老舗の絶品客家料理で至福のひとときを!
こんにちは、台北ナビです。
みなさん、客家(ハッカ)はご存知ですか?台湾好きな方なら、「聞いたことはあるけど…」という人は多いのではないでしょうか。ただ、きっとよくは知らないという方が、ほとんどだと思います。
台湾では国際空港のある桃園周辺、新竹、苗栗などを中心に居住していて、台湾全体の14%が客家人になります。MRTに乗ると聞こえてくる各駅のアナウンスは「北京語→台湾語→客家語→英語」の順番で、客家語もきちんと入っているんです。台湾では世界で唯一、客家語専門テレビ局もあるんですよ。では今日はその客家料理をご紹介していきます。
台北駅のすぐお隣の青いラインの駅「善導寺」。この出口5より歩いてすぐです。
近くには阜杭豆漿のある華山市場やシェラトンホテルなどがあり、その大通り沿いになります。「忠孝金銀大樓」の入口から2階へ。エレベーターでも階段でも行けます。
台湾トップシェフ100の中に選ばれたシェフが腕を振るいます
気さくで温かい人柄が素敵な游朝雄シェフ
こちら「逸郷園」のメインシェフは游朝雄氏。
とても気さくに、丁寧にいろいろ話してくれました。実は游シェフは客家人ではないのですが、このレストランを開くにあたり、客家の土地に自身の足で出向き、その土地の客家人とふれあい、ご飯やお酒を共にすることで、いろいろなことを習得していったのだとか。
「苦労したことはありましたか?」の質問に、「客家の人たちと食べたり飲んだりした時間が、とても楽しかったね!」といい思い出ばかりのようです。それだけ集中して学ぶ姿勢だったのでしょうね。游シェフの座右の銘は「廣納眾人之長,補己之短」(人との出会いにより、多くの事を学ぶ)だそうですよ。納得です!オーナーの羅さんは客家人なのだそうですが、今回はお目にかかれず。是非次回行く際には、お会いしたいものです。
店内は老舗ならではの雰囲気です
テーブルは中華料理ならではの回る円卓です。ひとつひとつの椅子にカバーが掛けられ、顧客の方のキープボトルなどから、カジュアルさを少し残しつつ豪華な雰囲気。
游シェフやスタッフの方が台湾ライオンズに所属している関係もあり、日本ライオンズやお店周辺の日本企業の方の利用も多いのだとか。客層はわりと年配の方が多いそうですが、ナビはココの正統派な客家料理の美味しさに、是非是非若い人たちもどんどん食べに行って本物の味を知ってもらいたいと思いました!
美味しすぎて、お箸が!ご飯も!止まりません~
では、どんどん客家料理を紹介していきますよ。客家族は昔、戦火を逃れて中国北方から南方へ移動し、どの土地でもお客さんだったことから「客家」と呼ばれているそう。その流転の多い生活の中で、食料を保存する必要があったことから、乾物や塩や味噌を使った料理が多いのが特徴です。客家料理は白ご飯にもとても合います。
* 鄉村菜脯蛋 160元このまん丸に作るテクニックは相当な経験を積み重ねないとできない技です。
自分でも挑戦したことがあるナビは、それを以前から知っていました。游シェフはこれをササっと作れるそうです。やはり長年の経験がモノを言いますね。外はほんのりこんがり、中はふわっふわの切り干し大根入り卵焼きです。
ふっわふわのコツは、卵をかき混ぜるとき、少し水を足すことです。
* 客家小炒 260元客家料理の定番メニュー。
「熱炒」にもあるお酒もすすむ料理です。
細切り豚肉、豆干、イカ、宜蘭の三星葱、青菜、唐辛子を炒めたもの。
各素材が絡み合い、絶妙な炒め具合が美味しい!お酒のおつまみとしてもよ~く合います。
* 苦瓜鹹蛋 180元
こちらも客家料理の定番です。アヒルの卵を3ヶ月塩漬けにしたものと、雲林の翠玉苦瓜を使用。塩辛いのを想像していましたが、苦瓜と鹹蛋のバランスがかなり良くて、とてもまろやかな味わいでした。苦瓜は美容にも良いし、ナビ個人的に特におすすめです。
* 梅干扣肉 280元客家の定番が続きます。
「梅干」菜とはお肉の下に敷いて盛り付けてある高菜を干したようなもの。こちらで使用しているのは2年以上の歳月をかけて作られた梅干菜です。
黒みが増した梅干菜は味にもコクがあり、扣肉とマッチ!ご飯と一緒にどんどんいけちゃいます。
* 水蓮 200元
高雄の美濃でしか採れないと言われる、渓流の流れで育つ水蓮。豆板醤と一緒に炒めてあり、シャキシャキの歯ごたえで、日本にはない野菜です。クコの実が添えられ、色どりも鮮やか。
* 客家鹹湯圓 250元白と紅の白玉が入った湯圓はやさしい味。
肉の細切り、しいたけや干しえびなどが入って香りも食欲をそそります。
こちら小さいサイズでもボリュームがたっぷりです。もし、少人数の場合はお碗1杯80元でもオーダー可能。
* 紅豆年糕 180元(6片)台湾ではココにしかないメニューなんです。
これは客家人の間ではお正月に食べる、伝統的な食べ物。
紅豆と生ピーナッツがお餅に練り込まれ片栗粉をまぶして揚げてあります。外はサクサク、中身は生ピーナッツが入っているので、甘すぎず、意外な食べ応えでした。
こちらもぜひどうぞ!
* 青草茶 90元(1本)食事の際に合わせて飲むなら、お店特性の青草茶がおすすめです。購入も可。
甘さ有りと甘さなしがあります。
防腐剤など一切入っていないので、日持ちはしません。ナビは初めて飲みましたが、色から、もしかして苦いのかな?と思いましたが、さっぱりしていて飲みやすかったです。
胃のもたれやむかつきなどを解消する効果があります。
* 金桔醬130元
台湾では金桔(きんかん)は苗栗県より南部で採れます。鶏肉の塩漬けやゆでたササミ、ゆでた豚肉やキャベツなどの野菜に付けて食べます。あっさりしていて食が進む美味しさです。適量をお湯で溶くと、風邪薬としても効きめがあるそうですよ。いつでも販売中。
客家人の友達の家では食べたことのある客家料理でしたが、実際レストランで食べるのは初めて。且つ凄腕シェフの作り出す客家料理は本当に格別でした!次回はナビ友を誘って、みんなで中華テーブルをぐるぐる回しながら、食べたいと思いました。
以上、台北ナビでした。