高雄港を堪能でき、夕日も夜景も楽しめるスポット!もちろん家族旅行にもおススメ!
こんにちは、台北ナビです。
今回は高雄市にある打狗英國領事館文化園区にお邪魔しました。高雄にはいくつかの高雄港を眺められるスポットがありますが、ここはその中でも特に有名で、歴史的名所と眺望台、そしてレストランを兼ねた人気の観光スポットです。西子湾の夕日は有名ですが、高台にあるこちらからの眺めは更に美しく、夜になるとロマンチックにライトアップされた領事官邸とそこからの夜景も堪能できます。子供が好きそうなちょっとした迷宮もありますので、家族連れの方にもおススメです!
第一の難関!?山の上までの階段
ここが上り口です。
国立中山大学のすぐ側にある領事官邸。といっても、実は山の上まで階段を上っていかなければならないのです。周りは木々がうっそうと生い茂っている森のような場所。こんな所に本当に領事官邸があるの?と思ってしまいますが、頑張って階段を上りきれば、必ず見えてきます。途中で上からの風景を眺めながら、更に上へ上へと進みましょう。
この階段を上りきると、まずは「十八王公廟」が領事官邸の手前でお出迎えしてくれます。正式名称は「霊興殿」と言います。閩南(福建南部地方)建築様式の廟は道教の廟で、玄天上帝、十八王公等が祀られています。この位置からの眺めもいいので、領事官邸へ入る前にここで一休みしましょう。
まずは領事官邸から
山の上にあります!
2015年現在、山の上にある領事官邸と山の下にある領事館が公開されていますが、階段を上りきった山の上にあるのが領事官邸です。
この二つが歩道で結ばれたのは1879年のことです。以前は山の下にある領事館は公開されていなかったので、この歩道は使われていませんでしたが、現在は観光客もこの歩道で山の上と下を行き来できます。
まずは、1879年イギリスによって建てられた領事官邸の赤レンガの建物と高雄港の眺めをじっくり楽しんでください!1895年下関条約によって台湾が日本の領土となり、その後領事館及び官邸は日本政府の管轄となりました。そして、1931年からはここは高雄海洋観測所として使われたという歴史もあります。その後、1946年国民党政府に引き継がれた後は中央気象局高雄観測所となりました。
建物の内壁はすべて白で統一され、いかにも領事館官邸らしい雰囲気をかもし出しています。絵画などもたくさん飾られています。
軽食、ドリンクはガーデンでも楽しめます。
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観光客でにぎわっています。
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アフターヌーンティが楽しめる!古典玫瑰園(ローズハウス)
一人のセットもあります!
この領事館官邸のお部屋の一角にあるのが古典玫瑰園(ローズハウス)。本格的なイングリッシュティーとアフタヌーンティーが楽しめるお店として、世界50店舗を構える喫茶店で日本にもお店があります。入り口はお土産ショップになっていて、ローズハウスを創業した黄騰輝(Robert Huang)氏の手によるティーセットや紅茶、ローズのボディーローションなどいろいろなものがあります。もちろん英国領事館だけのコースターやお菓子などのお土産も手に入りますよ。
このショップの奥にあるのがティールーム。室内席と屋外席があります。席が少ないので、食事時は席がなくなってしまい、待つこともあるので、食事時を避けるか予約をするのがおススメです。また、このティールームの他に外のガーデンにも、同じくローズハウスが経営する飲み物と軽食だけのショップもあるので、時間があまりない方はガーデンに行ってみて下さいね!
優雅なひとときを…。
ティールームでは、食事もできますが、飲み物だけのオーダーも可能です。おススメは、「領事夫人下午茶」。領事夫人のアフターヌーンティと名付けられたセットは、二人のセットが750元、一人のセットが650元で、160元以内の飲み物が付いています。もし、それ以上の値段の飲み物を注文したい場合は差額を払えばOKです。
オーダーをしてしばらくすると、ティーセットと共に英国式の三段のトレイにのせられたサンドイッチ、ケーキなどが運ばれてきました!
