お店のつくりは、チョコレートの色をモデルにした茶色がベース。ここで準備される袋から何から何まで茶色をベースに作られています。
こんにちは、台北ナビです。今日は、南投県の埔里(ほり)にある18度Cチョコレート工房にお邪魔しました。皆さんは、埔里というとどのような印象をお持ちでしょうか。埔里といえば台湾の中心の町や、日月潭への入り口の町、はたまた紹興酒や水がきれいで有名な所ですよね。
ですが、ここでは最近ホットな話題を耳にします。この町の新しい観光の名所として、手作りのチョコレート工房があるということなんです!おいしいチョコを求めて台湾各地から訪れる人が続出中!山の近くに手作りのチョコレート工房??いったいどのようなところなんでしょうか。
では、早速お邪魔してみましょう!!
交通手段は?
埔里までの交通手段は台北から高速バスで3時間程度。2009年、国道6号が開通し、以前より1時間ほど時間が短縮されました。高鉄(台湾新幹線)利用だと台北から台中まで40分、さらにそこから高速バスに乗り換えると40分で到着。バスの待ち時間を合わせても、2時間程度で到着しちゃうんですね。本当に便利になりました。国道6号から綺麗な景色を見ながら山を抜けると、小さな埔里の町が見えてきます。とてものんびり、ゆったりした感じの街なんです。
周りすべてを山に囲まれた埔里に到着!18度Cチョコレート工房は、山が見渡せる山の麓にあります。ナビが到着するとお昼のランチ時間にもかかわらず、たくさんの人が列を作っていました。それにしてもすごい人です。女性はもちろん男性もたくさんいました。家族連れもたくさん見かけましたよ。
お店の紹介をします!
お店を案内してくれたのは、社長の茆晉祥(マオ)さんです。茆さんはこの道28年大ベテランのチョコレート職人。以前は、アメリカ、イタリア、スペインや、なんと日本(東京、神戸)で修行して、2006年に店をオープンさせることになりました。たくさんの人においしい本場の手作りのチョコレートとジェラートを召し上がって頂きたくて店を始めたそうです。
お店のつくりは、チョコレートの色をモデルにした茶色をベースにしています。清潔感が漂っていますね~。ここで準備されるものは、袋から何から何まで茶色をベースに作られています。お店は日本をモデルにし、スタッフの制服も日本をモデルに、そしてなんとスタッフの接客態度も日本をモデルにされてるそうです。それには理由があり、やはり日本人の接客態度や日本人の仕事に対するプロフェッショナルな態度に感銘を受けているとのことです。なるほど、どおりでここにいると落ち着くわけですね。ナビはこの話を聞いて感動してしまいました。異国の人が日本や日本人に対してこんなにいい感情を持ってくれているなんて、こんな嬉しいことはありません。日本人なら誰でもそう思いますよね!
オーナー茆(マオ)さん
さて、ではどのようなチョコレートやジェラートを作ってるんでしょうか。ここではチョコレートの材料はすべて外国からの輸入品で、いい材料しか仕入れていません。高級チョコレートと高級ジェラートというわけです。
茆さんのこだわりとして、外国(ベルギーやイタリア)から輸入した最高の材料と、地元の最高の材料を合わせて使ったチョコレートとジェラートを作る、というのがあります。ですから、ここのチョコレートは、埔里にしかない材料と特産品を使ったチョコレートばかりなんです。例えば、埔里酒工場で作られている手作りのブランデーチョコレートや近くの農場で作られている蜂蜜チョコレートなどなど。さらにはここにしかないワサビチョコレートや唐辛子チョコレート、抹茶チョコレート(抹茶は京都からの輸入品)やトリュフチョコレートまで種類もとても豊富なんです。
お店の中にて
ここではチョコレートを一つ一つ丁寧に説明してくれます。まるでジュエリーのお店で宝石を選んでるような感じで、高級感が溢れてますね。
20個入り800元のチョコレートのセットや、10個入り420元などセット内容も様々。それから、ここのお店の一番のオススメがこの生チョコレートなんです。生チョコレートは濃度が65%から100%のまで色々揃ってます。
65%生チョコレート (30個入り) 420元
75%生チョコレート (20個入り) 330元
85%生チョコレート (20個入り) 350元
無糖生チョコレート (20個入り) 380元
65%抹茶チョコレート (30個入り) 300元
さらには日月潭名産のアッサムティーチョコレート45元、そしてマカダミアチョコレート45元、爆弾チョコレート60元、わさびチョコレート40元、トリュフチョコレート50元などなど、本当に美味しそうです。
店内は「18度」と低温で設定されているため、一回の入場は6人まで。少人数なので、スタッフもきめ細やかな説明と応対ができるのです。
工房内にて
工房内を見てみますと、ここで約10名の職人さんがチョコレートを作っている最中でした。チョコレートを作るその姿は真剣そのもの。工房内はとても清潔に保たれています。食品は清潔第一ですもんね。しかも、ここは出来たてのチョコレートが作られてるためとてもいい匂いがします。職人さんたちは、最高の材料を使って、最高の技術で、最高のチョコレート作りを目指しているのです!
