パイナップルケーキで知られる名店は地元の人にも大人気!そのほかのお菓子もビックリするほどおいしいんです♪
こんにちは、台北ナビです。
魅惑の台湾名物菓子・パイナップルケーキを求めて、本日は「犁記餅店」にやって参りました。パイナップルケーキを売る店は星の数ほどあれど、「百年老店」老舗の看板を掲げているのはほんの一握り。そもそも百年も続くお店って、移り変わりの激しい台湾にあってとっても珍しい!何より食にうるさい台北っ子に世代を超えて愛される味っていったい…パイナップルケーキ好きのナビとしてはいてもたってもいられず、いそいそと出かけて行ったのであります~。ではその詳細をどうぞ!
ここ犁記餅店は、台湾中部にお店を出したのが長い歴史の始まり。創立者の名前の一字「犁」を取り、店名にしたそうです。それは1894年のこと。とりわけ緑豆の餡を使ったお菓子が人気を呼び(日本統治時代には日本人もこぞって買い求めたそう!)、お店は徐々に増えていきました。現在では台中に12店舗を展開。台北のお店も暖簾わけという形で、1973年にオープンしました。
こじんまりした店舗に人気商品が所狭しと並んでいます
たゆまぬ努力が人気維持の秘訣
お店を切り盛りする張婉玲さんの気さくな人柄も魅力の一つ
創業当時と変わらぬ「調味料・防腐剤は一切使わない、天然の材料のみを」というスタンス、家族経営のアットホームな雰囲気などお店の魅力はたくさんありますが、人気の秘密はなんといってもお菓子のおいしさ。お店を切り盛りする現オーナーの奥様・張婉玲さん曰く、原料や配合は常によりよいものを求めて変えているそう。たとえばお菓子の中の餡に混ぜるバターは、香りがよく後味のいいものを求めた結果、現在はフランスから輸入したものを使っています。改良のたびに試作も数えきれないほど繰り返し、お店のみんなでさらなるおいしさを求めて研究しているのだとか。コストも手間もかかったお菓子を手頃な値段で提供するその姿勢が、いつまでも愛される理由ですね~。
台北のお店の商品は併設された工場で作られます
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うずたかく積まれた商品。これがどんどん売れていくのです~
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製造からパック詰めまで
工房はお店の2F。店の開店時間より1時間早く作業はスタートします。
どんな風に作られるのかとても興味があるナビ。「作業の様子は見学できますか?」と聞いてみると、「衛生管理の問題から工房は職人さん以外立ち入り禁止です。」そうですか…残念!確かに上から降りてくる職人さん&店員さんらしき方はみなさん一様に帽子を深々とかぶり、口元にはマスクをつけています。
しかし、今回はラッキーにも店内が一部改装中のため(結婚式用の囍餅部門)本来ならそちらにあるべきパック詰め用の機械が行く場所なく店内に。そう、なんとパック詰めの様子が見学できたのでした!もちろん「あまり近づかないように。おしゃべりはしないでくださいね。」との条件付きではありますが、これは衛生管理がしっかり行き届いているということ。我々消費者には安心して買い求められる利点ということです。
月餅といっても、日本で見かける平たい「広東式」とは違い、かわいらしいまんまるです
台湾は元より日本のガイドブックでも引っ張りだこのこちら。我々日本人の間では「犁記餅店=パイナップルケーキ」の印象が強くありませんか?店のおかみさんも「日本の方にはパイナップルケーキが一番人気です。」と言います。ところがです、地元住民の方はさすがパイナップルケーキよりもさらに美味しいものを知っていたのです!それが創業より続く緑豆を使った月餅類。特に緑豆小月餅はほかでは出会えないおいしさ!こちらの緑豆餡は甘すぎず、あっさりとしていてなんだかとても優しい味がするのです。
もともと緑豆というのは、小豆と似たような形で、文字どおり緑色をしているのですが、このお店では餡を作る時に皮を取り除いています。そのため緑豆餡といってもクリーム色。これに牛乳やバターを入れて作られたオリジナルの餡は、しっとりして食感もなめらか。こしあんとはまた違うおいしさです。ぜひ味わってみて下さい!
何を食べてもおいしい!特に緑豆小月餅は是非試してみて♪
【緑豆小月餅】餡のしっとり感やきめ細やかさは見ただけでも伝わってきます!食べるともっとビックリ、うまい!!
緑豆小月餅 40元/1個 保存期間:6日間
実は一番おすすめしたいのがこれ!緑豆の餡が入った小さめの月餅です。ほのかなミルクの甘味とお豆そのものの味が口の中に広がります。「創業当時から緑豆椪を作っているので、緑豆のことは知り尽くしているのよ~。海外のお客さんには肉餡が入っているのに抵抗があるって聞いたことがあって、じゃぁ、肉餡が入っていないのを作ってみようと試行錯誤しながら作ったのがこれ」とおかみさん。コーヒーにも合う、さすがの逸品!ナビもカメラマンもいちおし!必食です。