平渓線へ向かう前に立ち寄ってみて!黒豚、山芋…昔ながらの朝市でエネルギーをもらおう♪
こんにちは、台北ナビです。今日は、台北から電車で1時間のところにある「雙溪」にやってきました。
台湾もリピーターになってきたけど、そんなに遠出できるほど時間があるわけじゃないからいつも台北をぶらぶらして終わる…そんな方にオススメしたい新北市の朝市に出会ってしまいました。
平渓線へ行く前に寄るのもオススメ!
台鉄「雙溪」駅前に広がります
日本人観光客に圧倒的な人気を誇る「九份」や「十分」。最近では猫村として有名な「猴硐」も人気です。できることなら朝早くから旅をスタートさせたいと思いますが、台湾ってどこもお昼過ぎからお店が開くので、ついつい遅くスタートしがち。
そんな悩みも雙溪早市なら解決!だって、6:00頃からにぎやかになり、9:00頃になると、店じまいするお店もちらほら出てくるというほど、朝が早いのです。
駅を降りたら朝市だった…
各お店にはこんな看板が!
台鉄「雙溪」に到着し、出口を出ると目の前の道が「朝陽街」です。朝市にふさわしい名前ですよね。
短い道に並ぶ屋台。野菜や魚…。朝陽街を歩き中華路を左折してどんどん進むと、朝ごはん屋さん、鍛冶屋、中華菓子屋さんなどもあり、ぶらぶら歩きにぴったりです!
黒豚ちゃんのぷよぷよ度にビックリ!!
ナビも知らなかったのですが、雙溪ではその昔、黑豬(黒豚)を育てていたそうです。その名残から、今も雙溪人にとって豚肉といえば「黒豚」!黒豚のおいしさに慣れてしまっては普通の豚では満足できないそうです。そのため、朝陽街に4軒、朝市から徒歩圏にある「雙溪公有零售市場」にも4軒ほど、黒豚専門店があるそうですよ。
ちょっとシャイな三代目
三代目が継いだという「聯盛肉店」。
黒豚はその名の通り「黒毛」の豚です。蹄も黒かったですよ~。夜のうちにさばかれた黒豚を買い求め、冷凍することなく、売っています(温體)。そのため、台湾のスーパーでは見たこともないほど、うっすらとピンクがかった美しい色。他の豚肉とは「とにかく弾力が違う!」そうで、手でお肉を揺らせば、ぷよぷよしています。もう料理する前から、このお肉はおいしいと確信できるほどなのです!
もう一軒黒豚屋さんを訪れました。
ここでは、黒豚を使ったワンタンや台湾式ウィンナーも販売されていて、お料理があんまりうまくないナビでも家で黒豚を気軽に楽しめる~♪
台湾のお肉屋さんってスーパーと違って、塊になっているので、買いづらいなぁと感じる方もいますが、実はとっても便利です。例えば、豚のしょうが焼きを作りたいとすると…しょうが焼きを2人分作りたいというだけで適した部位を適した大きさと薄さに切ってくれるのです。自分のために切ってくれるのって嬉しいし、何より新鮮なのが嬉しいですね!
雙溪らしいお菓子をいただきましょう!
阿惠
粳阿粿羊羹のような見た目の「粳阿粿」。
在来米、アルカリ水、黒砂糖から作られたお菓子です。ほんのりと香る米の香りと優しい黒砂糖の味がマッチしていて、おいしい。ツルンとした食感でひんやりもしているので、夏に食べたい一品です。防腐剤等は一切入れておらず、冷蔵庫で保存すると食感が失われ、水分が出てきてしまうため、できれば買ったらすぐに食べて欲しいそうですよ!
草仔粿もオススメだそうです!
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試食どうぞ~!とすすめてくれました
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阿惠的粿
(02)2493-3547
1個20元、3個50元
朝ごはんにどうでしょう?
雞捲
「雞捲」という名前ですが、鶏肉は使われていません。というのも台湾語で雞は「多」の意味。余ったものを湯葉のようなもので巻いたものを「雞捲」と呼ぶようになったそうです。
こちらの「雞捲」は黒豚のバラ肉部分を使用。その他、タロイモ、たまねぎ、魚のすり身などをあわせ、油で揚げています。朝から油で揚げたものは、どうなんだろう…とも思いましたが、食べると、油っぽくなく、いける~!
