伝統の四川料理が味わえる老舗レストラン!本物志向ならリピしちゃう納得の味です
こんにちは、台北ナビです。
今回やってきたのは、ナビでもおなじみの四川料理レストラン「樺慶川菜餐庁」です。MRT「中山」駅そばにある1978年創業の老舗店で、「お客さんの半数以上が日本人」という日本人からの支持が厚~いお店です。
それでは大好きな四川料理をいただきながら、日本人に支持され続ける秘密を探って見たいと思います!
お店の最寄駅はMRT「中山駅」。出口2を出て脇道を入るとすぐにお店があります。繁華街のど真ん中で、こんなところにレストランがあったのだと驚き!
創業から40年を迎えるお店に足を踏み入れると、円卓や中華風のイスが並んでいて、ほっと落ち着く昔ながらの中華料理店といった感じ。ゆっくりのんびりした台湾らしい雰囲気が心地よく、初めてきたレストランにも関わらず、「帰ってきたよ」的なノリになってしまいます。
大人数で座れる円卓のほか、2人用のテーブル席や4人用のボックス席もあるので、人数を気にせずに訪れることができます。
大阪の料理専門学校でも中華料理を教えたオーナー
荘さん夫妻。お二人とも日本語がお上手!
店内を見渡していると、ズラリと並んだオーナーシェフ荘賢三さんの賞状が目に止まりました。どうやら日本の機関や団体から贈られた感謝状のようでググッと親近感が湧いてきて、日本との繋がりを詳しく聞いてみることに。
もともと、台北市の四川料理店「栄星川菜餐庁」で中国大陸から国民党政府に従って台湾にやってきた四川出身の呉少臣シェフに従事し、修行に励んでいた荘さん。今はなきレストランですが当時はとても有名なレストランだったそうで、そこに大阪の「辻調理師専門学校」から中華料理指導者のオファーがやってきます。台湾の中国文化大学や食品企業の味全でも料理講師を務めていた荘さんに白羽の矢が立ち、1970年代の三年間、そこで中華料理の主任教授を務められたそうです。
その任務を終えて台湾に帰国し、1978年に開いたのがこのお店なんです。四川出身の師匠から教わった手法と味を忠実に守り続け、お店には今も昔も変わらぬ伝統的な四川料理が並びます。
調味料がズラリ
オススメ料理をいただく前に、2階の厨房をちょっと拝見させていただきました。
使い込まれたキッチンはとても清潔で、鹹(しょっぱさ)、甜(甘さ)、麻(舌が痺れるような辛さ)、辣(辛さ)、酸(酸っぱさ)の味わいを作り出すさまざまな調味料が整然と並びます。今は元生徒さんがメインシェフを務められていますが、監督役の荘さんも忙しい時は厨房で一緒に鍋を振られるそうで、76歳とは思えない活力に満ちていらっしゃいます。
麻婆豆腐(260元)
四川料理の定番で、この店でまず押さえておきたい看板メニュー。真っ赤なスープに大きめにカットされた豆腐、それに花椒(ホァージャオ)粉がどっさりのっていて見るからに辛そうです。
食べてみると、豆板醤の辛味よりも花椒の痺れる辛さが効いた本場四川の麻婆豆腐。煮込むことで豆腐にもしっかりと味が染み込み、旨味もたっぷりです。大陸内部の四川省はジメジメとした気候から、発汗作用のある花椒をたっぷり使うんだとか。漢方のような特徴のある香りですが、ハマると病みつきになる調味料です。
作り方を聞くと、「生姜よりもニンニク少し多めが黄金比率」「下処理で豚ひき肉の水分をしっかり出して香りをよくする」「スピードが命」「醤油の塩分を利用するから塩は一切使わない」…などなど、ポイントが多いこと。荘さんのこだわりが詰まった一品です。