迪化街そばの老舗中華菓子店でおみやげを探そう!人気のPケーキの他おすすめが沢山!
こんにちは、台北ナビです。
乾物の問屋街として知られる迪化街。古い街並みが旅行気分を盛り上げ、さらにはドライフルーツや花茶・カラスミなど、人気のおみやげが手頃な価格で手に入る、観光にはかかせない場所の一つとして人気です。旅行に来たらぜひ訪れたい!という人も多いのではないでしょうか?かくゆうナビも日本帰国時にはおみやげ選びによく足を運ぶスポットの一つでもあります。そんな迪化街にほど近い延平北路沿いに、おみやげ探しにこれまたピッタリな老舗店の噂を聞きつけました。それが今日おじゃました中華菓子の店「十字軒」です。なんだか日本っぽい雰囲気ただようネーミングのこのお店、さっそくチェックしてみましょう!
創業はなんと民国19年(1930年)!もともとは、現在二代目という邱オーナーのお父様が開業しました。その初代オーナーは日本統治時代に日本人が開くベーカリーで修行を積んだそう。そのため、店名も日本らしいネーミングになったのだとか。オープン時には、現在の場所のほぼ向かいに店を出していたということで、当時をうかがえる写真が店内にも飾られていました。歴史を感じさせるその写真からは、長い間、人々に愛され続けてきた味の出発点がココにあったのだという想いが伝わってくるようでした。ちなみに、売られている商品は店の2階の厨房で、5人の職人さんが昔と変わらず手作りをしているそうです。
日本の「全国菓子大博覧会」にも何度となく出品しています
「見てみて~!」
と、思わず叫びたくなってしまうかわいらしい桃の形をしたおまんじゅう、それが
「寿桃(桃パン)」(23元)です。なんだか食べてしまうのがもったいないくらいの出来ばえ。中にはあま~い餡が入っていて、種類は3種。それぞれ、紅豆(あんこ)・白豆(白あん)・緑豆(うぐいすあん)となっています。生地はミルクの味がほんのりとする、やさしい味。水を加えず牛乳だけで練り上げている、というからそのせいかもしれません。
ところで、ナビがおじゃましたその日は、折りしも母親節(母の日)の翌日お昼前。邱オーナーは、
「ほとんど商品が売れてしまって、まだ焼き上がりが間に合わない状態だよ」
と、いいます。実はこの寿桃、本来はお釈迦様の誕生日(旧暦の4月8日)にお供えするものらしいのですが、中華圏では桃は長寿の象徴でもあるため、母親の長寿を祝い、この寿桃を贈る人も多いのだとか。なるほど…。ナビとしては、長寿を願い、甘いもの好きのおじいちゃん・おばあちゃんのおみやげに推薦いたします!いかがですか?
そんな寿桃だけでなく、店に入ると目に飛び込んでくるのは、赤や金色をしたいかにも「おめでたい~」雰囲気のモノ。中には、ゼリーやおそば・中華菓子などが入っているそうですが、こちらは参拝時や仏壇に供える他、やはり長寿を祝うということで、70歳を越える方の誕生パーティーなどで飾られるのだとか。若い人は日本同様、ケーキでお祝いするのがフツウですが、一部の年配の方はこうしたものでお祝いするのが台湾流のようですね。
こちらがそのいかにもオメデタイ~光線を放っている品物
その他、やはりお供えで使用するという、漢方のような香りがする福寿糕(16元)やパッケージに寿印が入った麺線(小12元、大25元)、路上や廟の拝拝シーンで見かける真っ赤な色をしたマントウ・發糕、結婚式のお祝いで配る囍餅(黒豆沙和生、鳳梨和生 各140元)なども売られていました。また、品切れ中で実物にはお目にかかれませんでしたが、亀をかたどった糕仔亀や羊・豚の形をしたお供えものなどがあるそうです。日本ではなかなかお目にかかれないそれらは台湾らしさを味わうこともでき、見ているだけでもおもしろいですよね!
