1862年台南発祥の老舗茶荘が、台北にオープンさせた新概念のショップ
以下の内容は以前長春路にあった店舗の様子です。
こんにちは、台北ナビです。
今日は、赤い茶缶でおなじみの「王徳傳」にやってきました。店内に一歩入っただけでも、従来のお茶屋さんとは違う、そのモダンさにビックリしてしまったナビですが、実は、こちらのお店は古くから続く老舗店でもあることを聞いて、またまたビックリ!それでは、もっと詳しくみてみましょう~。
創業150年を越える老店
現オーナー・王俊欽さんはなんと5代目。お店の始まりは1862年のことと言います。創設者の王俺尚さんは中国福建省より台湾の地を踏み、台南市・媽姐廟前で茶荘をオープンしました。その後代々店は受け継がれ、2002年、台北にお店をオープン。現代感あふれるオシャレな店舗に仕上がりました。
2012年には長春路から中山北路にお引っ越し。レトロとモダンが融合したステキ空間は健在です!
赤の茶缶をバックに、シックな色の家具と大理石で作られたカウンターを配置したきれいな店内は、まるで高級レストランかホテルのロビーといった雰囲気!とても一見しただけではお茶屋さんとはわかりません。
オーナーいわく、「台湾の若者のお茶離れは深刻、そんな若者たちにお茶のよさを伝えるために、若者も入りやすい明るい店舗を」と思い、作り上げたそう。若々しいオーナーの感性が生かされた店づくりとなっています。
「王徳傳」は中国雲南省の深い山中、世界で最も古い千年以上経過した茶畑を発見、ここのお茶を買い付けています。千年も生き延びた大きなお茶の木は茶摘みも大変、木に登って行うのですが、広い中国でもなかなかお目にかかることはありません。
これらの木は自らの落葉を肥料にしているので、農薬などは一切与えていません。その木から摘まれたお茶は独特の香りと深い味わいを兼ね備えています。作り方も千年の間、まったく変わっておらず、機械に頼らない手作りを継承しています。
こちらのおすすめは、千年古茶園のお茶で作られたプーアール茶と紅茶。皆さん、プーアール茶と聞くと、あまりいいイメージを持っていないのではないでしょうか?「カビ臭い」「飲みにくい」と思われている方が多いと思います、ナビもそうでしたが、王徳傳のプーアール茶を飲んで考えが変わりました。とっても飲みやすく、臭みどころか甘みを感じて、ついついお代わりを。「食わず嫌い」ではなく「飲まず嫌い」でした。王徳傳では20種類ものプーアール茶がありますが、ナビのおすすめは「黒製プーアール茶」(150g)です。
中国のプーアール茶と紅茶だけでなく台湾のお茶もたくさんあります。文山包種茶、烏龍茶(阿里山、高山など各種)、翠玉、金萱、白毫烏龍(東方美人)、鉄観音に緑茶など。等級、産地、香り、摘み方などで区別されたお茶の種類はなんと30種類以上。こんなに種類が多いと、どれがいいのか迷ってしまいます。しかし、気になるお茶は試飲できるので遠慮せずにぜひチャレンジをして下さい。
冷包茶のシリーズ
ナビのおすすめは、ミルクのような香りが口に広がる
「阿里山金萱」(150g)です。それと、夏場におすすめなのが、冷包茶のシリーズ。ジャスミンやキンモクセイの香りがさわやかに口の中に広がり、ナビもお気に入り♪
王徳傳はお茶の葉の質だけでなく、見た目にもこだわっています。真空パックされたお茶だけでもいいですが、真空パックのお茶は空けてしまうと缶に入れ替えなければ風味が落ちてしまいます。王徳傳は缶にもこだわり、見た目は豪華な赤に、そして内部にも一工夫、
サビ止め処理を施してあるのです。
赤い缶に入れ、箱に入れてもらうと一気に豪華な贈り物に。缶とお茶はどのような組み合わせも可能。
またお茶を入れるのは苦手という方に
手作りのティーパックもあります。お茶好きならまだしも、手軽にお茶を楽しみたい派にはやはりこちらが便利…というもの。しかも、こちらのティーパックは紙製でなく、粗めのガーゼで作られているので、茶葉の出も違いますよ!
それから、茶器も販売されていました。お店のコンセプト同様、モダンなデザインが多し。お値段はちょっとはりますが、お気に入りを見つけて長ーく使いたい、そんな品々ばかりです。台北ナビでした。