天厨菜館

天廚菜館

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台北の北京料理を常にリードしつづける店。もちろんおすすめは「北京ダック」。

こんにちは、台北ナビです。

今回は北京料理レストラン「天厨菜館」にやってきました。なんとこのお店、1971年から営業を続けてきている老舗です!リピーターの方なら訪れたことのある人も多いのではないでしょうか?

日本の芸能人も常連だという「天厨菜館」。特に有名なのは「北京烤鴨(北京ダック)」ですが、ほかにもおすすめのメニューをリサーチしてきました!では、早速ご紹介します。

家族で守るおじいちゃんの味!それが老舗の「天厨菜館」!

MRT「中山」駅から程近い南京西路の雑居ビルにある「天廚菜館」。入口はちょっと分かりにくいですが、赤い看板を探して2階に上がってください。3階は宴会場になっています。 MRT「中山」駅から程近い南京西路の雑居ビルにある「天廚菜館」。入口はちょっと分かりにくいですが、赤い看板を探して2階に上がってください。3階は宴会場になっています。 MRT「中山」駅から程近い南京西路の雑居ビルにある「天廚菜館」。入口はちょっと分かりにくいですが、赤い看板を探して2階に上がってください。3階は宴会場になっています。

MRT「中山」駅から程近い南京西路の雑居ビルにある「天廚菜館」。入口はちょっと分かりにくいですが、赤い看板を探して2階に上がってください。3階は宴会場になっています。


老舗の「天厨菜館」ですが、家族経営で味を守り続けています。今回、ナビに「天厨菜館」を紹介してくださったのは初代オーナーのお孫さんである陳儀さん。現在の2代目は初代の息子である3人兄弟のうちの2人で、陳儀さんはその末っ子の娘さんになります。

1970年代にオープンした店内は年季を感じる内装ですが、とっても清潔で落ち着いた雰囲気です。やっぱり北京ダックってこういうどっしりと腰を構えていますっていう雰囲気で食べられる店内で食べるとおいしさが二倍になりますよね~!
美味しい料理を楽しむお客さん

美味しい料理を楽しむお客さん


おじいさんが遼寧省出身だということもあり、「天厨菜館」で出される料理は北方料理がメインなのですが、基本的には台湾の食材を使用。そして嬉しいのは、物価が上がったり、青物野菜などの値段が台風の影響で高くなったとしても、メニューの値段は極力上げないように努力している点。「あまり儲けはないのよ」と陳さんは笑いますが、お客様のことを第一に考えているんだなぁと感じました。

ナビが訪れたお昼時の客層を見ると、とても多いのがシニア層。「会社の会食やリタイヤされた方が好んで食べにきてくれるのよ」と陳さんは語ります。長年に渡り通い続ける常連さんも多いんです。お忍びで通う日本の大御所有名人もいるそう。だからこそ、値段は簡単には上げられないというのも納得です。
丸い窓が台湾っぽいです

丸い窓が台湾っぽいです

店内のカウンター

店内のカウンター

時代を感じさせる店内。とても清潔で落ち着けます 時代を感じさせる店内。とても清潔で落ち着けます 時代を感じさせる店内。とても清潔で落ち着けます

時代を感じさせる店内。とても清潔で落ち着けます

自慢の北平烤鴨をいただきましょう!

まるまるとしたアヒルちゃん

まるまるとしたアヒルちゃん

とてもおいしそうです。

とてもおいしそうです。


まずは1匹、丸ごと持ってきてくれます。写真撮影が必要な場合はこの時にどうぞ。

使われているのは宜蘭産の櫻桃鴨と呼ばれるチェリーバレー種のアヒル。台湾の中でも特においしいとされるアヒルを使っています。なお、「天厨菜館」ではハーフサイズは用意されておらず、1匹からのオーダーとなります。後述しますが、3種類のアヒル料理が食べられる「三吃」なら4人以上で行くのがいいでしょう。

アヒルを下ごしらえする時、多くのレストランでは羽の部分をあらかじめ切ってしまうのだそうですが、「天厨菜館」の料理人さんは羽をあえて残して調理するそう。そうすることで空気を入れて膨らませたときにふっくらとした仕上がりになるんだそう。皮と肉の部分が分離しやすくなるというメリットもあるんだとか。ちなみにこの下ごしらえでは内臓を取り出さなければなりません。実はこの作業、一定の経験が必要で、新人料理人は最も苦労するんだとか。ただ、熟練の料理人になると一掴みで内臓を取り出すことができるそう。お客さんが見えないところで名人芸が隠されているんですね。

北平烤鴨の食べ方について


台湾で食べる北平烤鴨には、一吃、二吃、三吃という独特の食べ方があります。

それぞれ違った調理方法でアヒル料理が一吃なら1品、二吃なら2品、三吃なら3品という形でオーダーできます。人数や予算、胃袋の空き具合で調節してくださいね。今回ナビは「三吃」をオーダーしました!

