甘さ控えめの“元祖”パイナップルケーキを買いたかったら、この有名老舗店へ!おまんじゅうの種類も豊富で、中国茶にぴったりのお茶請けがきっと見つかるはず
こんにちは、台北ナビです。
台湾のお土産と言えば、真っ先に思い浮かぶのが「パイナップルケーキ(鳳梨酥)」ではないでしょうか。ここ数年、台湾では酸味の強い土鳳梨100%の餡が入ったパイナップルケーキが人気ですが、ジャムのような餡が特徴の“元祖”パイナップルケーキだってまだまだ健在ですよ~!有名老舗店「李製餅家」にはパイナップルケーキを求めて、毎日たくさんの地元民や観光客が訪れています。そして、最近は日本人観光客の間でもじわじわと人気上昇中のお菓子があるとか!気になるので、さっそく再訪してきました。
2坪のお店に所狭しと並ぶお菓子の数々!
ちょっと見過ごしてしまいそうなほど小さなお店です。
今回訪れた「李製餅家」、本家はなんと約100年も前に創業を開始。
30年ほど前、兄弟で暖簾分けして現在の店名「李製餅家」に改名したそうです。 現在は、その100年の伝統の味を受け継ぎながら、基隆市の本店と今回ナビたちが訪れた台北市林森北路の支店で営業をしています。手作りの商品は基隆の本店で作られ、毎日朝と夕方の2回、こちらのお店へ搬送。
2坪ほどの小さなお店は、お菓子がずらりと並ぶショーケースと、お菓子が入った箱で埋め尽くされています。観光客だけではなく、地元民にも愛される超有名店なので、贈り物をする習慣がある中秋節と過年にはすごいお客さん。その時は本店から一日4、5回も商品を運ぶそうです。
甘さ控えめの「パイナップルケーキ」は、お茶の名脇役!
値段もカロリーも控えめ(1個16元、賞味期限20日~30日)
パイナップルのイラストと中国語が書かれた、シンプルで分かりやすいパッケージ。レトロで、とっても台湾らしいと思いませんか?1個16元という安さをキープするために包装のほうも簡素化。テープもなくて本当に包んでいるだけなのですが、それもまた“台湾らしさ”が全開です!
材料は小麦粉、砂糖、卵、バター、ショートニング、粉ミルク、パイナップル、冬瓜で、ベジタリアンの方も大丈夫です。パイナップル餡は生地の半分くらいで少なめ。味のほうは、冬瓜が入っているせいかパイナップルの味があまり主張していません。甘さ控えめで小振りなので、ぺろりと食べてしまいます。
流行の土鳳梨がピンの主役だとしたら、こちらのパイナップルケーキは中国茶をより引き立てる名脇役といったところでしょうか。一般的な土鳳梨が1個30元前後で200カロリー超なので、 ここの1個16元という安さに120カロリーは、お財布にも体にもやさしいですね。
12個180元、24個360元、36個540元で、まとめて買うと1個15元になってお得。 20日から30日間、日持ちするので、お土産にも便利です。
12種類のおまんじゅうは、甘い系からしょっぱい系までバラエティ豊富
このお店はパイナップルケーキがとても有名ですが、それ以外にも12種類のおまんじゅうがあります。ナビが訪れた平日の14時過ぎ。お店の前を通りかかった台湾人のおじいちゃん、おばあちゃんたちがふらりと立ち寄り、ショーケースのなかのおまんじゅうをあれやこれやと買っていきます。
ふだんは行列にはならないけど、客足は途絶えません。ナビ、みんなが買っているおまんじゅうがとっても気になります。
スタッフの荘さん(左)と李宛純さんにおすすめを紹介してもらいました!
ということで、スタッフの荘恵珊さんに、全12種類のおまんじゅうの中から特に人気のものを教えてもらいました!
日本人観光客にじわじわ人気上昇中の月餅
最近、日本人観光客にじわじわと人気なのが「蓮子小月餅」と「棗泥小月餅」だそう。バラでまずは試し買いをして、気に入ってまとめ買いする方が多いんだとか。パイナップルケーキ屋さんで月餅を買うなんて通ですね~!
蓮の実だけをすりつぶしたクリーム色の餡がぎっしり。ナビは食べてすぐに、「おいしい~!!」と言ってしまいました!全体的にしっとりとしていて、餡は和菓子を思わせる上品なお味。ボリュームたっぷりですが味がくどくないので、美味しさから「もっと食べたい欲」が沸いてきます。蓮の実はとても台湾らしいので、お土産用にも自分用にもナビのイチ押しです。
こちらは黒っぽいのナツメの餡が入った月餅。一口食べると、ナツメの濃厚な味が口の中いっぱいに広がります。後から黒糖のお味もほんのりしました。ナツメ好きにオススメ。
甘い系のあんこ入りおまんじゅうは、とっても素朴なお味
小麦粉とラードだけて作った皮のなかに、それぞれの餡が入っています。
※この3種類のおまんじゅう、どれも皮の部分にかなり水分を持っていかれるので、飲み物必須でした!
ほのかな甘みの白あん入り。さっぱりしていて、この3種類の中で一番気に入りました。
かなり甘さ控えめのこしあん入り。さっぱりで、月餅を食べた後のナビにはちょっと物足りない感じもしました。素朴な味が好きな方向きかも。
中を割ってみると、とってもきれいなクリーム色の緑豆餡が入っていました。緑豆の味がしっかり濃厚で、美味。
しょっぱいおかず系おまんじゅうは、予想外の美味しさでした!
今まではちょっと勇気がなくて買ってなかったのですが、間違いでした!これは食べてみるべき!!
「李」の赤い判子がなんとも中華らしいおまんじゅう。中身は「緑豆餡、肉鬆、卵の黄身」で「しょっぱい系」と書いてあります。これを見ただけで、「あんこに肉そぼろと卵の黄身ってすごい組み合わせだけど、どんな味がするの??」と若干引き気味なナビ。恐る恐る食べてびっくり、「ありあり、この組み合わせ!」です。3つの具が意外なまでの好コンビネーションで、本当に食わず嫌いでした。台湾リピーターならぜひ食べてほしい一品です。
真っ黄色の生地の中に、細かく刻んだポークジャーキーがたっぷりと詰めてあります。しっとりとしたカレー味の皮とポークジャーキーが予想通りの高相性で、ちょっと小腹がすいた時のおやつパンとしてぴったり。甘いカレーなので子どもにも受けが良さそうです。
ほっこり台湾茶を飲むとき、あればうれしい李製餅家のお菓子たち
ここ「李製餅家」のお菓子は、いろいろと食べ比べをしてみて、どれも台湾茶のお茶請けとしてすごく合っていると思いました。
それぞれにちゃんと特徴はあるのですが、お菓子自体が主張しすぎないのでお茶を最大限に引き立ててくれます。ほっこりお茶を飲むときに横に置いてあればとってもうれしいお菓子~。お店の前を通りかかった台湾人のおじいちゃん、おばあちゃんたちがふらりと立ち寄ってお菓子を買っていっていたのにも頷けます。
ここはパイナップルケーキがとても有名で、ナビも取材をするまではパイナップルケーキ以外のものにまったく見向きもしていませんでした。さすがは老舗、ほかのお菓子もそれぞれに台湾らしい美味しさがあり、試す価値ありです。台湾に来たら、中国茶を買う方も多いはず。お茶のお供にぜひこのお菓子たちも試してみてくださいね。
以上、台北ナビでした。