台南発祥の名物料理は、ここ府城食府に来たら、すべて味わうことができます!
こんにちは、台北ナビです。
台南発祥の名物がここではすべて揃っています。台南は日本の京都のように、政治、経済、文化が一番最初に栄えた都。そのため「府城」と呼ばれていました。
当時は「一府二鹿三艋舺」(1は府城・台南のこと、2は中部の鹿港、3は台北の萬華です)と言われ、台湾が発展していく中で重要な港町の一つでもありました。同時に民俗文化の発展もも早く、中でも府城料理といわれる現在の台湾を代表する料理のほとんどは、府城・台南が発祥の地なのです。
雰囲気もいいですね
府城食府の起こり
「府城食府」は我こそが正宗台南料理だと謳っています。台南で100年以上受け継がれてき美食の味を食したいのなら、ぜひ「府城食府」へ。ここにはご当地グルメはもちろんのこと、店内各所で民俗文化に触れることもできます。
「府城食府」の起こりは、20年前台南市内の広東料理「「東東粵菜餐廳」を皮切りに、中華だけでなく日本料理や韓国料理、鍋、フカヒレ専門、カフェなどを展開してきた東東企業。オーナーは李日東さん。現在は高雄や台北にも店を構えていらっしゃいます。「府城食府」は台南の伝統料理にこだわり、コース料理や単品料理、宴会など人数や用途に合わせて選ぶことも出来ます。
台南料理、ここにあり
商売の神様「関公」も見守っています
台南を代表する料理のほとんどが、最初は屋台料理から始まりました。まず昔は屋台で引っ張られてきたという「涼水」。いわゆる「青草茶」をいただきます。甘すぎず、台南料理にはぴったりの味。
甘いのが好きな方は、「冬瓜茶」もあります。全く甘味が欲しくない人には、ウーロン茶、鉄観音、ジャスミン茶なども準備しています。ジュースはありません。
その昔、砂糖は貴重な食材で、砂糖が食べられる家庭というのは裕福な家でした。甘ければ甘いほど裕福さを象徴した砂糖は、当時裕福な商人も多かった台南にあって、今でも他の地方より味付けが甘い料理が多い由縁と言われています。
料理のご紹介
府城擔仔麵(台南担仔麵)
台南料理を語るに外せないメニューの1つ。
その昔7,8月は頻繁に台風に襲われ、漁師にとってこの夏場は非常に生活しにくい時期だったそうです。そのため、この時期副業として、麺などの屋台を出す人がたくさんいました。当時はお碗や食材のほかに椅子や机まで全てを担いで屋台を開いていたとの事。「担仔」とは担ぐという意味で、これが担仔麺の名の由来となっています。
「府城食府」では、当時の様子を再現すべく、お店のスタッフがお客さんの前に、このようなパフォーマンスで登場してくれます。
担仔麺の味の決め手はスープ。新鮮なエビから出汁をとった上品な味。まずは麺をスープで湯がいて、ウスターソースが入ったお碗へ入れます。その上にエビと肉そぼろ、モヤシ、薬味を乗せ、お好みで煮た卵や団子を加えて、スープをかけます。見た目もきれいですよね。
蝦巻(エビ捲き)
新鮮なエビを包んで揚げたテンプラのようなもの。台南を代表する料理のひとつでもあり、台湾のもったりした醤油に少々の酢を加えたソースにわさびも加え、つけながら食べると美味。外側を包んでいるのは湯葉ですが、中には新鮮なエビだけでなく、イカの練り物、ネギ、クワイなどが入っています。外側はサクサク、中はしっとりした食感で、揚げ物にも関わらず、あまり油っこさは感じられません。
五柳虱目魚(サバヒーの甘酢かけ)
サバヒーは脂がのっているお腹の辺りが一番おいしく、小骨もありません。それ以外は白身肉がおいしい部分なのですが、難は小骨が多すぎるということ。実はオーナー李さんの奥さんは日本人。こちらのサバヒーは、日本人が食べやすいように、朝釣った魚の小骨を全部抜いてくれているんです!栄養もたっぷりなサバヒーを強火で揚げ、新鮮味を閉じ込めたところに、シイタケ、タケノコ、豚肉、タマネギなどの細切りを乗せ、特製スープをかけることで、酸っぱさ、甘さ、塩からさ、新鮮さ、香りが食欲をそそってくれます。サバヒーの旨味とソースを一緒に口の中にほうり込むと台南名物涼味の醍醐味が少しわかってきました。
蚵仔煎(カキ入りオムレツ)
