台北から車でなら一時間ほど、リゾート温泉にタイヤル族の踊り、トロッコやロープウェイも楽しめます!
こんにちは、台北ナビです。台北からMRTとタクシーを使えば40分で着くことができる烏来(烏來)は、日帰り温泉紀行を楽しむなら、取っておきのスポットだと言えます。烏来は、台北の東南方28.2km先に位置しています。台湾原住民14部族のうちのタイヤル族が多く住む部落がある海抜約500mの観光地。
もともとタイヤル族は、南投県仁愛郷が発祥村といわれているため、台湾の険しい山々を踏み越えて、はるばるこの地にやってきたと伝えられています。ウーライとはタイヤル語で「温泉」という意味。300年ほど前、彼らによって温泉が発見されました。さて、烏来観光といえば、「温泉」、「トロッコとロープウェイ」、「白糸の滝」「タイヤル族の踊りと歌」、「大自然」…など数知れず。かつての秘境烏来は、山紫水明の景勝地でした。
台北から
もし台北から烏来まで車で行くとしたら、およそ一時間、台北市街を抜けると高速道路に入ります。あっという間に台北郊外のベッドタウン「新店」に到着、新店市街を抜けると山道に入ります。この山道、かなり距離があり20~30分は走ったでしょうか、こんな山深い所にあったら、昔はとっても大変だったはず。秘境と呼ばれていたのも納得できます。グネグネした山道が続きますが、窓から見る景色はまさに絶景!台北市内で自然を身近に感じることはなかなかできませんが、ここは青い山、青い川が眺められ、なかなか風光明媚な所です。山は一見、日本の山と同じように見えますが、よ~く見ると木々の間に混ざって亜熱帯特有の大きいシダ植物が…。冬は結構寒い台北ですが、あ~、やっぱり台湾は暑い国なのね~、と異国の地に来た事を妙に実感しました。
橋からの風景
タイヤル料理
バスで行くと、終点で降りたところは、烏来街というメインストリートの入口。駐車場から延びている橋を渡ると、道の両側におみやげや食べ物やが並ぶ老街(ストリート)があり、見るだけでも楽しいですね。薬用酒、山菜、川えび、(山薬)入りタピオカ、アワ酒(小米酒)、アワ餅、竹筒飯などを店頭に並べている所もあり、鉄板の代わりに石を使う石焼の焼肉屋さんもあります。原住民音楽のCDや服など、台北市内の夜市ではない珍しい商店が並び、その合間に温泉旅館もあります。食事をするなら、竹筒飯が約70元、桂竹筍100元、山珠葱120元ほど。その中でも、ひときわお客さんがいっぱい入っている、タイヤル族のおばさんのお店「泰雅婆婆美食店」を発見!ちょうどお腹もすいたので、さっそく入ってみました。ここのお料理は素材も新鮮、素朴な味わいのタイヤル族の伝統料理。一皿一皿は適度な量で、あっさりしているのでペロッと平らげてしましました。
美人湯温泉
温泉街
お腹がいっぱいになると、中心街をぶらぶらつき、突き当たりまで行くと、そこは烏来風景特定区の入口。橋を渡ると、右手の河原は公衆の露天風呂。烏來街を通り抜けて、橋を渡る際に「烏来熱力温泉」という橋の下の露天温泉があります。ここ自体は無料ですが水着着用必須。無料といっても打たせ湯やサウナもあって、設備はまあまあ。綱を伝って烏來を流れる川にも降りられます。ここは、ほんとに河原の上にある自然の露天風呂と言えます。温泉につかって熱くなると横の川でひと泳ぎ、そうやって交互に何回も入るのが烏来流。これがかなり面白いらしい!近くの河原では、何人かが自分達で穴を掘って川の水を引きながらマイ温泉を作っていました(温泉のお湯は結構熱めらしいです)。
ここの温泉の特色は、町全体に硫黄の香りが漂う台北北部の北投と違って、匂いが全然しない!ということ。というのも、烏来の温泉は、弱アルカリ性炭酸泉=無色無臭=透明=通称「美人湯」だからだそう。お湯は皮膚に潤いをもたらし、角質を軟らかくする効果があります。ここでお湯につかれば、天然の化粧水の中に入るのと同じ、皮膚はしっとり、さらに美白効果もあるんだとか!火傷や怪我の跡がある人も、この湯で傷跡が薄くなるそうで、皮膚病の治療に効き目があるといわれています。
ナビが今回立ち寄ったのは、「湯布苑」という温泉でした。この辺り一帯も温泉宿が何軒か建ち並んでいますが、その中でも感じのよさそうな入りやすい建物です。ここの個人風呂から見る景色は本当に絶景!下に見える川はダム湖なのですが、そんなことも忘れてしまうぐらいの水の青さ!こんな景色を眺めながら入る温泉は最高でした。
トロッコ列車に乗りたい!
