乾物、高級食材、漢方薬…百年老舗がずらりと並び、台北で最も古い問屋街は「迪化街」!
こんにちは、台北ナビです。
迪化街では、19世紀中頃の清朝末期、貿易や船荷を扱う商店が街を形成し始めました。城隍廟が建立されたのもこの時期です。清朝は樟脳、日本統治時代には茶葉が台湾の特産品となり、その積出港となっていたのが「大稻埕」。これは、迪化街の昔の名前。この「大稲埕」という地名は、この地の開拓を進めた住民が、水田に空き地を作って、刈り取った稲籾を干し、その大きな空き地を「大稲埕」と呼んだそうです。
20世紀初頭の日本統治時代は、台湾全土から乾物、漢方薬、お茶、布などを扱う商店が集結し、台湾の主要な商業エリアとなりました。通りには、美しいバロック建築の建物が並び、裕福な商人たちはこの街に集結したのです。
戦後になって「迪化街」という地名がつきました。
現在でも台湾一の漢方、乾物、布問屋街としてにぎわう「迪化街」。特に旧正月前には、歩くのもままならないほど、大変なにぎわいとなります。
台湾最大の乾物街である「迪化街」。
ここでは、「迪化街」の人気店を南京西路から北上する形でご紹介していきます!
MAP上の★黒字の店を下記にご紹介!
迪化街で購入できるもの
乾物:紅棗、イチジク、クコの実、サンザシ、八仙果など乾物の他に、愛玉やパールミルクティーの種も購入できます。ドライベジタブルは味が凝縮されていて、おやつにもつまみにもなり、いろんな種類が入った総合パックもあります。ドライのマンゴーやスターフルーツ、グァバも並んでいます。紅豆(アズキ)や黄豆(大豆)などの豆類も豊富。溶かして飲むだけの健康食品には、杏仁粉や五穀粉、十穀粉などなどが、一袋80元~。健康に飲むのはいかがでしょう?
高級食材:フカヒレやアワビ、ツバメの巣などが乾燥モノか缶詰で販売されています。貝柱は小粒~大粒いろいろ。お店の人に料理法を聞けば、親切に教えてくれます。
漢方薬:店先から漢方の匂いがプンプン。症状を訴え調合してもらいます。治療目的なら処方箋を持っていくのがいいでしょう。体質改善など、体にいいものはすぐに調合してくれます。女性によいもの、美容関連のもの、滋養強壮のものなどはすでにパックになっているものから購入も可。
~南京西路から民生西路まで~
滋生青草店
飾り気のない店構えの前に、青草茶、茅根茶、苦茶ジュースノスタンドが2つ。後方には薬草がたくさん積まれています。店の歴史は100年以上、現在は4代目。夏場飲むとすっきりする青草茶(20元)は胃腸にいいそうです。茅根茶(20元)はあまり馴染みがありませんが、香りよく、甘くて飲みやすい。解毒茶と言われている苦茶(30元)は、風邪を引きそうな時や熱射病にどうぞ。名前の通り、かなり苦い。でも我慢して飲むと、飲んだ後はすっきり感じるから不思議。
住所:民楽街51、53号 電話:(02)2559-1384 営業時間:8:00~20:00 年中無休(旧正月休み) 現金
民楽旗魚米粉湯
創業80年、3代目が継ぐ南部の小吃店。お店は朝早くから昼12時半まで。外に設けられたテーブルは、人が途絶えることはありません。看板の米粉湯は35元。香ばしいカジキ魚の香りに惹かれ一口。素朴な味が口いっぱいに広がります。米粉は、ビーフンより太めで、細かく切れているので、スプーンで食べる人がほとんど。小さめのどんぶりなので女性でも2杯目を注文したくなる。この麺スープに合わせて炸紅焼肉(小50元)を食べるのが通好み。
住所:民楽街3号 営業時間:6:00~12:30 年中無休(旧正月休み) 現金
台南(魚土)魨魚(火庚)
台湾南部の台南が本場。魚はサワラで、台湾沿海で獲れたもの。早朝の新鮮な魚にコロモを着けてカラッと揚げたものを、スープや麺やビーフンに入れて食べます。人気の秘密は、客の回転が速いので、魚が常に新鮮という好循環から。朝は近所の住民が朝食として、昼は会社員がランチに、夜は買い物客などで常に繁盛しています。常連客は、魚をスープや麺と一緒ではなくそのまま食べるそう。旨さが凝縮された唐揚げは、噛めば噛むほど納得できる味なのです。
住所:民楽街1号 電話:(02)2559-8658 営業時間:7:30~20:30(日曜日~18:30) 年中無休(旧正月休み) 現金
永久号