「一吃」はアヒルの皮とモモ肉、ムネ肉にネギと特製ダレをつけて、モチモチの皮で巻いて食べる、最もポピュラーな食べ方で、「三吃」の場合はこれにスープと炒め物が追加されます。「二吃」の場合は、スープか炒め物のどちらかが選べますよ。

皮の部分

皮の部分

お肉の部分

お肉の部分

【一吃】

さっそく「一吃」をご紹介しましょう!

外に巻く皮は春巻の皮のように薄い皮を使っているレストランも多いのですが「天厨菜館」の皮は1つ1つお店で手作り。厚みがあってもちもちしてる上に歯ごたえがあるのが特徴です。

自家製のタレも自慢の一品。一度に2~3日分を大きな鍋でじっくりと煮込んで作るのですが、焦がしてしまうと全てが台無しになってしまうので、料理人がつきっきりでかき混ぜながら作る手間暇かけたもの。コクがあって甘いタレには根強いファンがいて、単品で購入して、自宅でXO醤などに混ぜて調味料として使っている人もいるそう。もし購入希望の場合は店員さんに要相談です。

間に挟んで食べるネギにもこだわりがあります。台湾でおいしいと評判の宜蘭県三星郷で栽培された「三星蔥」を使っています。ここのネギはほかで作られるより白い部分が長くてシャキシャキ感が違います。また、水分を中に含んでいるためみずみずしく、辛味も少ないです。

以前はネギとタレは付け放題だったそうなのですが、追加が必要な場合は別途料金がかかりますのでご注意を
ふっくらモチモチ。一枚一枚丁寧に手作りされた皮

ふっくらモチモチ。一枚一枚丁寧に手作りされた皮

宜蘭三星産ネギ

宜蘭三星産ネギ

開業以来変わらない味のタレ

開業以来変わらない味のタレ

いざ、実食!!


それでは実際にいただいてみましょう。1順目はスタッフさんが慣れた手つきでアヒルの皮とネギ、タレを皮で包んでくれるので、この時にどうやって食べればいいかしっかりと観察してみましょう。2順目からは自分の皮、肉、タレ、ネギをお好みの量を入れて包んでくださいね。お子様は絶対に大喜びするはずです!

もちっとした皮を噛めばシャキッとネギが爽快な音をたてます。ネギと濃い味の自家製のタレのバランスが良くて幸せな気分になれちゃいます~。食べ応え抜群なのも嬉しいですね。
鴨餅(皮)を広げます

鴨餅(皮)を広げます

北平烤鴨をのせて

北平烤鴨をのせて

ネギをのせて巻き巻きすれば出来上がりです!

ネギをのせて巻き巻きすれば出来上がりです!


アヒルの皮を包んで食べた場合、カリカリとした食感ですが、噛めばジュワッと油が出てきます。一方、アヒルの肉を包んだ場合はチャーシューのようなもっちりとした食感で香ばしかったです。

具沢山でおいしそう~

具沢山でおいしそう~


【アヒル肉のスープ】

カラシナのお漬物「酸菜」の味がしみてちょっと酸味のあるあっさりしたスープ。酸菜がシャクシャクした食感で美味しいです。酸菜のほかに春雨が入っています。ほかのレストランではエビや野菜、キノコ類が入っていて豪華に改良されているところもあるそうですが、「天廚菜館」ではシンプルで伝統的な食べ方を守り続けています。そしてスープの中のお肉も注目。アヒルを切り分けた時に出た肉を骨ごとスープのベースにしているのでいいお出汁が出ているんです。奥の深い味わいを楽しんでくださいね。


【アヒル肉の炒め物】

以外にボリューミーな「天廚菜館」の北平烤鴨。実は二吃を食べた時点でナビのお腹は結構いい感じでいっぱいになってきましたが、おいしいアヒル料理はあと1品あります。

それがこちらのもやしの炒め物。非常にシンプルですが、やっぱり奥が深い料理なんです。ナビは細く切られたお肉にこれほどまで弾力性を感じたのは初めて。もやしと一緒に食べればシャキシャキしていて柔らかなお肉との独特のハーモニーがたまりません。意外な食感にとっても驚かされました。

北京ダックだけじゃない!「天廚菜館」のメニュー数は3ケタ!!

