず持っていきましょう!傘だけでなく、防水力のあるアウターを着ることをオススメします。また冬場は予想以上に冷えるので、きちんと防寒してお出かけくださいね。
悠遊卡(Easy Card)も使えます。
乗車時と下車時に2回ピッとかざします。
九份への行き方は大きく分けて2つ。台北駅(台北火車站)から台鉄に乗って「瑞芳」駅で下車、そこからバスやタクシーに乗って行く方法。「瑞芳」まで1時間弱、バスの乗車時間は20分くらいです。
もう1つはMRT「忠孝復興」駅のバス停から直通バス(1062番バス)に乗る方法です。渋滞していなければ1時間半で到着。おしゃべりしていればあっという間の道のりです。鉄道に乗りたい!という方以外は、乗り換えなしで行ける直通バスが便利だと思います。
★バス停はMRT忠孝復興駅出口2を出てすぐです。(復興南路一段180號)
★料金:90元(悠遊カード使用時、現金使用時95元)
(2016年2月現在)
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基隆客運1062番・時刻表はこちら
平日の朝なので出発時は人もまばらでしたが…
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九份が近づくと地元の人たちがどんどん乗ってきました
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ナビも直通バスで向かいました。バス停付近ではタクシーの運転手さんが九份へ行く観光客目当てに客引きをしていたりしますが、バスは10~15分に1本くらいの間隔で来ますので、ほんの少しガマンしてバスを待ちましょう!また、バスの中は冬でもクーラーがガンガンかかっていることが多いので、ご注意ください。
このセブンイレブンが目印
バスに乗って小一時間で景色は山道に変わり、あっという間に「舊道口」のバス停に到着しました。途中で山に住んでいるおじいちゃんおばあちゃんと乗り合わせたりして、早くもノスタルジックな気分になっているナビです。
バスを降りて少し歩いたら、セブンイレブンが老街入口の目印。老街の中はあまりトイレがないので、入口の公衆トイレに入っておくと安心です。
さっそく散策を始めましょう!
まずは地図をチェック!この地図は2014年3,4月ナビマガ93号にも掲載されています。ぜひ入手してください!
セブンイレブンの脇(舊道口)が老街のスタート地点です
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舊道口右脇に公衆トイレがあります
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スタート地点から商店がぎっしり!
基山街は商店がひしめくお買い物天国♪
基山街(舊道口から急階段までの道)に入ると、さっそく商店が密集しています。普通に歩けば10分程度の距離なのに、この基山街だけで数時間遊べてしまうのが九份のすごいところ。
一軒目のお土産屋さんから、店頭にレトロなオモチャや3本10元の耳かきなどが置いてあって思わず足を止めてしまうナビ。一店舗が小さいので、混在具合は台北以上です。
お土産てんこ盛りの雑貨店に心ウキウキ
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革製品のお店もたくさんあります
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お手頃価格のPケーキを発見
老珍香餅店
住所:新北市瑞芳区基山路13号
電話:(02)2496-0502
営業:10:00~19:00
入って10歩ほどの左手にパイナップルケーキのお店を発見。九份は観光スポットでお土産もお菓子も値段が高い!と思い込んでいましたが、10個入りで220元と、とっても良心的な価格でした。
お味は昔ながらの甘みの強いタイプでしたので、お好みの方はぜひ一度試してみてください。ほかにもお菓子系のお土産は選びきれないほど種類が多いですから、まずは目星をつけて、まとめて購入するのが得策です。
Pケーキ10個入り220円は安い!
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味もパッケージも、昔ながらの雰囲気です
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珍しい筆が気軽に買える!
敦品製筆
住所:新北市瑞芳区基山街4-5号
電話:(03)3071129(本社)
営業:10:00~19:00
次に目を引いたのがPケーキショップから10歩ほど歩いた右手にある筆のお店。台北市内でもなかなか見かけなくなっている書道用品のお店。プロが使う大きな筆や水墨画が似合いそうな硯など本格的なものはもちろん、1本50元の筆など初心者が手を出しやすい商品もたくさんありました。
この日も若い女性客が店主に立て続けに質問していて、わからないことはなんでも気軽に聞ける雰囲気がいいなと思いました。
お店の人が何でも親切に教えてくれます
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初心者でも買いやすいリーズナブルな商品も
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九份名物の一つ魚丸湯で腹ごしらえ
九份傳統魚丸
住所:新北市瑞芳区基山街23号
電話:(02)2496-8469
営業:平日/10:30~19:00、休日/10:00~20:00
さてここから本格的な老街散策に入るところですが、その前にちょっと腹ごしらえ。朝からバスに乗って移動してきたので、休憩も兼ねて九份名物の一つ、魚丸湯のお店に入ることにしました。
九份といえば「芋圓」(お芋のダンゴ)、「草仔粿」(草餅)、そして「魚丸」(魚のつみれ)ととにかくお団子系の食べ物が人気。雨の多い山間部なので、温かい魚丸湯のお店から立ち上る湯気にホッとします。
お昼時だったのでお店は大賑わい
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店内は意外に広く、鏡かと思ったら奥にも座席が!
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総合魚丸湯45元。花枝はイカ団子、傳統は肉+魚がミックスされたつみれ、福州は魚のつみれの中に豚肉の餡が入ったもの
トロッとした餡が入ってます
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お店では女性たちが元気に接客中
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おいしそうな洋菓子店もありました
Misty 米詩提甜點王國
住所:新北市瑞芳区明燈路一段6-1号
電話:(02)2497-6296
営業:10:00~19:00※以前の場所から移転したようです。
「九份傳統魚丸」を出たナビの前に甘い香りが。シュークリームのお店のようです。軽くて持ち帰りやすい牛軋糖(ミルクヌガー)や蛋捲(エッグロール)などもかわいいパッケージで販売されていたので覗いてみれば…台湾の形をしたパイナップルケーキがありました!かわいい~!
