半世紀前の台湾がぎゅっと凝縮された、レトロな博物館的レストランをご紹介します。
こんにちは、台北ナビです。
今回、台中まで足をちょっと伸ばして「台湾バナナ」で知られる「台湾香蕉新樂園」に行ってきました。実はこのレストラン、長い間ナビの「行ってみたいお店リスト」に入っていたお店だったんですよね。念願がかなってうれしい~♪
40年前の台湾の雰囲気を味わえると評判のレトロなお店ですが、早速ナビが見聞してきた「台湾バナナ新楽園」の様子を詳細にリポートしたいと思います。
青い電車のオブジェがあると聞いていたので、その目印の電車を見つけて安心したナビ。台北からはるばる向かったので、「おぉ~、ぶじ到着した~♪」と喜びもひとしお。
もっとレトロレトロしたお店かと思っていたのに、外観はコンクリートでできていて意外にモダン。そして、大きなガラス張りから見える店内は思いっきりレトロな感じ。「モダン&レトロ」がめちゃいい感じです。
~まずは、電車の中を探索~
電車内はいろんなものが展示されています。展示物は、テーマに沿って頻繁にチェンジされるのだそう。
昔のトイレットペーパー。左側のはわら半紙のかなり分厚い版。「これでふいたら痛そうだな。でも当時としたらすごくぜいたくだったんだろうなぁ」と当時の人たちの生活ぶりに思いを馳せてしまいました。
中国語学習者におなじみの「梁山伯与祝英台」のレコード。
パチンコ台。 色がかわいい~。
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木製の身分証明書。
なんだか近くて遠い昔という感じ。
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味の素。こんな時からあったとは驚き!当時は塩などと同じで配給制だったそうです
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はだしの子どもがほとんどだったという当時の靴、「中国強」
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~いよいよ、レトロな店内を探索~
マネージャーの許さんに、店内を案内していただきました。「面白いエピソードがあったら、教えてください」と言うと、本当にすべてがエピソードだらけ!!すべての物にストーリーがあったんです。それでは、台湾の40年前にレッツ・タイムスリップ!
昔のたばこが並べられていて、今にも人の声が聞こえてきそうな感じです。店名になっている「香蕉」、「新樂園」というたばこの銘柄も陳列されてるかな?
戦後日本人が去った後、「松本商號」から「金大方理髪」に改装オープンした様子。
新しい看板が老板(オーナー)のうれしい気持ちを表しているよう。
「あれ、この写真におばあちゃんが写ってる!」そう気付いたお孫さんが、一緒に来ていたおばあちゃんに教えてあげたそうです。もともとここには複製の写真が貼ってあったそうですが、そのおばあさんは家にある本物の写真を「香蕉新樂園」に寄付されたのだとか。(右下の劇団の集合写真)
赤い春聯といっしょに貼られた5枚の赤い紙。もしこの紙の下部にぴらぴらとしたものがついていたなら、その家の住人は「客家人」なんだそう。
日本語で書かれた看板。
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写真館。当時はハイカラだったんでしょうね。
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マスコット人形。
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来館当時、まだ動いていたというタクシー。
ポップでかわいい。
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「面白いものを見せてあげましょう」と案内されたのが、トイレの中。中を見てぎょっ! 当時、トイレのタイルに美人画(ヌード)と風景画を使うのが流行していたんだそうです。
スローガン系
戦争のにおいが色濃く残ってます
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「みんな秘密を守ってス
パイを防ぎましょう」
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「我要話国語不話台語(中国語を話して台湾語を話しません)」当時の字体を再現したいという呉オーナーのために、3人のスタッフが3日費やして図書館で資料を探したのだとか。
映画のチケット売り場にて。「チケットには娯楽税と大陸救済金が含まれています」と書かれています。
~おみやげはここで~
童心にかえってしまう駄菓子たち。
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「麺茶粉」キビの粉。
子どもはストローで吸って、大人はお湯に溶いて食べるのだそうです。
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シガレットキャンディ。
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「緑豆糕」紙を一枚めくって、
でてきた数だけもらえるっていうもの。
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「蜜いも」これもめくった数にあわせてもらえます。
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「百寶盒」あめ、ビスケット、おもちゃ、記念品がセットになってます。
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~2階へあがると~映画
映画の台本
~お料理~
魯肉飯。残念ながら、
お肉がパサパサでした。
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油淋去骨鶏。
ごはんに合います。
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キムチ鍋。キムチを食べなれた日本人からすると、中途半端な味?!
マンゴーのスムージー。
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トロピカルな水果茶。ほかのお客さんもたくさん注文してました。
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みなさん、けっこう長居してます。 あ、私もでした(爆)。 話の合間に聞こえてくるBGMも当時の音楽で、なんだか本当にタイムスリップしたかのよう。
2000年8月にオープンし、その年の12月には故宮博物館から「地方博物館」として認定され、2003年に「台湾優質博物館」に認定された「台灣香蕉新樂園」。レストランだけにとどまらない博物館的レストランです。
台湾第3の都市「台中」は身近な都市。台中にお立ち寄りの際には、ぜひのぞいてみてほしいとってもステキなお店です。
ミニマムチャージ100元、個室(2~8人 /6~12人 / 20~40人)もあります。
以上、台北ナビでした。