ひたすらパンと向き合う職人が生み出す感動のパン!一度食べたら忘れられないおいしさに出会えます!
こんにちは、台北ナビです。
近年、台湾の職人たちが様々な食のコンペティションで表彰されることも増えており、グルメの視点で台湾に対する注目度も上がってきています。そんな中、注目したいのは「台湾のパン」!台湾は数多くの大会で、パンの世界チャンピオンを輩出しているんですよ!
今回は台湾のパン界を担うチャンピオンが手掛けるベーカリー「Just in bakery」をご紹介します!
台湾の有名カフェがこぞってコラボをお願いする注目のベーカリー!
MRT「中山國中」駅からほど近くの住宅街にある「Just in bakery」は、地元の人に人気のパン屋さんです。店先に広がるテラス席には、オシャレな観葉植物のデコレーションが施され、お店で購入したパンを食べながらリラックスできるようになっています。
店内に入ると、カウンターの上にずらりと並べられたパンたちに目を奪われます。まるでパンの美術品を見ているかのよう!このカウンターの上はショーケースのような役割で、欲しいパンをオーダーすると厨房から用意してくれます。毎日十数種類のパンが準備され、季節や旬の食材によってメニューが変わります。夏は果物を使ったものや、冬はチョコレート入りのものが好まれやすいそうです。試食ができるパンもあるので、じっくり吟味して選べるのもいいですね。
ずらりとカウンターに並んだパン。
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まるでパンの美術品のように並べられています。
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「Just in bakery」のパンはお店で販売するものだけでなく、提携するカフェやレストランにも卸しています。「Just in bakery」のおいしいパンの情報を聞きつけ、コラボレーションをお願いされることも多いんだとか。台北の超有名レストランもこちらのパンを仕入れているそう!
ナビが取材に訪れた日も、今度カフェで出したいというパンの試作品を取りに来た業者さんもいました。
台湾が世界に誇るパンチャンピオン!武子靖さん
オーナーの武子靖(Justin) さん
「Just in bakery」のオーナーであり、パン職人の武子靖(Justin)さんは台南出身。台湾で有名な調理科のある専門大学「國立高雄餐旅大學」に進学し、パン作りを学びました。
高校は普通科に進学していましたが、進路を考えていくうちにパン作りに興味が出て、調理専門大学への進学を希望。普通科からの進学は狭き門となりますが、パン作りを学びたいという熱い思いで、たった5枠という普通科からの進学を叶えることができました。
在学中に挑戦したパンの大会で入賞したりと、ぐんぐんパン作りの才能を発揮したJustinさん。卒業後は高雄のパン屋さんで修業を積み、その後、友人とともに独立。数店舗を持つ人気のパンブランドにまで成長を遂げましたが、まだまだ自分の実力を試してみたいと、高雄のお店を売却して、台北に出店を決意。2018年に、この「Just in bakery」をスタートしました。
高雄では台湾の昔ながらの柔らかな食感のパンが好まれる傾向にありますが、台北では本場フランスのパンに近い、バゲットなどのハードパンが好まれやすく、そういった南部と北部の食文化の違いなども、Justinさんのチャレンジ精神を掻き立てたポイントになったそうです。
パン作りをしている時は顔つきも変わります。
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今まで獲得した数々のメダル。(ほんの一部です)
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「Just in bakery」という店名は、ただパンだけを真剣に考えるというパンに対する熱い思いと、自身のイングリッシュネームJustin(ジャスティン)にかけて名付けたんだそう。
そんなJustinさん、今までいくつもの世界的なパンのコンペティションにて数々の輝かしい受賞経歴を誇ります。台湾が世界に誇るパンチャンピオンの1人でもあるJustinさん、パンのオリジナルレシピを紹介した著書もすでに何冊もあり、さらにお店の定休日にはパン作りのクラスも開講しています。台湾からさらなるおいしいパンを生み出したいと、人材育成やパン職人たちのサポートも行っているんです。
シンプルだからウマい!一度食べたらまた買いに来たくなっちゃうパンたち!
「Just in bakery」のパンはとてもシンプル。飾り気や豪華さはあまりないですが、天然でヘルシーさにもこだわり、丁寧に作り上げられたパンは、一度食べると忘れられないほどのおいしさです!