チーズ入りのオリジナルテイストだそうです。お土産にピッタリですね。6個入りで180元。台北市内にはまだ支店がないそうなので、きっと喜ばれますよ~。
台湾の形をしたパイナップルケーキ、お土産に最適☆
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ジェラートアイスもあります
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エッグロールも軽くて持ち運びに便利
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ヌガーを挟んだクラッカーも人気商品だそうです
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有名旅館の脇にかわいい下駄のお店
坂の途中に九重町客棧があります。
ここは民宿も併設された老舗のレストラン&カフェ。その奥のさらに高台にある下駄屋さんがかわいらしい店構えだったので、迷わず中へ。
かわいいサンダルたちがズラリ
九份木屐手創館
住所:新北市瑞芳区基山街31巷1号
電話:(02)2496-6480
営業:9:30~18:00
やっぱりかわいい下駄がたくさん並んでいました!もはや下駄というより、「ウェッジサンダル」と呼びたくなるようなオシャレな品揃え。お店にある商品だけでなく、木の部分と鼻緒部分のデザインを自由に選んでその場で作ってもらうこともできます。簡単なオーダーメイドですが、お値段は出来合いの商品と変わらず、時間も10分ほどで完成!作っている間も盛り上がること請け合いです。
お店にはこんな道具箱があり…
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下駄もサンダルもあっという間にできちゃいます
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オカリナと運命の出会い
下駄屋さんを出てメインストリートに戻り、人気のお土産屋さん「小城故事」やチャイナドレスのお店を眺めていると、ん?涼やかなこの音色は一体…!?これがナビとオカリナの運命の出会いでした…ちょっと大げさですが、これから先、旅路はオカリナによって彩られることになるんです!
是誠陶笛
住所:新北市瑞芳区基山街8号
電話:(03)323-3041(工場)
営業:9:00~20:00
一度でも九份に行かれた方なら、オカリナ屋さんを見かけたことがあるのでは。メインストリートを直進すれば30分もかからないこの街の中に、オカリナ屋がなんと3軒もあるのです。ナビがこの日最初に訪れた「是誠陶笛」は、その中で最初にできたお店なんだそうです。
オカリナの音色が山の空気と触れ合うと、なんとも言えない優しい音色になって、すっかり癒されてしまったナビたち取材班。店頭でせっせと絵付けをしているお兄さんが合間合間に演奏を披露してくれるのですが、特大アヒルのお尻を一生懸命吹いてくれたところでノックアウト!とうとうオカリナの魅力に負け、かわいらしいアヒル型のオカリナを購入してしまいました。
九份老麺店
住所:新北市瑞芳区基山街45号
電話:(02)2497-6316
営業:11:00~19:00
九份阿珠雪在焼
住所:新北市瑞芳区基山街45号
電話:(0935)925-120
営業:9:30~20:30
下駄にオカリナに大騒ぎして、ここまででもう小一時間。チャイナ服や中国語が刻まれたキーホルダーのお店などを覗きながら歩いていたら、すっかりお昼時になっていました。さてお昼は何にしよう、と思い始めたナビの目にちょうど飛び込んできたのが九份老麺店。というわけでさっそく店内に。
お店は牛肉麺で有名なのですが、牛肉麺の苦手なナビは2番目におすすめだというワンタン麺をオーダーしました。すぐに出てきたワンタン麺はあっさりしているけどスープがおいしくて、さすが老舗の味。台湾の麺ではおなじみの、やや平たい陽春麺もほどよい固さで食が進みます。ワンタンもプルプルして美味でした!
澄んだスープはダシがよく効いてます
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麺もほどよいゆで加減でした
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ワンタン麺をすすりながら中を見渡すと、昭和を思わせるレトロな看板や掛け時計などがあり、お店の歴史が伝わってきました。台北市内に比べると、小吃店の中もゆっくりと時間が流れているような気がします。壁にちょっと古い写真が飾ってあったので、この店の三代目だというオーナーに伺ってみると、なんとオーナーの子供の頃の写真なんですって!小さい頃からこのお店とともに育ってきたんですね~。
かわいい売り子さんとハイポーズ!
麺のお店ですが、店頭ではかわいらしい女の子が「花生捲冰淇淋」というアイスを売っています。花生捲冰淇淋というのは台湾独特のアイスで、夜市や老街で見かけたことのある方もいらっしゃるはず。クレープ生地に削ったピーナッツキャンディーをまるでカツオ節のようにトッピング。さらにアイスとパクチーをのせてくるりと巻いたスイーツなんです。
お店の前はこのアイスで大賑わい。というわけで食後のデザートはこれに決定。さくさくのピーナッツキャンディーがアイスとからんで、食感が最高!クレープで巻いてあるので歩きながら食べやすいのも、散策中の身には嬉しいですよね~。
お店の前は記念撮影大会
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一つ35元。おつりは自分で取ってね!というこのシステム面白すぎる!!
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続きは後半戦へ!
気づけば雨の九份
すっかりお腹も満たされ、楽しいスイーツで盛り上がるナビ達でしたが、お店を出ると外は真っ暗。朝はたっぷりの日差しで暑いくらいだったのに、気温も下がり、冷たい雨が降っていました。商店街にはところどころ屋根もありますが気休め程度ですのであしからず。涙
しかーし九份散策に雨はつきもの。ナビは雨具も防寒も抜かりはありません!というわけで、旅の後半戦はpart2へ続きます。
以上、台北ナビでした。