「一番下の段から食べてください」と言われ、見てみるとサンドイッチとキッシュなどがのっています。一段目、二段目のデザートは後なんですね。二段目にあるバラのジャムはスコーンやクッキーにつけて食べると口いっぱいバラの味が広がります。テーブルに飾られたバラの花を見ながらいただくアフターヌーンティ。優雅なひとときを過ごすことができます。このアフターヌーンティは午後の時間帯だけではなく、朝でも夜でもオーダーできるので、いつの時間に行ってもアフターヌーンティを楽しむことができますよ~。
スイカの形がかわいい!リボンが結ばれたクッキー、マカロンも。
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一番上の段です。
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山の下にある領事館へ!
こちらから下へ下りていきます。
アフターヌーンティを楽しんだら、「登山古道」と書かれた歩道を下に下りていきましょう。この道は2010年に修復されたものです。階段はけっこう急なので、足元には気をつけてくださいね。領事はこの「登山古道」を毎日上ったり下りたりしていたそうです。これを考えると、本当に体力勝負の仕事ですよね!
途中には領事を務めたロバート・スウィンホーの像があります。ロバート・スウィンホーは、博物学者で特にアジアの鳥類をヨーロッパに紹介したことで有名な人物です。ここで写真を撮っている人の姿も見かけました。
こちらも140段以上あります。
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ロバート・スウィンホーの像。
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山の下にある領事館
真ん中にある領事館の周りにも見所いろいろ。
領事官邸は、1931年から高雄海洋観測所として使われたと前述しましたが、ここ領事館は1932年高雄州水産試験場となり缶詰の製造実験が行われ、戦後は台湾省水産試験所となりました。
この二つの役割を果たしてきた領事官邸と領事館をじっくり見学してみて下さい!
領事館事務室展示エリア
まるで実際に使われていた書庫のよう!
山の上の領事官邸には高雄港開発をテーマとした展示がありますが、領事館事務室内には領事館の歴史をテーマに昔の写真や新聞、1858年に結ばれた天津条約の資料などが展示されています。壁に飾られるように展示された写真や新聞もインテリアのようで、本棚に並べられた本がある部屋は本当に書庫のよう!でおしゃれな空間となっています。
展示にもいろいろ工夫が見られますが、特にユニークなのは、人物そっくりの像が内外3箇所に置かれていて、それが当時の情景を表す展示となっているところです。領事館建設の交渉や当時の港町での食文化の交流、医療の場などが再現されています。この像と写真を撮るのが観光客に人気となっていて、ここを訪れると、まさに観光スポット!という感じがします。
庭にはミニローズも咲いています。
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こちらで一休みもできます。
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記念スタンプも押せますよ~
山の下の領事館エリアにもお土産屋さんとローズハウスの喫茶店が各一箇所あります。入場券の半券は25元分のチケットになっているので、お茶を飲んだりお土産を買ったりする時に忘れず出して下さいね。
こちらの右側が25元分のチケットです。
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また階段をのぼって上へ戻りましょう!
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打狗英國領事館について
『打狗英國領事館』という名前を聞いて変だなと思った人はいませんか?何で『高雄英国領事館』じゃないの?と思うのも当然です。では、なぜ「高雄」ではなく「打狗」なのでしょうか。
「打狗」は昔の高雄の呼び方で、原住民の平埔族が外敵を防ぐ目的で竹を植え、その土地を「takao」と呼んだことが由来と言われています。その後漢民族によって「takao」に「打狗」という漢字があてられましたが、漢字の意味が犬を叩くということで意味がよくないため、日本統治時代に「takao」の音に合わせて漢字が「高雄」となりました。中国語では「高雄」という言葉は「ガオション」と発音します。
夕日もきれいです!
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ゆっくり散策してみてください。
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アクセスは
夜はライトアップされてロマンチックな雰囲気に♪
台鉄高雄駅の前站(前出口)からバスで行く場合には248番に乗り、中山大学(歩道トンネル)で下車、蓮海路に沿って海沿いを歩いていきます。徒歩10分ほどです。MRTの場合は「西子湾」で下車、その後徒歩またはバスに乗り換えますが、歩くのはちょっと...という方やタクシーは高いし、バスを待つのも時間がかかると思う方はレンタサイクルがおススメです。MRTの駅出口附近にはレンタサイクルのお店があるので、是非利用してみて下さいね!
以上、台北ナビでした。