サトウキビ列車に乗って台湾製糖を学ぼう♪懐かしのアイスキャンディーもお忘れなく!
こんにちは、台北ナビです。台湾の経済発展を支えた砂糖。台湾で最大規模の製糖量を誇る台湾糖業公司(通称:台糖)の台糖蒜頭糖廠へやってきました。台糖蒜頭糖廠と聞いたナビスタッフがひと言!「あぁ~伍佰が昔住んでいたところねっ!お父さんがここで働いていたらしいよ~」ですって。伍佰ファンの方は必見ですよ~。ナビはサトウキビ列車に揺られながら気持ちいい風を感じ、懐かしい味のするアイスキャンディも楽しんできました~!
高鉄嘉義駅から車で約10分
便利な台湾好行は是非使いたい!
台北から高鉄(新幹線)に乗り約1時間半で嘉義に到着!その後タクシーか「台湾好行」バスに乗り、約10分で台糖蒜頭糖廠到着。高鉄開通後アクセスが格段にスムーズになりました。敷地内にはサトウキビ列車や砂糖工場、駅などあり、敷地はかなり広域。ここはサトウキビ列車に乗り、ガイドさんの案内を聞きながら巡るのが効率的!
さて、この「蒜頭糖廠」直訳すると「にんにく砂糖工場」というので、にんにくと関係があるのかなぁと思ってしまう人が多いそうなのですが、全くの無関係。嘉義県六脚郷の蒜頭村の横にあったのでこの名前がつけられました。「毎顆頭毎天都在算錢。所以叫算頭=【蒜頭】」つまり、蒜頭村はその昔お金持ちが多くみんなお金を数えてばかりでいつの間にかお金のことしか頭にない「蒜頭」に変わったという言い伝えが由来になっているんですって!
台糖蒜頭糖廠の歴史とは…
ここで結婚写真を撮るカップルも多いそうです
台糖蒜頭糖廠は日本統治時代の1906年、台湾で3番目に作られた製糖工場でした。元々は明治製糖株式会社の一部であり、多い時にはサトウキビを毎日1000トンも搾っていたというから驚きです。その後の2001年の台風で浸水し、製糖設備の破損程度が高く、加えて安価な砂糖がたくさん輸入されてきたことで競争力が低下。砂糖の生産をストップし、今の形であるレジャーパークとして再生を果たしました。約100年の歴史がある台糖蒜頭糖廠。敷地内には第二次世界大戦期の防空壕やバロック式建築、日本式宿舎があります。ナビはサトウキビ列車乗り場にある駅舎に目が止まりました。懐かしさの残る駅舎で、台湾檜が使われているそうですよ。実際ここで結婚写真を撮影するカップルも多いそうです。
サトウキビ列車に乗車♪
饒舌な李さん
ナビ一行が台糖蒜頭糖廠に到着した際、ちょうどサトウキビ列車が出発するところだったので早速乗車してみました。ガイドの李さんは元々台糖に努めていましたが、今はガイドとしてこちらで働いています。サトウキビ列車は「太保」方面へ向かいながらゆっくりと走り、李さんは出発してからず~と中国語に台湾語を混ぜて楽しく製糖工場についての歴史などについて語ってくれますよ!
台湾でこのサトウキビ列車に乗車できるのは「溪湖花卉文化園区」「新営鐵道文化園区」「烏樹林休閒広場」「高雄糖業文化園区」そして「台糖蒜頭糖廠」の5か所のみ。その中でも台糖蒜頭糖廠はかなり保存状況がいいそうです。では、なぜこのサトウキビ列車、台湾では「五分車」と呼ばれているのでしょうか?
五分間だけ走る車なのかな?と勘違いしている人も多いそうなのですが、これは台糖鉄道の線路幅が国際基準の半分の広さだったからこの名前がついたそうです。ちなみに今は運行停止中の阿里山森林鉄道も同じ線路幅なんだとか。
ざわわ~ざわわ~ざわわ~~
サトウキビ畑が遠くに見えます
生産を停止した台糖蒜頭糖廠ですが、列車に揺られているとサトウキビ畑が広がってきました。ここで採れたサトウキビは今も稼働している工場へ送られているそうです。工場としての役割には幕を下ろしましたが、原料のサトウキビ生産においてはまだまだ現役中です。列車はゆっくりと速度を落としストップ。車掌さんが一生懸命走って反対側へ移動し、再度方向を変え出発。暑い中頑張っている車掌さんに思わず拍手してしまいました。さて、新幹線の姿が見えてきたところで高鉄嘉義駅のある「太保」について豆知識を!元々は「溝尾庄」と呼ばれていましたが、清朝時代、王得祿が林爽文事件を平定する際の多大な貢献が認められるなどして、「太子太保」という役職につきました。「太子太保」はその時代の台湾人がいていた最も高い役職でした。その後王得祿の記念し、「太保」という地名に変更しました。王得祿のお墓は私人として台湾で一番大きいんですよ!このお墓も一見の価値があると言われ、国家一級古跡に指定されています。
製糖工場へ向けて来た道を帰ります!