「天廚菜館」でおいしいのは北平烤鴨だけではありません。そのほかの一品料理だって自慢の味です!大人数で行く時は北平烤鴨だけでなく、コチラも頼めばたくさんの味が楽しめちゃいます。

陳さんによると、メニューの総数は300~400種類とも!以前の中華料理店はどこでも、お客さんごとに異なる好みに対応するため、たくさんの料理を提供できるようにしていたんだとか。その名残で現在でもラインナップは豊富!そして伝統の味を守るため新しいメニューもあえて考案せず、舌の肥えたお客さんも多いため、昔ながらの味を堅持しているんだとか。「長所でもあるし、短所でもあるわね」と微笑む陳さん。いやいや!変化の速い現代社会で維持できているって凄いことですよ!!??それでは、お薦めのメニューを見ていきましょう!


【鍋塔豆腐】

お豆腐に溶き卵と小麦粉を混ぜてさっと揚げた揚げ豆腐。表面にはエビの卵を乾燥させたものが載っています。陳さんによるとエビの卵は今でこそ比較的手ごろな価格で購入できますが、かつてはわざわざ香港などからの輸入品を使用していた高級食材なんだとか。昔のご馳走の味を手軽に食べられるのはちょっと嬉しいですね。

ほわ~っとほんのりと口の中に広がるエビの香り。食感はとても柔らかいというわけではなくて木綿豆腐のような歯ごたえがあります。噛めば噛むほどじわじわと味が溢れ出てきてとっても癖になる味♪時折、ネギのシャキッとした食感も味わえます。


【雪花干貝】

貝柱と卵の白身を炒めた料理。「えっ?これって卵なんだ!!」と思うくらい真っ白ですが、こうやって白くすることで雪を表現しています。卵の白身は炒めるとすぐに焦げ目がついてしまうので真っ白に炒めるのはかなりの技術が必要。分かる人には分かるすごい料理ですよ~。

柔らかな白身の卵と貝柱のコリコリが合わさって独特な食感。お味は淡白なのかなと思って口に入れてビックリ。貝柱のエキスがしっかりと出ていて、しかもジューシー。あまぁ~い味に白銀の雪の世界を連想させられます。

おこげ

おこげ

具沢山のスープ

具沢山のスープ


【鍋耙什錦】

ブロック状になった揚げたご飯に五目あんかけをかけた料理です。揚げたご飯は昔ご飯を炊いた時のお釜の下にこびりついたおこげのパリパリを表現。あんかけはエビやイカ、お肉、グリーンピース、マッシュルーム、などが入って具沢山。スープって思う人が多いみたいですけどご飯ものの位置付けです。

おこげとあんかけは分かれて運ばれてきて、テーブルでおこげにあんかけをかけてくれます。だからすぐに食べればパリパリのご飯の食感とあんかけが絶妙に絡んだ状態で食べられるんです!この食感はぜひともたくさんの人に味わってもらいたいです!!

おこげに具沢山のスープをかけるとそりゃあもう香ばしさが凄いこと。その香りにつられて周囲の人たちも鍋耙什錦を注文したくなること間違いなしです。

日本人が好きそうな優しい味です。濃すぎず薄すぎず、油っこさも強くは感じません。優しくて、温かくて、心が和み、大切な人を思い出させてもらえます。


美味しい料理とそのボリュームに大満足。過去には一人で「一吃」を平らげてしまったという日本人観光客もいたそうですが、友人や家族と来られると楽しめること間違いなしです。

「お客さんの美味しいっていう笑顔が一番嬉しいです」と話す陳さん。たくさん食べて、笑顔になって帰ってくださいね~♪

台北ナビ(渡 琢矢)がお届けしました。

記事更新日:2018-10-23

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2018-10-23

スポット更新日:2018-10-15

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