からすみ専門店で、味も価格も納得できる店。店先のカラスミの巨大模型がかわいい。自慢の「カラスミ」は光沢あるきれいな色、一目で上等品というのがわかります。創業1915年で4代目。日本からの常連さんも多いから、日本語も通じるのです。貝柱も小粒から大粒まで揃っています。問屋価格なので、いいものがお安く手に入ります。カラスミ(大)150g/900元~、(小)150g/600元、貝柱小粒800元・大粒1000元/300g
住所:延平北路2段36巷10号 電話:(02)2555-7581 営業時間:8:00~18:00 年中無休(旧正月休み) カード不可、日本円可 日本語OK
永樂市場
台北が誇る布市場は、超ローカルな市場の2Fにあります。恐る恐る足を踏み入れるとそこは布の海!色とりどりの布が所狭しと並べられ、圧巻です。注目すべきは中華の布。チャイナドレス用の布が数限りなくあり、色・柄など様々。好みの布を購入し、それを持って3Fへ行けば縫製屋がズラリ。自分の作りたいイメージと合うお店で裁縫してもらえば、自分だけのオリジナルチャイナ服の完成。チャイナドレス以外にも客家布と呼ばれる色鮮やかな布は、お土産屋さんで最近よく見かけるピンクや赤、薄い青を下地にしたかわいい花模様。中国本土や日本の影響も受けていると言われ、台湾ならではの布。台湾らしさを感じられる特別な模様をぜひどうぞ。
住所:迪化街一段21号2F・3F 営業時間:9:00~17:00頃まで 休業日:日曜日、祝日、旧正月期間、他不定休 現金
三發包子點心總鋪
フカフカの肉まんあんまんやマントウを求めて、朝早くから皆こちらへ並びます。市場内の老舗肉まん店と言えばここ。肉まんやあんまんなど、その種類の多さに迷ってしまいます。小ぶりの肉まんを開けると肉汁がジュワワッ。あんまんは、皮がフカフカ柔らかく、湯気と同時に豆のいい香りが漂います。常連さんが出来上がり時間前に並び始めますが、地元の人たちは買う量も多いのにびっくり。高麗菜包20元 竹筍菜包、竹筍肉包各25元、青葱肉包12元 緑豆沙兔包12元、紅豆沙包20元
住所:迪化街一段21号(永楽市場内) 電話:(02)2559-6322 営業時間:7:00~18:00 休業日:月曜日 現金
林合發油飯粿店
油飯や粽、肉まんなどが、お昼前には売り切れてお店終了。1894年創立の100年老店で、午後に行ったら看板だけあって真っ暗。てっきりクローズした店と思いきや、午前中で売り切ってしまう店と後で知りました。油飯を食べた時は衝撃的でしたね。こんなにおいしいの初めて!冷蔵庫に入れるときは「必ず」冷ましてから入れて3~4日間のうちにどうぞ、冷凍は一ヵ月持ちます。油飯1斤(600g)75元、鷄腿65元 紅蛋10元 肉粽50元 芋頭米+果20元 各種もち他
住所:迪化街一段21号(永楽市場内) 電話:(02)2550-2888(午前) 営業時間:7:30-12:30 休業日:不定期 現金
杏仁露
屋台を25年、店を構えて11年。週末には4時間煮込んだ杏仁露を飲むために列ができる人気店。味はあっさりなので、杏仁が苦手な人もすんなり受け入れられます。カキ氷は小ぶりのどんぶり、暑さをしのぎ、喉の渇きを抑えてくれます。一年中のメニューの他に、11月1日から5月までは、冬メニューの紅豆湯40元と花生湯45元も大人気。迪化街で買い物や街歩きで、一休みしたくなったら、お気軽にどうぞ。
住所:迪化街一段(永楽市場1F外) 電話:0932-132-097 営業時間:9:30~18:00 年中無休(旧正月休み) 現金
小藝珵(台客藍・印花楽)
店に向かって右側は、「台客藍」といわれる陶器の店。左側は、染物グッズを売る「印花楽」。「台客藍」では、小籠包の形をした塩、胡椒、ラー油、醤油挿しなどの調味料セットに注目してください。白磁がおいしそうな小籠包の皮にそっくりで、キッチンに置いておくだけでも毎日が楽しい!「印花楽」は、カラフルな色に気持ちが明るくなります。陶器も布も、迪化街が発祥の地。古き街に新しいものを取り入れ、うまく調和しているお店です。
住所:迪化街一段32巷1号 電話:(02)2552-1338 営業時間:9:00~19:00 年中無休(旧正月休み) カード可 英語可