トロッコ路線は攬勝橋の正面から始まり、滝前までの全長2.5km。もともと林木を運ぶ目的で作られたこのトロッコ、故障も多いですが、烏来観光といえば「トロッコ」という人も多いのです。ゴトゴトと風を受けながら、緑の山の中の道を駆け抜けてゆくのは気持がいいんです。さて、細い階段がトロッコ列車の駅につながる路です。ここを歩くこと3~4分で駅に到着。切符を買いぼお~っと閑散とした駅にたたずんでいると、駅員さんに乗って乗ってとせかされ、なんだかわからないうちに発車しました。どうやら特に決まった時刻というのははく、適当な人数が集まり次第発車するようです。トロッコ列車は3両編成、1両は4人のりですが、ナビが行った時は乗客3人の貸しきり状態でした。このトロッコ列車、乗ってみるとかなりハマります!遊園地のお子様列車のようでもありますが、最後轟音をたててトンネルをくぐるとこなんか、ジェットコースター並みのスリル満点!
乗ってる時間は5分ぐらいですが、途中から左手に滝も眺められなかなか楽しめます。トロッコ到着駅からは、台湾名滝のひとつ、烏来の滝が真正面に見えてなかなか壮観。この辺りにはお土産屋、ホテル以外に、タイヤル族の踊りを見せてくれる活力文化村、さらに滝の上まで渡れるロープウェイの乗り場があります。 終点から、再びトロッコに乗りこみ乗車駅に戻ることもできます。トロッコは手っ取り早くて便利ですが、時間に余裕のある方は、ゆっくり眼下の渓谷を眺めながら、線路の隣にある遊歩道を歩いて帰るのもいいと思います。大体1.5キロぐらい、下りなので15~20分ぐらいでしょうか。
<烏來觀光台車>料金:親トロッコが2人乗り、子トロッコが4人乗り、1列車は3台で10人乗り。片道50元/一人。
※2016年11月現在、台風による被害のため長期運休中。
ロープウェイで渓谷の向こうへ
あそこへ向かいます!
攬勝橋の乗り場から乗った人は、終着駅は烏來観光目玉の白糸の滝。ロープウェイの乗り場はすぐそこです。ロープウェイは、川を越えて滝の上まで行くのですが、滝の上には遊園地もあり、ボートに乗ったり、食事をすることもできます。滝を鑑賞しながら上っていくので、桜の時期はことのほか美しいのです。白糸の滝は、烏来の観光名所の一つ。台湾で最も長い滝の1つで、長い部分が長さ82m。上流には20mと60mの小さい滝が2つあります。遊園地の雲仙楽園は、タイヤル族の民芸品店、カフェやレストラン、ホテルや別荘地もあるので、家族連れには最適の場所。湖では、皆ボートをこいで楽しんでいました。
<烏來 雲仙樂園>
ロープウェイ料金:「雲仙楽園」の入園料も含み、往複220元/一人。150元/学生 10~15分おきに運転。
営業時間:8:30~22:00
タイヤル族
烏來街には、「烏來泰雅民族博物館」があり、タイヤル族の生活習慣や風習などが紹介されています。タイヤル族は、顔のイレズミが特徴で、それが結婚の条件になっていました。男子は敵の首をとらなければイレズミができず、そのため台湾原住民の中でもとくに勇猛果敢で、日本の支配にも最後まで抵抗したことで知られています。
<烏來泰雅民族博物館>
入場料:無料
住所:新北市烏來区烏來里烏來街12号
電話:(02)2661-8162
開館時間:9:30~17:00(土日18:00)
休館日:毎月第1月曜日、旧暦の大晦日と元旦、選挙日、政府指定または天然災害による停止日
烏来活力村の「GaGa国際劇場」で、タイヤル族古来の風俗、恋愛、宗教及びその生活を表現しています。
<烏來活力村・GAGA国際劇場>入場料:500元
住所:新北市烏來区瀑布路33号
電話:(02)2661-6000
ほんとに近い!
週末は、サイクリングを楽しむ人たちでいっぱい
烏来は、台北からだと半日から1日ツアーという形になります。ツアーを選ぶのもいいし、時間を気にしたくない人は、MRTやバス、タクシーなどを利用すると簡単に行けるスポットでもあります。台北の郊外で、風光明媚、盛りだくさんの内容を吸収したい方にはぴったりの観光地です。
以上、台北ナビでした。