茶葉料理でも有名な茶芸館で行われている、観光でこられた方も気軽に参加できる茶芸講座です。
こんにちは、台北ナビです。台北製茶所である竹里館では、観光客でも気軽に参加できる「茶芸講座」を設けています。お茶のおいしさは飲めばわかりますが、日本に帰国してから、あの味と香りを自分で出そうと思うのは、コツを知らないとなかなか難しいもの。それに、中国茶=烏龍茶みたく言ってみても、その種類は数知れず。再度来台した時に、「あの時の、あの烏龍茶が飲みたいの…」といっても見つけ出せない場合もあります。今回ご紹介する竹里館茶芸講座コースは、お茶の基本的な淹れ方を勉強するコースと烏龍茶の基本的な種類の見分け方を学ぶコース、合計2コース。どちらも、1-2時間で終了するので、食事の後のブレイクもこめて、受講することをおすすめします。
「竹里館」は、以前は茶芸館として食事もできたのですが、今は茶芸教室と茶葉・茶器販売、お茶とお茶菓子をいただく空間のみとなり、食事は松江路の「禅風茶喫」へ移動しました。さて、茶芸講座が行われているここ「竹里館」は、MRT「中山国中」駅のすぐ近くにあります。このエリアは、外資系商社などが集まっている、東京の丸の内のような雰囲気がかすかにある地域なんです。ナビが訪れた時も、近くの会社の秘書の方が、8人会議で使いたいと予約をしていたほど。小さな路地の中にあるお店は、緑の木々が生い茂り、パッと見ただけでは「ここがお店か?」と疑ってしまう感じもありますが、その分落ち着いてゆったりとお茶を味わうことができる環境です。
今回はお店のオーナー黄浩然さんが自ら教えてくれることになりました。
ティータイムセット 13:00-18:00
夏にぴったりの、ティーセットです。こちらはアイスティーと竹里館特製のお菓子のセットになっています。暑い台湾の夏、歩き疲れて、冷たくておいしい飲み物が飲みたい、と思ったら、こちらのセットをどうぞ。(このコースは茶芸講座とは関係ありません)
Aコース 功夫茶を学ぶ講座 約1時間
自宅でも自分で中国茶が楽しめるようになることが目標。
「竹里館」で中国茶をたしなむには、2つの方法があり、一つは“蓋碗茶”。ふた付きの湯のみでお茶を淹れる方法、そして、もう一つが“工夫茶”と言い、茶杯と聞香杯、その他さまざまな専門の道具を使って、お茶をたしなむ方法です。一般的にご自宅やオフィスなどで、簡単に好きな時に好きな場所で手軽にお茶を楽しみたいときは、この“蓋碗茶”をおすすめします。しかし、せっかく台湾にきているのですから、本格的にお茶を楽しめる“工夫茶”でお茶を味わったほうが、よりそのお茶のおいしさと奥深さが実感できますよ。*お菓子は一人1種類ついてきます。
まず茶壷をお湯で温めます。
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湯を捨ててから、あらかじめ用意された茶葉を茶壷(急須)に入れます。
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茶壷の中の芳しい「茶葉」の香りをまずここで確かめましょう。烏龍茶の香りとは、こういうものをいいます!
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茶壷にお湯を入れるます。
茶壷にお湯をあふれるぐらい入れます。ふたを閉じてから、上からもかけましょう(上からかけるのは自由選択です、かけなくてもOK)。
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茶海にお茶を注ぎます。
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茶海から聞香杯にお茶を注ぎます。
飲み終わった後に、この聞香杯から香る烏龍茶の香は、目からウロコの芳しさですよ。
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さて。Aコースで使われる茶葉は、おもに、竹里館オリジナルの「ビンテージ烏龍茶」。オーナーが丹精込めて作り上げたビンテージは、味に深みがあり独特な甘みを持つ烏龍茶です。なかなか一般のお茶屋さんでも「ビンテージ」の烏龍茶を扱うお店は多くないので、ここはちょっと特別ですね。
Bコース 台湾烏龍茶 体験講座 約1時間
中国茶を少し詳しく学びたい人のための講座
烏龍茶はそれだけを飲んでも、素人には「どれがどう違うのか」わからないものです。烏龍茶と一言に言っても、その製法はかなり複雑で長時間なため、一つの過程が違えば、最後のお茶の味にもあらわれてくるというもの。お茶とはそれだけ敏感なものでもあります。このCコースでは、烏龍茶の中でも代表的な3種類をピックアップし、“蓋碗茶”の方式で目の前でお茶を淹れていきます。用意される茶葉は東方美人茶、凍頂烏龍、高山烏龍。烏龍茶は「茶葉の形」「お茶の色艶」「香り」「味」の4ポイントをチェックしていきます。目の前で開く茶葉の競演を目でも楽しみ、それぞれのおいしさを舌と鼻でも体験しましょう。
このような状態で提供されます。まずお湯に入れる前の茶葉の色と形を確認しましょう。3つともそれぞれ違いますよ。
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お湯をそれぞれにゆっくりと淹れていきます。
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だんだん茶葉が開いて、お湯に色が付いていきます。
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スプーンで茶杯にお茶を入れていきます。
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茶葉の開いた形や、お茶そのものの色が全然違うこと、おわかりいただけますか?
講座意外には・・・
講師はいずれもオーナーの黄さんから直接指導を受けた竹里館のスタッフです。すべての講義は 日本語で行いますので言葉の心配はいらないのが、うれしいところ。また、どのコースも、竹里館で丹精込めて作り上げたお茶菓子が付いてきます。もちろん、講座を受けなくても通常は茶芸館としてOPENしています。かならず一人は日本語が話せるスタッフの方がいらっしゃいます。
AコースとBコース受講者には、このように受講証明書を作ってくれます。これを機に、台湾の烏龍茶の世界にどっぷり足を踏み入れてみては!?
お店の講座で中国茶に興味が出たら、ぜひお店に売られている茶葉や茶器にも目を通してみてください。すべて売り物ですので、もし、とっても気にいったものがあれば、お買い求めになって、日本でお茶の淹れ方を復習することができますね。
取材時の価格となりますのでご参考まで。実際の価格は店頭でご確認ください。
中国茶の世界は奥が深く優雅です。昼さがりの静かなひと時を烏龍茶とともに竹里館で過ごした台北ナビでした。