爐鍋咖啡迪化街で初のカフェはこちら。台湾の最高地で栽培される阿里山コーヒーは、227gで600元。焙煎はオーナーの自前という懲りよう。店内では260元でポット入りが飲めます。イチゴの香りのコーヒーはエチオピア産。117gで1000元ですが、やはり他店では見られない逸品。棚にはコレクションのコーヒーミルがずらり。静かで落ち着く空間で、ゆっくりカップを傾けたいですね。オーナーのこだわりから砂糖もミルクも出ないので、コーヒーを心ゆくまでじっくりと味わいたい方向き。サンドイッチなどの軽食も注文できます。
住所:迪化街一段32巷1号(小藝珵)2F 電話:(02)2552-1338 営業時間:11:00~19:00 年中無休(旧正月休み) 現金
霞海城隍廟迪化街の霞海城隍廟に安置されている月下老人は、きちんとお参りすれば恋が成就する」と言われ、ご利益満点。毎年7000組ほどのカップルが、お礼参り(結婚が決まったお礼)に訪れます。初めて参拝する方のみ、金紙と線香3本のセット3本50元とお供えセット(鉛錢、紅絲線、喜糖)260元を購入。縁結びの神様月下老人以外にも、天公(天の神様)、城隍爺(無事息災・金運上昇)、菩薩(智慧を授かる・心の平和)、城隍夫人(夫婦円満・家庭円満)、義勇公(悪を近づけない・旅の安全)などの神様もおられ、各神様によって少しずつ参拝方法が違うなど複雑ですが、廟内には日本語の話せるスタッフが常時待機していて、丁寧に教えてくれるので心配ご無用。
住所:迪化街一段61号 電話:(02)2558-0346 開放時間:6:16~19:47 年中無休 現金 日本語可
有記名茶(王有記茶行)
お茶の老舗店であり、古き良きお茶の製造博物館とも言えます。Discoveryチャンネルも絶賛した「百年老店」の看板を堂々と掲げる「有記名茶」。茶葉も茶器もホンマ物のいい物ばかりがそろっています。値切る必要もなし。店の一番奥に入っていくと暗い焙煎穴がいくつもありました。大型製造機械もそのまま。他のお茶屋さんとは一線を画する空気に圧倒されました。
住所:重慶北路二段64巷26号 電話:(02)2555-9164 営業時間:9:00~20:30 休業日:日曜日 カード可 日本語少し
~民生西路から民権西路まで~
肯特その昔、お見合い洋食レストランで有名だった「肯特」。現代風にアレンジされて再登場!肯特黄金炸猪排とは、昔ながら料理方で作った台湾トンカツ。コーン粉をまぶして揚げられた豚肉は、香ばしくていろんな歯ごたえが楽しめます。さらにお肉の形は、とっても大きなハート形!女性なら290元のセットメニューで、お腹も胸もいっぱいです。
住所:民生西路291号 電話:(02)2553-1626 営業時間:11:00~14:30/17:00~21:30 年中無休(旧正月休み) カード可
URS127號設計公店古き良き街の通りに、異色を放つアートスペースがありました。URSは「都市再生基地」の意味。古いものに新しい資源を結合させ、未来都市を造り出そうというもの。互いの概念を平衡化させると、迪化街が新たに生まれ変わるという斬新さが見られます。
住所:迪化街一段127号 営業時間:10:00~17:00 休業日:月曜日 入場無料 www.urs127d3.com
意麺王
3代目老板が継ぐ大賑わいの食堂、麺もスープも昔と変わらぬ味を守っています。シンプルな料理こそ、その良し悪しがすぐわかります。歯ごたえのある汁なし麺にラードと台湾エシャロット。特製ソースは甘みがあってちょっとピリ辛。2杯目が欲しくなります。これに合うのはワンタンスープ。グッと飲み干した後は、かき氷メニューで〆。乾麺25元 餛飩湯25元 豬心50元 魷魚50 紅豆花生冰45元
住所:歸綏街204号 電話:(02)2553-0538 営業時間:10:30~21:00 休業日:毎月の第一日曜日 現金
乾元蔘藥行
看板や店内の床に刻まれた文字、天井からぶら下がる電球に、歴史の重みを感じます。漢方の香りも時を刻んできたよう。カウンターで調合してくれますが、店先には、すでに袋詰めのお手軽パックがあり、カラスミも購入できます。
住所:迪化街一段71号 電話:(02)2558-4291 営業時間:9:00~21:0(日10:00~18:00) 年中無休(旧正月休み) 現金
老舗店の斜め前にもお店を出しています!