新鮮な牡蠣と野菜を卵と片栗粉で混ぜて焼いた閩南を代表する料理。台湾人の多くは中国の福建省閩南地方(福建南部)からやってきました。こちらの牡蠣入り卵焼きの特徴はソース。従来のピンク色っぽい少し甘いソースではなく、甘さ控えめにするため、ソースに味噌を少し加えています。この味噌入りも日本人の口に合うようにと少し改良したもの。とてもおいしくいただけます。
肉燥飯(そぼろ豚肉かけご飯)
同じようにご飯に豚肉の煮たものをかけているのですが、北部でいう滷肉飯とは違い、豚肉の脂身の部分を多く使ったコラーゲンたっぷりの豚肉ミンチのかけご飯。肉が口の中で溶け、ご飯と絡み合った汁もなんとも言えないおいしさです。
魷魚螺肉蒜鍋(サザエやイカ、大蒜の茎入り煮込み鍋)
新鮮なスルメとサザエの缶詰、豚肉、タケノコ、シンタケ、ニンニクの茎、台湾セロリもたっぷり入ったスープです。これは酒家菜と呼ばれ、民国50~60年代の台湾経済がまだ発展を極めていなかった頃、男たちが酒を飲みながらつついた料理だといわれています。当時サザエは高級輸入缶詰でしたが、このサザエ肉が少し甘味のあるスープの出汁となっています。煮込めば煮込むほどおいしくなるスープとも言えます。スルメの歯ごたえやニンニクの香りも絶妙で、こんなおいしい料理はぜひ今後も継承していってほしいものです。ナビの中でもこの料理が一番でした。
紅蟳米糕(カニのおこわ料理)
台湾の宴会料理の中で欠かせない高級料理で、この料理が出てくるかどうかでその時の宴会の価値が決まったとも言われる大切な料理の一つです。モチ米はラードで熱した鍋に、シイタケ、肉、干しエビを入れ炒めた後、醤油、塩、台湾エシャロット、米酒、シイタケなどを加えて炒めた後カニを乗せ、20~30分蒸されます。モチ米の粒もちょうどよく、カニも新鮮。湯気が漂っている状態でテーブルに運ばれてくるので、その香りに酔いしれます。
食後のスイーツもご紹介
珍珠紅豆冰豆花(タピオカアズキ豆花)
手作りの豆花はツルリとした口ざわりで、アズキ入りもあり、両方とも入った豆花もOK。昔は緑豆かアズキだったそうですが、現代人の口に合わせて、タピオカにしたそうです。汁に黒糖や冬瓜が混じっているので、甘味の部分も楽しめます。こちらも当時のバブバブの音を鳴らしながら登場。小さな豆花屋台は、今でも台南の街でたまに見かけることができます。
食後にお試しくださいね
狀元糕(狀元帽子のお菓子)
モチ米と在来米を粉状に挽いたものと花生という落花生かゴマをすりつぶしたものを筒の中に交互に詰めていきます。きっちり詰めるため、少し入れてはトントンと底を台に叩くのが軽快な感じで楽しいですね。詰め終わったら花生がきれいに上に出てくるように載せ、蒸すこと10秒足らず。きれいなおやつが出来上がりました。出来上がった形が昔の宦官が被った帽子のようなので、狀元のお菓子と呼ばれました。
名前の由来はこうらしいです…。昔貧しい書生が科挙試験を受けるため生活費と稼ぐのに屋台で作って売ったお菓子なのですが、書生は科挙の最終試験で第一等の成績を修めた者に与えられる称号「狀元」を願い、「狀元」を取った人が被る帽子の形を模して作ったそうです。果たして受かったのか?は気になるところですが、無事合格し、このお菓子を皇帝に献上したら、「狀元糕」という名をもらい、それ以来ずっと今までこの名前で呼ばれています。
屋台のスイーツで、このような台で運ばれてきたのです。今は屋台で作っている人はいないそうで、お菓子やさんなどで、3個50元ほどになってしまっているそうです。
セットメニューもあります
台南名物料理を少しずついろんな種類でいただくことができます。
1、600元セット/1人分
胡八切拼盤、鮮土魠魚羹、豆乳鮮活蝦、
鹽蒸南洋魚、府城擔仔麵、蝦卷芋籤粿、銀蘿北其貝、
蓬萊鮮水果、珍珠冰豆花
2、600元セット/1人分
胡八切什拼、台式魚翅羹、蚵仔細麵線、涼拌鮮時蔬、樹子鮮時魚、碧綠無錫排、天麻甘蔗雞、蓬萊鮮水果、古早味冰豆花
お土産もあります
(これ以外にも2-3人、4-6人のセッメニューもあります。)
「府城食府」では、台湾土産や台南ならではのお土産もたくさんとりそろえています。
サバヒーのおつまみやフカヒレ2人分セットもお土産にいいですね。
食べ物だけでなく、文房具や小物雑貨などを取りそろえているのもありがたいですね。
以上、台北ナビでした。