さあ食べてみましょう
工房を見学し、チョコレートの紹介を頂いた所で、ではそのチョコレートを食べてみます。この埔里のすばらしい景色の中で食べる高級手作りチョコレート!期待も高まります!
まずはオススメの生チョコレート。口の中でとろけ、美味しいです。甘さの濃度によって味の違いがあって色々な味を楽しめます。ナビは元々甘いものは苦手なタイプなのですが、ここのチョコレートならいけます。コーヒーとよく合いますね。
わさびチョコレートや唐辛子チョコレートもいざ食べてみるとなんのその、いい材料で上手に作られているため、おいしかったです。常識を覆した発想ですよね。甘いチョコレートとわさびや唐辛子なんて、そんな思いもつかないことを考える発想もすごいと思います。
ここでしか食べることの出来ない手作りで、しかも特別なチョコレート、茆さんのチョコレートが、芸術作品のように感じられます。
ではジェラートのお味は?
ジェラートは、本場イタリアでしか食べれないようなものが、ここ埔里で食べれます。紹介できるのはほんの一部だけなんですが、たくさんの種類のジェラートが楽しめるんです。たとえば、ブルーベリーヨーグルト、ココナッツ、レモンバジル、ライチ&ローズや台湾ならではのパパイアやマンゴー、パッションフルーツやバナナ、さらにはラズベリーに、なんとビール味もあるんです。
更には新製品としてマシュマロ&ピーナッツバター味なんてのもあるそうなんです。ナビがいただいたのはヨーグルト、バナナとビールの3つをまとめて頂きました。ジェラートは最大3つまで入れることが出来ます。値段は120元。2つだと80元。コーンで食べると最大3つまでトッピングできます。値段の方は3つで135元。
とにかく甘くておいしい!毎日食べても飽きませんねぇ。
おいしいよ~!
コーヒーとお茶のサービス
ここにはコーヒーとお茶のサービスもあります。ここのコーヒーとお茶はすべて無料。コーヒー豆も上質で、何とそれを無料で提供。お茶も高山茶のいいのを選び、水にまでこだわりを持っています。熱いお茶だけでなく、冷たいのもあります。
さて、座って飲み物を飲んでいると…、生チョコレートの試食のサービスが次から次へときました。本当に至れり尽くせり!
その他の販売方法
チョコレートはインターネットでも販売しているそうで、宅急便を使って台湾全土で販売が可能とのことです。送料は150元。3000元以上は送料無料。
お店の哲学と理念
店内には息子さんをモデルにしたチョコもあります
お店の名前の由来を聞いてみました。18度Cチョコレート工房の18度というのは、茆さん曰くチョコレートを最適に保てる温度が18度であったためといっておられました。更にはジェラートを最適に保つ温度もなんと-18度だとのことで、18度Cという名になったそうです。
これも茆さんの息子さんが提案されたそうですが、昨年、その息子さんは病気で亡くなられました。茆さんは息子さんと共同で店をやっていく予定が、このような結果となってしまい、しばらく何も手がつかないほど、深い悲しみに包まれていました。しかし、息子さんは亡くなる前に「これからは、私の変わりに恵まれない方々にたくさんの奉仕をしてあげてください」という強い希望を残しました。それ以来、茆さんは恵まれない人や困っている人を助けるため、一生懸命働いてたくさんの寄付をされているそうです。たくさんの人にチョコレートを食べて頂き、そして、そのお金を寄付する。今までも、そしてこれからもずっと地域に貢献し続けていくという強い意志を持ち、毎日おいしいチョコ作りに取り組んでいます。
オーナー茆さん(右)と日本語が上手な林さん
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公益活動を続けています
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お店の向かい側に、2010年9月18日、新たにバウムクーヘンのお店もオープンしました!その名も「木輪十八」です。真っ白なお店を入るととってもいい香りが広がっています。フワフワのバウムクーヘンはとっても軽くて食べやすい!今後はチョコレートとバウムクーヘンをコラボさせた商品開発も検討中だとか。おみやげにも喜ばれること間違いナシですよ。
如何でしたでしょうか。埔里という小さな町ですが、こんなに美味しいチョコレートやジェラートがあるんです。あなたも美味しいチョコレートとジェラートを食べに、そして、日本人が大好きな茆さんやスタッフに会いに来て見ませんか。
以上、台北ナビでした。