お肉屋さんの横で売られている「雞捲」
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豬血湯なども売っています
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阿娥雞捲
朝陽街と中華街の交差点付近
(02)2493-2811(朝)
(02)2493-4986(夜)
自分で育てたというやまいもを洗っていたラオバンの俞秉仁さん
飯糰 台湾らしい朝ごはんを食べたいなら人気朝ごはん店の「俞家早餐店」へ。
ふくよかなラオバンの作る飯糰(台湾式おにぎり)はとにかくデッカクおいしい。その秘密は…黄色のご飯にあります。台湾のおにぎりはもち米を使用するのですが、こちらは長糯米と呼ばれる粘度の高いもち米を使っており、一旦蒸し上げたもち米に、ごま油と少量の水を混ぜ合わせ、再度蒸すんだそうです。モチモチの食感で香り高いもち米で作られるおにぎり。おいしくないわけがありません。
大きな手で強く握られるおにぎりちゃん
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これでできあがりです~♪
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俞家早餐店
新北市雙溪區新基里中華路85號
0919-989523
5:00~12:00
年中無休
お店の様子
ベトナム料理台湾で「新住民」といえば、台湾に住む外国の方。つまり、ナビも「新住民」のひとりです。そんな「新住民」を広く受け入れる制度もある「雙溪」には200人ほどの新住民が生活しているそうです。
今回訪れたのはベトナム人が作るベトナム料理屋さん。阿桃さんは理髪店のお嫁さんとしてこの町へやってきましたが、義理のお父さんとお母さんの体の調子が悪くなり、商売ができなくなりました。そこで、理髪店の目の前にベトナム料理店を開き、時間を見つけては義理の父母のお世話をしているそうです。
オススメ料理は法國麵包(バインミー)。ベトナムの方にとって、バインミーは定番の朝ごはん。こちらで異国を感じるのもアリかもしれません
こちらがメニュー
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ささっと作ってくれた「バインミー」
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越南小吃
新北市雙溪區新基里中華路42號
0989-24-27-31
7:00~
素食(ベジタリアン)
こちらも「新住民」が開く素食のお弁当屋さん。
朝早くから空いているので、ベジタリアン料理を食べたい方にオススメです。こちらには「愛心便當」という制度があり、食事に困っている方へ無料で振舞われます。この費用は住民からの寄付でまかなわれているそうですよ。優しい町だからこその制度ですね。
感恩素食館
新北市雙溪區新基里中華路42號
0988-249-960
6:00~12:00頃(売り切れたら閉店)
ゴンゴンゴン!鍛冶屋さん
工房
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工房の近くには、以前鍛冶屋さんとして営業していた他店があります!今は包丁などが売られていました
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どんどん歩いていると、レンガつくりの小屋が見えてきました。農具の鉄部分が吊られていて、中は時が止まってしまったかのよう。雙溪、貢寮、福隆はその昔、農業が盛んなでしたが、農具が作れたのは雙溪のみ。そのため、貢寮や福隆の農民はわざわざ雙溪へやってきて、農具を購入していたそうです。雙溪には5軒の鍛冶屋さんがあったそうですが、現在も手作りで作られているのは少なく、こちらはとても貴重なんだそうです。
中はこんな感じです。ビニール袋に部品を入れているのがなんとも台湾らしい!
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手作業で作ったとは思えません
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昔はすべて手作業だったそうですが、現在は一部機械を使用しています。機械と言っても上下に鉄を打ちつけるだけのものなのですが、これだけでもかなり楽になるんだそうです。ナビは運よく、打ち付けている様子を見られましたが、ゴンゴンゴン!とけたたましい音を立てて機械を扱い、最後の部分は手打ちしていました。ラオバンはかなりのお歳と見受けましたが、腕の筋肉がムッキムキ!どれだけ力が必要かが伝わってきますね。
張莊源茂
02-2493-1073
おみやげはここで決まり!
親子でパチリ!