林豐益商行
創業は、民国前5年という貫禄十分な竹細工店。店先に無造作に置いたような小物や雑貨は、すべて売物。竹細工専門の店で、セイロ、買い物籠、小物入れ、中華菓子の型、日用品なども売っています。小さなセイロは、1個100元前後。飲茶のシューマイによく使われるサイズ。日本ではもうあまりないヘチマも見つけました。商売っ気はあまりないようですが、聞くと親切に答えてくれます。雑多に見える掘り出し物の宝の中に、自分用にもお土産用にも役立つものを発見できます。
住所:迪化街一段214号 電話:(02)2557-8734 営業時間:9:00~20:00 年中無休(旧正月休み) 現金
呷二嘴昔の屋台風景が店内にあります!スイーツや小吃も小昔ながらのいい味。 夏場のスイーツは5月~10月、手作りの米苔目の歯ごたえがいい!アズキや台湾寒天も入ったカキ氷の食感は最高。シンプル味なのにクセになります。11月~4月の間は、冬場のあったかい台湾小吃に変身し、今度はテンプラや肉まんが大人気。レトロな店内はなぜか落ち着きます。
住所:甘州街34号 電話:(02)2557-0780 営業時間:9:00~17:30 休業日:不定期 カード不可
佳興魚丸店魚団子やスルメスープ、プカプカ浮かぶサメ肉の団子は、プリプリしていて、あっさり味。魚の団子は、サメの新鮮な肉が材料。食感は弾力性の中に柔らかみがあって味もよく、食べやすい。60年以上の老舗店はあまり大きくないが、朝から閉店まで人が途切れない。食すお客たちの横では、店員たちがせっせと団子作りに勤しんでいます。魚皮もオススメ。福州魚丸湯50元、香茹丸魚皮麺(冬粉)60元、乾魚皮55元、油豆腐20元。
住所:延平北路2段210巷21号 電話:(02)2553-6470 営業時間:9:00~19:00(日曜~17:00) 年中無休(旧正月休み) 現金
慈聖宮前の日中屋台
涼州街と甘州街が交差するところにある慈聖宮前の広場は、毎日早い時間から野外レストランと呈しています。宮前の路地上にはお粥や麺、炒め物やぶっとびスープなどの台湾小吃屋台がズラリ。どこも老舗屋台で地元新聞にもよく紹介されます。注文が済んだら、テーブルと椅子が無造作に置かれている広場で席を探しましょう。本当にどれもおいしくて、安い。小皿が多いので、いろんな料理を注文してみましょう。注意すべきは、夜市ではないので、夕方にはほとんどの屋台が閉まるということ。そのかわり朝は早いのです。
老棉成燈籠
創業1915年、店内は色鮮やかな燈篭がいっぱいありました。かわいい客家柄は200元。2つ重ねるともっと可愛い。昔ながらの店内は少し暗めで、飾り気もないですが、高い天井から燈篭が色とりどりにぶら下がっているので、お好きなものをどうぞ。
住所:迪化街一段298号 電話:(02)2557-8856 営業時間:9:00~20:00 休業日:日曜日 現金
李亭香餅店
中秋節や旧正月前には、長蛇の列ができる老舗店。昔ながらの手法で、懐かしの味を代々伝授しています。日本人に人気の平安亀のお菓子は、亀の甲羅を型どり、中央には寿の文字。ピーナッツ風味の生地の中に胡麻餡が入っています。縁起の好い名前と和菓子にも通じる懐かしの風味。平西餅は地元民に大人気で、オリジナルにミルクとカレー味の3種があります。
住所:迪化街一段309号 電話:(02)2557-8716 営業時間:9:00~20:00(日9:00~19:00) 年中無休(旧正月休み) 現金
江記華隆商行
香脆杏仁肉紙(アーモンド風味の豚肉煎餅)は、紙と言うだけあって、その生地は向こう側が透けて見えるほど薄い。香ばしい香りとパリパリの心地よい食感に、食べ始めると止まらなくなるのです。ポークジャーギーは台湾の人にとって、子供のころから親しんできたおやつ。店に入ると、その香りにしばし酔い、思わずヨダレが出てきそうになります。
住所:迪化街一段311号 電話:(02)2552-8327 営業時間:8:00~20:00(日8:00~19:00) 年中無休(旧正月休み) 現金