秘密にしたい素敵なパン屋さん!あの有名レストランにも提供する実力派です
こんにちは、台北ナビです。
ここ数年でパンのレベルがメキメキと上がってきている台北ですが、今回はその中でもキラリと光る実力派のパン屋さん「Purebread Bakery」をご紹介します。裏通りに看板も掲げずにひっそりと佇むお店には、自家製発酵種を使った美味しいパンに魅せられてグルメな人たちが足繁く通います。
街の外れにひょっこり現れる!大安駅から徒歩10分
「Purebread Bakery」は、MRT「大安」駅から徒歩10分ほどの裏通りにあります。台湾らしい古い町並みにひょっこり現れるおしゃれなインディゴブルーの外観に、「なんのお店だろう?」と思わず足を止める人も多いはず。
裏通りにひょっこり出現
カウンター越しにやりとりする光景はなんだかヨーロッパのパン屋のよう
こぢんまりとした店内には、ショーケースの中に10種類ほどのクロワッサン系、カウンター後ろのラックに10種類ほどのハード系パンが大事そうに並べられています。パンの名前と値段を書いたPOPがないので初めて訪れた人はちょっと戸惑ってしまうかもしれませんが、これはあえての演出。
情報がないので当然ながら「これはどんなパンですか?」という質問が出てきて、それにスタッフが丁寧に答え、あれば試食もさせてくれます。決して種類は多くないけれど一つ一つのパンにこだわっていて、お客さんに納得してから購入してもらうというスタイル。プロフェッショナル感溢れるパン屋さんで、お客さんが「これだ」と思ったパンを大事そうに買って帰る光景は見ていてほっこり!
自家製「サワー種」と厳選素材にこだわる本場の「サワードウ」
Jimオーナー
台湾生まれアメリカ育ちのJimオーナーがこの地にお店を開いたのは2015年9月。「どうしてこのお店を開いたのですか?」と聞いたナビに、「パンが大好きだから」となんともシンプルな答え。そして、「台湾人に合わせてアレンジしたヨーロッパや日本のパンが多いけれど、それはステレオタイプ。ここではアレンジを加えない本場の伝統的なパンを提供したいという思いでお店を開きました」。
それを代表するのが看板メニューでもあるサワードウブレッドです。いただいてみると今まで食べたことのない強い酸味が口に広がって驚き……。「これが本当のサワードウ。機械化が進み、短時間で大量に安いパンを作れるようになったけれど、こういったパンを食べ続けると体に支障が出てきたりもする。だから、ここでは昔の伝統的な製法で本来の体に良い『ピュアブレッド』を作っています」と持論を語ります。
無造作に置かれたディスプレイのようなこの小麦粉が材料
パン作りは、お店併設のキッチンで「サワー種」という発酵種を培養することから始まります。天然酵母よりも古い時代からある「サワー種」は水と粉のみで作られ、ヨーグルトの乳酸菌と似ていて、それが食べた時の強いサワー感を生み出します。
サンフランシスコ産の漂白剤を使用していない100%ピュアな小麦粉と塩、水を加え、製造開始から3日後にパンが完成します。完成までにかなりの時間と手間がかかるこのパン。天然素材で作った発酵食品のパンは独特の酸味で、弾力のある生地は噛むごとにその旨味がじわじわ湧いてきます。そのまま食べてもよし、ジャムをつけたり、サンドイッチにしたりしても美味しい健康的なパンです。ちなみに発酵食品なので、風通しの良い紙袋に入れて保存すると1週間は持つそうですよ。
初めてサワードウブレッドを食べる方は、プレーン味のサワードウブレッド「原味酸麵團」140元からまずお試ししてみてください。
後ろの棚に並ぶのがサワードウブレッド
<プレーン味のほかにこんなサワードウブレッドも>
見ているだけで幸せ♡なクロワッサン系パン
クロワッサン(傳統可頌)55元ショーケースに並ぶクロワッサン系のパンは、自家製培養した天然酵母で作られていています。
ここの人気商品であるクロワッサンは、天然酵母のほかにサワー種も少しだけ配合しているのが特徴。食べてもわからない程度の酸味ですが、それが旨味となって味わいに奥深~い層が生まれるのだとか。外はサクサク、中はしっとり。バターの風味が漂うウマウマのクロワッサンです。
モーニングバン(肉桂香橙捲)70元オーナーが育ったサンフランシスコの定番ペイストリー。クロワッサン生地で作ったシナモン味のパンで、シナモンロールに似ていますがそれよりも甘さ控えめ。何層にもなった薄い生地がサクサクとしていて美味しく、練りこまれたオレンジピールの爽やかな香りと控えめのシナモンのコンビネーションが絶妙!