香りで感じる台湾文化!森と茶、墨が織りなす「台湾茶香水」や原住民族シリーズなどとっておきの香水が見つかります。
誠品信義店内の店舗は現在営業されていません。
P.Sevenの香水を購入できるお店は以下のURLよりご確認ください。https://www.panseven.com/pages/location
こんにちは、台北ナビです。
ふわりと漂う香水の香りは、ファッションやメイクのようにその人の個性やイメージを表す重要なアイテム。今回は、その香りに台湾の文化を忍ばせた香水ブランド「P.Seven」をご紹介します。
数年前から台湾のおしゃれセレクトショップで頻繁に見かけるようになり、2019年9月にオープンした東京日本橋の「COREDO(コレド)室町テラス」にも出店したこのブランド。気になっていたところ、このほど誠品信義店内に新店舗がオープンしたということでお邪魔してきました。さてさて、どんな香りに出会えるのでしょうか。ワクワク……!
香水だけでなく、レストランや航空機内の香りもデザイン
創始者のPanさん
香水を作る人=調香師と思っていたのですが、職業を聞くと「氣味設計師」とのこと。『香りのデザイナー』や『フレグランスアーティスト』といった意味合いで、台湾ではPanさん1人だけなのだとか
創始者のPan(潘雨晴)さんは幼い頃から嗅覚が優れていて、いろいろな匂いを嗅ぐのが大好きだったそう。香りの違いにもとても敏感で、その類稀なる嗅覚力を生かして中国茶の茶師(ティーマスター)に従事、そして2012年にこの「P.Seven」を立ち上げました。
ブランドメッセージは、『瓶裝台灣(台湾をまるごと瓶に閉じ込める)」。Panさんを中心にフランス留学経験のある調香師らで構成する専門チームで、台湾にゆかりのある素材をメインに使ってその文化や歴史、土地を香りで表現しています。
代表作は、史上初の台湾茶を使った香水「茗香水(台湾茶香水)」。感度の高い人たちの間からフツフツと話題になり、台湾全土そして中国や香港、日本で販売を展開しています。Panさんが作り出す唯一無二のフレグランスワールドに魅了されたファン多数の香水なのです。
史上初の台湾茶を使った香水「茗香水(台湾茶香水)」
香りの才能を買った企業からのオファーも多く、最近は東京日本橋の「COREDO室町テラス」の売り場や2020年に就航するSTARLUX星宇航空の機内、王品グループの高級レストランにあるラウンジなどの香りもデザインしているのだとか。そういえば、高級なホテルや旅館、ショップでたまに空間全体に漂うその場所特有の香りってありますよね。
その空間のイメージにふさわしい香りを膨らませていき、香りをデザインするのだとか。「MITの香水ブランド」と思って取材に来たので、想像していた以上にビッグスケールな香りのプロデュースをしていてびっくり……ナビにはちょっと異次元レベルのすごい才能です。
ブランド名の「P.Seven」はPanさんのP、7は西洋でスタート、東洋でパーフェクトという意味があり、それぞれの意味が込められています
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台湾総統府の外交ギフトとして3年連続で選ばれ、2019年ニューヨークファッションウィークや2018年カンヌ映画祭の台湾シークレットパーティーでゲストへのギフトとしても手渡されました
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待望の専門ショップが誠品信義店にオープン
4Fエスカレーター付近にお店があります
これまではセレクトショップや通販サイト「Pinkoi」で販売されていた「P.Seven」の商品ですが、2019年10月、誠品信義店の4Fに待望の専門ショップがオープンしました。
ここでは全ての香水を手にとって試すことができ、スタッフがそれぞれのコンセプトや素材、特徴を教えてくれます。香水はやはり実際に匂いを嗅いでみないとわからないし、つけた時の自分との相性もあるのでこれはうれしい!
全ての香水を試すことができます
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「《P.Seven》 松江複合概念店 」は本社オフィス内に小さな売り場を設置している形なので、この誠品信義店が断然おすすめ
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「茗香水(台湾茶香水)」はユニセックスで心地よい天然の香り
茗香水(台湾茶香水)/27ml1850元
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甘いミルクの香りが特徴的な「金萱茶」を使用
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「茗香水(台湾茶香水)」は「P.Seven」を代表する香水で、一番人気のベストセラーです。先ほど述べたように茶師でもあるPanさん、「海外にはお茶の香水があるのに、お茶を特産品とする台湾にそれがないのは残念……」と思ったのが誕生のきっかけ。一年半の時間を費やして台湾を代表する烏龍茶のひとつ「金萱茶」を使った香水を生み出しました。
「茶」に、台湾らしい「森」と「墨」のテーマを加え、三重奏で奏でるこの香水。雨上がりの清々しくフレッシュな森林浴からはじまり、続いて春茶のクチナシのような甘いミルクの香りがふわり。最後に、水墨画や書道など台湾に関係の深い墨の優雅であたたかな香りに包まれます。
これまでに経験したことのない清々しさとクラシックが融合する香りで、心地よい天然の香りにナビもすっかり魅了されました。ユニセックスな香りなのでカップルで一緒に使ったりしてもよさそうです。
100%天然素材。「国際日用香精香料協会(IFRA)」の規定に基づいており、安心して体につけることができます
茗香水(台湾茶香水)
①フロントトーン「森 FOREST」……杉、フランキンセンス、台湾ヒノキ
②ミドルトーン「金萱茶 TEA」……金萱茶
③ベーシックトーン「墨INK」……カンショウ(甘松)、ムスク、ボルネオール、パチョリ、クマル
これらを中心に70~80種類もの素材をブレンド。森→茶→墨の順番で香りが変化していき、トータルで5~6時間ほど香りが継続します。1瓶に台湾が丸ごと閉じ込められていて、香りの変化も楽しめちゃうなんでオツ!
手軽に試せるミニボトル(1.5ml199元)も販売
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香水を置く木のスタンドとガラス瓶はどちらも台湾の職人による手作り
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スプレーにもこだわりが。特注した極細スプレーだから空気と香水がより混ざり合って香りが一層豊かに広がります
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こちらは元祖の台湾バージョンで、COREDO(コレド)室町テラスでは日本バージョンを販売しているそう。違いは木の種類。香りが重くて濃厚な「台湾ヒノキ」と清々しく優雅な「日本ヒノキ」を使い分け、その土地に合わせた香水を提供しています。 |
エッジの効いた原住民族シリーズ
台湾にはアミ族やタイヤル族、ブヌン族などたくさんの原住民族が存在し、独自の文化や生活様式があります。その原住民族にインスパイアされて誕生したのが「原住民系(原住民族シリーズ)」。どんな香りがするのか全く想像もつきません!
男性に人気の獵Hunter/1080元
獵 Hunter狩りと祭りをテーマにした香水「獵Hunter」。どんな香りかというと…やはりハンターという名称だけあって男性らしい香りで、タバコとウッド系の匂いが印象的。
フロントトーンは原住民族が愛飲する小米酒(アワ酒)に、台湾の噛みタバコでおなじみの檳榔(ビンロウ)の葉と花、オレンジ。ミドルトーンは原住民族が料理によく使用する馬告(山胡椒)とタバコで、ベーシックトーンがヒノキとマッコウクジラの「龍涎香」……原住民族らしい素材がギュギュッと凝縮されています。
エネルギッシュで躍動感のあるこの香りは『フライデーナイトにぴったり』だそう。早速つけて出かけてみる!?