オリジナル阿里山高山茶を売り続けて45年!小さいけれど存在感のある一店。
リーホ(こんにちはの台湾語)、台北ナビです。今日ナビは阿里山まで来ちゃいました!台湾全土で1、2を争う観光スポット、阿里山ですが、何がそんなに有名かというと、世界に三つしかない森林鉄道があること、日の出が見られること、おいしい烏龍茶の産地だから、とここでしか体験できない三つの点があるんです!今ナビが来ているのは、その阿里山の中でも、食堂やホテル、お土産屋さん、レストランが集まっている最もにぎやかな場所です。阿里山鉄道で3時間も揺らされた体はもうこの駅に着くころにはへとへと。ちょっと骨休みさせ、そして家族のためにもお土産のお茶を今のうちに買ってしまおう!と、皆がいきがって買い物をはじめます。阿里山鉄道に乗られる方は、かならずこの広場を訪れるでしょう。
今回一緒に阿里山へいった友人達もやはり、阿里山に着く前から「妻が、『阿里山に行ったら、絶対阿里山烏龍茶を買ってこい』ってうるさいんだよ~笑」と何回も口にしていました(笑)。阿里山烏龍茶は日本ではなかなか買うことができなく、とっても高いんですって。そこでお茶好きの奥様が、旦那の出張に合わせてお土産を指定したというわけ。
でもね、いくら阿里山のお茶がいいからって、阿里山で売られているお茶すべてが良い、というわけではないんです。お茶とか玉とか骨董とか、一般の人ではなかなか判別がつきにくいもの、良いものはやっぱり目利きの専門業者や老舗のお茶屋さんが、最初から買い付けてしまったり、またいいお茶屋さんは自分で一から栽培しているんですね。だから、阿里山のそこら辺で売られているお茶は、意外に阿里山の中のB級品だったりするんです。
日の出商店
とそんなナビ一行のおしゃべりを聞きつけて、阿里山の自治会長さんが、阿里山の中でも特に老舗のお茶屋さんを紹介するよ~とお店を紹介してくれることになりました。このお店も同じく阿里山駅のふもとにあるお店の一つ。とにかく目立っているのが、この店の看板兄弟、3匹のでか犬!ナビにすり寄ってくる犬たちのそのすり寄りが強烈なアタックに思えます。こんな大きな犬を3匹も統率している飼い主が、この店の主、王さん。奥さんと二人で経営しています。実はこのお店、1963年という約50年前から阿里山でお茶づくりをしている老舗のお茶園なんですって。
最初ナビがお店に入ったときはお店には奥様しかおらず、「写真を撮らせてください」というナビの要望にも「今忙しいからちょっと待ってて」とつれない一言。だって、とっても忙しそうなんです。茶葉が入った大きな袋から、ハイスピードでお茶を小分けにする作業をしています。みるみるうちにお茶は小分けされていきます。
しばらくすると、オーナーの王さんが奥から出てきて、すぐにお茶を入れ始めました。実は最初お店に入った瞬間、いくら自治会長さんの推薦とは言え、まだナビは阿里山のお茶への疑いを抱えたままでした。せっかく紹介するのに、ばったもんを売っているお店だったらどうしよう…自治会長さん日本人をだましてないだろうかぁなんてハラハラしていました。とりあえず言われるがままに座って、店主が慣れた手つきでお茶を入れ始めるのをじっと見るナビ。
台湾の人でひげを伸ばしている人って珍しいんです。渋いですね。
見知らぬお茶たち
何のお茶を入れてくれるのか(当然阿里山烏龍茶だろうと思っていましたが)と思って、きょろきょろしていたら、店主の後ろに、たくさんのお茶が入った袋があるのを発見。
緑観音・雲起茶・珠露茶・・・こんな名前見たことありません。台北に住んで一年ちょっと。何件もお茶屋さんを回ってきたNAVIですが、面識のないお茶がいっぱい。
実は、阿里山烏龍茶といっても、いろいろあるみたいなんです。一般的に阿里山でつくられる高山烏龍茶を阿里山烏龍茶と言っているけれど、それぞれ製法やお茶の木が違えば味が違ってくるのは当然のこと。このお店は、独自の茶園を阿里山の茶畑「石卓」に持っていて、そのお茶園で品種改良した独自のお茶を栽培しているんです。これらの見たことのない名前は、その為このお店独自のブランド。そうそう他のお店に卸すこともないんですって。
今回ナビがいただいたのは、「雲起茶」。特徴は、葉が柔らかく、阿里山烏龍茶の中でも、更に良い、さわやかな甘い香りが立ち込めるところ。苦味がとても少ないことから茶葉料理に応用しやすいということです。透き通った黄金色のお茶から立ち上がるさわやかな甘み。いいですねぇ。森林の中で中国茶っていうのも。
阿里山高山茶…雲起茶 一斤(600g)1800元
阿里山高山茶…珠露茶 一斤(600g)1600元
阿里山高山茶…緑観音 一斤(600g)2000元
「ちゃんと葉っぱの形を確認してください」と念を押されるNAVI。葉っぱが摘まれたときに破れていないか、積んだ時のままの形を維持しているかということをチェックしてください。葉っぱの淵が黄金色に変色しているのは、良い葉っぱの証拠だそうです。
このお店、可愛いものがいっぱい置いてあるんです。奥様のご趣味でもあるそうなんですが、お店のいたるところに、「詩」が飾られています。 また、パッケージのデザインはすべて奥様が行っているんだとか。でも別にデザインを専攻したことはなかったんだそう。ただ、他の人に任せると、時間かかるしお金かかるし、だったら自分で好きなものを作ろう!と自分で一からパソコンでデザインしたんですって!おっとりしているように見えて結構パワフルなんです。
お茶だけではなく、お土産のお菓子類が豊富なのもこのお店の特徴。女の子向けのおみやげがたくさんです。試食もし放題★ 日の出商店の品は毎日専用車で配送もしています。実は台北信義区にある新光三越A4地下二階に支店があるんですよ。
すぐそばにある、オーナー奥様がopenしたレストラン「日出有大美」にお邪魔しました。
ドアを開けた瞬間から広がる「カントリー」な世界!阿里山のお店でここまで雰囲気を統一できるお店はそうそう多くありません。結構お金かかってそうなこのお店、お店にお金かけているんでしょと聞いたら…「このお店は主人から私への誕生日プレゼントなの」なんてさらっと答える奥様!なんて大きなプレゼント!!どうやらこのお二人のラブラブぶりは阿里山の中ではかなり有名なんだそう。
お店にディスプレイしてある数々のカントリーグッズはもちろんオーナー夫人のコレクション。まだまだおさめきれないから、嘉義にある自宅に、残りは収めているんですって。お茶屋さんで売っているものもここで売っています。ちょっとしたかわいらしいお土産なんかもここで売っています。
以上台北ナビが阿里山の澄み渡る空気の中からのレポートでした。