雙溪の昔ながらのお菓子屋さんが「海山餅店」。1964年創業の老舗です。中華菓子とシンプルなスポンジケーキが人気で、一番の売れ筋は「咖哩肉餅」ということでしたが、この日は売られていませんでした。個人的に興味を持った鳳梨酥も昨日で売り切れ…。どうやら、どのお菓子に会えるかは運次第のようです。
ナビは「昔ながらのお菓子」と聞くと、無添加で身体にいいものだけを使用したものを想像してしまいますが、台湾では人工香料などを使用した香りや色がきついものも含まれるそうです。こちらも一代目の際には人工香料も使っていましたが、二代目は健康にいいものを!と、できるだけ有機作物を使用し、添加物は一切使用していません。そのため、値段は少し高めですが、安心して食べられるのは嬉しいですね。
このこだわりが如実に現れるのが「和禾米香」。雙溪のお隣、「貢寮」で育てられた有機米のみを使用しているそうですよ。
廣式鳳梨餅
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「寒天布丁蛋糕」はふわふわのスポンジケーキ!事前予約しないと食べられないという大人気商品だそう
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海山餅店
新北市雙溪區中華路2號
(02)2493-1319/2493-4998
8:00~21:00
不定期
のどが渇いたら…
飲んでって~!
「海山餅店」の隣に石花凍が売られていました。
石花凍は石花菜を乾燥させたものを固めたもの。調べてみると石花菜は天草のことでした。ということは、石花凍は寒天のことなのですね!何度も水洗いし、天日干しすることで、おいしそうなあめ色になる石花凍。日本では食べますが、台湾では飲み物としてよく登場します。こちらの石花凍ドリンクは黒糖と水を足しただけというシンプルなもの。優しい甘さが口いっぱいに広がり、オススメです!
少し時間を置くとゼリー状になってしまうので、買ったらすぐに飲みましょう!
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石花凍一袋150元!
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黒豚バーガーでまったり~♪
どことなく似ている3人
歩くのに疲れたら、立ち寄って欲しいのが「斯陋café」。
ここは教師だった吳素鎂さんとその姉妹が開いた夢のカフェ。自分がいいと思ったものだけを売る!というコンセプトのもと、自らパンを焼き、ドリンクを作っていきます。自分たちで作れない茶葉やお酢などは、友達の推薦などを受け、自分の舌で品質を、心でその人を見て、使うかどうかを決めるそうです。
ふふふ お楽しみの黒豚ハンバーガー
オススメは「隨意麵包餐(230元)」。
この日は黑豬肉漢堡(黒豚ハンバーガー)かドイツソーセージと手作りパンがセットになったものから選べるようになっていました。
雙溪に来たからには黒豚ハンバーガーをセレクトしてみてくださいね!(手作りパンもおいしいので、もうひとつも捨てがたいのですが…)パテがパンからはみ出てしまうくらいの大きさで、噛みごたえ抜群!
この手作りパンを食べると思わずお持ち帰り用のパンを買っちゃうんです~
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皮はパリっと、中はふわふわでした!
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黒豚バーガー目当てに来ましたが、コーヒーに絞りたてのレモン汁をたっぷりいれた「青檸咖啡(230元)」の意外なコンビネーションにハマッてしまったナビ。今度はこれを飲むためだけにこちらに来たいなぁと思うほどです!レモンの酸味の影響かコーヒーの苦さはほとんど感じず、ただたださわやか~♪
家で再現してみたい!
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カットレモンに砂糖とコーヒー豆の粉を大胆に振った「青檸咖啡扎片(150元)」も甘酸っぱくてくせになりますよ!
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新北市雙溪區中正路13號
(02)2493-2119
10:00~19:00
火曜日休み
ボランティアガイドの簡秀妍さんに色々教えていただきました!
ありがとうございました
台北から電車で1時間しか離れていないのに、台北とは全く異なる生活が営われている雙溪。
ゆっくりと時間が流れる中で人々が助け合い、笑顔で生活しています。そんな人々の生活を支える朝市で雙溪の方々の魅力と黒豚のおいしさを堪能してみてください。
以上、黒豚ウィンナーとワンタンをまた買って、レモンコーヒーを飲みたいナビがお届けしました。