さて、お供えモノの商品をおみやげにするのもイイですが、他にもおいしい商品がいっぱい!トレーに一つ一つのせての単品買いができるので、気になるものを少しずつ買うのもいいですね。もちろん、パイナップルケーキ(Pケーキ)類は箱入りもありますよ。ちなみにこちらの人気商品は先の寿桃の他、マントウ・肉まん・酥餅だとか。それでは、それぞれを見てみましょう。
<中華系>
台湾では朝食に食べることの多いマントウ。肉まん・あんまんの餡なしといえばわかりやすいでしょうか?ナビ個人的には中味に餡がなく寂しい感がただようのとパサパサ感が気になり、好んで食べないのですが、こちらのものは、ほんのりとしたミルクの甘さがあり、フワフワでおいしい♪思わずまとめ買いしたくなるほどでした。
生地はマントウ同様、フワフワで甘さがあります。中味もしっかり味付けがされているのでグッド!結構大きいので食べごたえがあります。中に卵の黄身が入っている蛋黄肉包は台湾らしさを感じます。よく甘いお菓子の中に入っているのをみかけますが、アレはあましょっぱい感じがNGな人も多いのでは?しかし肉まんの中のコレなら塩気+塩気なので違和感なく食べられます。ただし、肉モノは日本へは持ち帰れませんので、滞在中にいただきましょう。
・酥餅
中華風パイの中に麦芽糖が入った素朴な味のするお菓子。見た目も味も太陽餅にソックリで、中の餡に若干の違いがあるとのことでしたが、ナビにはその違いがわかりませんでした…>X<)台湾のお年寄りはコレをミルクに浸して、朝食としていただくのだとか。台湾版コーンフレークのような感じでしょうか?
・鳳梨餅 360元/12個
台湾のおみやげ菓子の定番、パイナップルケーキ(Pケーキ))。こちらのものは、生地がクッキータイプでサクっとした感じ。中の餡はちょっと甘め。あまりパイナップル本来の味はしませんでした…。パイナップル味の他、梅味、メロン味もあり価格は同じく1個25元でした。単品で買ってそれぞれ試してみるのもよいかも。季節により20日~1ヶ月ほど常温保存が可能です。
・沙其馬
これも中華菓子の定番の一つ。見た目は日本のおこしのようですが、もっと軽くて柔らかくてフワフワしている感じ。はまる人はハマルお菓子です。
・芋香酥
大甲地方名物のタロ芋パイ。まあるい形がなんともかわいらしいです。味も、サクっとしたパイの中にほんのり甘いタロ芋あんが入っていて、このお菓子のとりこになってしまう人も多いのでは?ナビも個人的に大好きなお菓子のひとつです。
・一口酥 7元/個
コロコロとした丸い形がまさに一口でいただけちゃいそうな一口酥。上に赤いポチ印があり、それによって中に入る餡の味が異なります。無印→ミルク、一点→なつめ餡、二点→黒豆あん、三点→カレー、四点→緑茶あんです。さて、あなたならどの味を選びますか?
・竹塹餅 35元/個
甘しょっぱい味のするお菓子、竹塹餅。この甘い+しょっぱいの組み合わせが日本人的には好みがわかれるところですが、台湾ではよくコンビとなって出てくる組み合わせです。ところでこのお菓子、今ではとても珍しく、新竹の一部地域で作られているそうですが、台北では恐らくココ、十字軒でしか手に入らないのではないか…という貴重なものだそう。
<洋風系>
・烤乳酪
焼チーズケーキですが、濃厚チーズは甘くなく、ほどよい酸味があります。そんな味からはお菓子・ケーキという想像を超えたものに仕上がっています。レンジでチンして温かいうちにいただくとおいしさはより一層ひきたちます。ナビのお気に入りに♪
・桂圓蛋糕 15元
カップケーキというべきか中華風マフィンというべきか…。キンモクセイ入りのケーキです。あまりキンモクセイの香りはしませんでしたが、まわりはサクサクで中がフワフワとした食感が病みつきになりそう!小さいサイズなのでいくらでもいけそうです。そのまま食べてもおいしいですが、レンジで温かくして食べてもいけますよ!
・巧克力核桃塔
小さな一口サイズのミニタルト。こちらのクルミチョコレートの他にも数種のミニタルトがありました。パンやさんのように、棚の上のトレーにさりげなく並んでいるのですが、高級ケーキやさんに並んでいてもよさそうな出来ばえでした。
ナビがおじゃましている間にも、お店には次から次へとお客さんが入ってきました。いつでも大混雑、という感じではありませんが、休む間もなく常にお客さんがいる感じ。小さいお店なので、うっかりすると通りすぎてしまいそうなのですが、やはり地元の方には有名店なようで、わざわざ遠方からやってくる人も多いのだとか。それだけではなく、香港を含む中国大陸の方もやってきておみやげに買い求めていく人も多いとのこと。みなさんも迪化街観光の折にはこちらへ立ち寄ってみてはいかがですか?お手頃価格でおみやげにもピッタリなおいしいお菓子に出会えることでしょう。
以上、台北ナビのレポートでした。