サトウキビ列車はゴトゴト来た道を戻り、駅舎を通り過ぎていきます。バロック式の建物や大きな煙突のある工場も見えてきますよ。またスピードを落とし停車。ここで工場内部と行きましょう!その前にのどが渇いてきたのでサトウキビジュースをいただきました。台湾の夜市でも売られているサトウキビジュースは黄色がかった緑色ですが、ここでいただけたのは黒っぽい緑色。それは、サトウキビを絞り煮込むからなんだそう。優しいお味で疲れがすっとびました!
黒っぽいサトウキビは初めて飲みました~
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サトウキビが近くに置かれてありました~
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また100年以上からある工場なので歴史ある建物はもちろん、台湾では刺仔花と呼ばれるブーゲンビリア、ガジュマルなどの木も見られます。ブーゲンビリアはその名の通り刺だらけ!男性が触ると健康になり、ちびっこが触ると頭が良くなるんですって!じゃぁ女性は??なぜかアナウンスはなし…。気になる~!
工場内へ潜入♪
ナビが見たのはサトウキビを搾る工場。かなりの大きさですが、ここ以外にも様々な行程の工場があるので、当時の生産量の多さを感じられます。工場内は大きな機械ばかりなので動いていたら轟音が鳴り響くんだろうなぁ。今は見学できるように足場が設けられており、とても歩きやすいのでゆっくりじっくり見てください。ナビが吸い込まれそうになったのは、サトウキビを搾る過程で使われる機械。溝が細かく作られ手を入れてしまったら…と考えてしまいましたよ…。怖い、怖い!
また、ふと頭の上に目をやると「滴糖漿一滴汗」と書かれていました。砂糖を作るには汗をかけ!つまり、砂糖を作るためには労力がたくさんの労力が必要なんだと書かれているんです。以前、台糖の砂糖は甘いのかい?しょっぱいのかい?と聞かれたことがあるという李さん。その時そのお客さんが指指していたのが「滴糖漿一滴汗」。砂糖を作るには汗をかくから甘くてしょっぱいんだろ?って…。この標語をギャグにするとはさすがです!
線路を走る自転車??
4人は乗ることができます
工場内見学を終え、サトウキビ列車に乗って駅舎に戻ってきたナビ。面白い乗り物があるから見に行こう!と誘われたのが、鉄道自行車。「不會出軌(脱線しない)」自転車と言われているのですが、実は中国語で「出軌」というと脱線の他に浮気をするという意味があるんです。絶対浮気しない→幸せになれるとしてカップルや家族で乗る方が多いそうです。実際一人で漕ぐとペダルが重たく、漕げないということもありました。方向転換は立体式駐車場の要領で行われるのも楽しいですねぇ。
昔懐かしのアイスキャンディー
製糖工場に来たら必ず食べたいのがアイスキャンディ。豊富な種類の中から好きな味を選ぶことができます。どれにしようかなぁと悩んでいると横で「うぁ~懐かしい!」と台湾の方達が叫んでいて、見てみると「會社ㄟ枝仔冰-健素冰」と書いてある味のあるパッケージ!この中に入っている健素糖を昔よく食べたのよ~と懐かしそうに語ってくれました。市場にはあまり出回ってないアイスキャンディも楽しめるのがいいですよね!アイスキャンディの他にもあずき入りアイスクリームも食べられます。
月~金9:00~19:00
土&日8:30~19:00
この中にアイスキャンディが売っています
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アイスクリームも美味~
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ナビは時間の関係でサイクリングを楽しむことはできませんでしたが、サイクリングロードもあるので、ご家族や友達同士、カップルでサイクリングを楽しむことも可能ですよ!今なら「三鐵共購」と題してサトウキビ列車、鉄道自行車、レンタサイクル用自転車をすべて体験して200元で楽しむことができます。
蒜頭糖廠はアクティブに動くと2時間くらいは楽しめる場所です。ですが真夏はとっても暑くすぐ疲れてしまいますし、熱中症に注意です。涼しい時期に訪れることをオススメします。
以上、台北ナビでした。