さらに驚くのは、世界的な数々の受賞経験のある人気のパン職人の作り上げるパンがリーズナブルな価格設定で購入できるところ。ネームバリューもあるJustinさん、高級志向にしてもファンは多そうですが、「毎日食べられて飽きのこないパン」というのもこだわりの1つで、毎日購入できる手頃な値段設定も「Just in bakery」のパンが愛される理由の1つかもしれません。営業日はほとんど買いに来てくれるというご近所さんたちの信頼が、「Just in bakery」のパンのおいしさを物語っていますね。
長棍麵包(バゲット) 80元
お店の代名詞ともいえるシンプルなバゲットはJustinさんの自信作の1つでもあります。バゲットには小麦の香りがよいフランス産の小麦粉を使用、食パンなどきめ細かな食感を出したいパンには日本の小麦粉を使用するなど、パンによって使用する小麦粉のブランドも変えています。
シンプルなパンなので、何かサンドしたり、つけて食べたいと思ってしまうところですが、しっかりとした塩気があり、表面の香ばしさや、小麦の香りが口いっぱいに広がるので、「何かつけて食べるのがもったいない」と感じてしまうほど、しっかり完成された味わいです。
紅蘿蔔(にんじんパン) 70元
まるで人参そのもののような形をしたにんじんパンも「Just in bakery」の看板パンの1つです。
フードプロセッサーで細かくしたにんじんとビーツ、はちみつを生地に加えており、食感はもっちり、にんじんやビーツ本来の甘みとはちみつの味わいがしっかり楽しめます。野菜が苦手な子供たちにもおいしく野菜を食べてほしいという思いからJustinさんが考案したこのにんじんパン。出来上がりににんじんの葉をさして、見た目はまるでにんじんという可愛さも好評です。
香草奶油(バニラ塩バターロール) 45元
バニラをたっぷり使用した塩バターロールも人気の定番商品です。
表面は香ばしく、中はしっとり、そして密度が高くずっしりとしたバターロールは、食べ応えも満点。上には「フルール・ド・セル(塩の精華)」と呼ばれるフランス産の大粒の天日塩をトッピング。たっぷり使用したバニラの香りが口の中でふんわりと広がり、あまじょっぱさのハーモニーでさらに豊かな味わいに。
抹茶巧克力菇菇(抹茶とチョコレートのクリームパン) 45元
冬の限定商品の抹茶とチョコレートのクリームパンは、絵本から飛び出してきたかのような可愛らしいきのこ型が目を引きます。
ふんわりとした食感のパン生地で、たっぷりの抹茶とチョコレート風味のカスタードクリームを包み込んでいます。ほろ苦い抹茶とコクのあるチョコレートカスタードがとてもよく合い、クリームの分量が多いので、まるでデザートを食べているような気分で楽しめるスイーツパンです。
亜麻子蔓越莓(クランベリーとアマニのチーズパン) 90元
アマニとクランベリー、プロセスチーズをふんだんに使ったハードパンもおすすめ。
プチプチとはじけるアマニの食感にあまずっぱいクランベリー、そしてほどよい塩気のチーズが見事にマッチ。表面はザクっと、中はもっちりしっとりとした噛み応えもおいしさをそそります。そのまま食べても、薄切りにしてジャムやクリームチーズ、はちみつと合わせてもよさそうです。
隠れた人気商品とは……
イートインスペースもあり、ドリンクもオーダーできます。友人の焙煎師に依頼したオリジナル焙煎のコーヒー(95元)は、フルーティーな酸味を感じられる味わいで、お店のパンと合わせて食べるとさらにおいしさを引き立ててくれます。特製のコーヒー豆は、1ポンド(約400g)700元、ハーフポンド350元で購入することもできます。お店の隠れた人気商品の1つでもあるんですよ!
台湾でパンというイメージはあまりないかもしれませんが、台湾のパンのレベルは世界も目を見張るほど、ぐんぐんとアップしていっています。世界チャンピオンのパン職人が作り出す「Just in bakery」のパンも要チェック!一度食べたらおいしさの虜になってしまうかもしれませんよ~!
以上、台北ナビがお届けしました。