整理整頓された店内。ご主人の貴重なコレクションを拝見しながら、上質な烏龍茶を。
こんにちは。台北ナビです。普段は行くことの無い路地裏にある茶行。「こんな所でお茶売れてるのかなあ?」なんて余計な心配したりして。ところが実は、そういうお店こそが、立地条件なんて吹き飛ばさんばかりの強い繋がりで、地元のお茶好き達の支持を一身に集めているのです。今日ご紹介する茶行「鹿谷茶業有限公司」は、超几帳面な老板、李泱佑さんが経営する創立30年以上のお店です。台北では創立30年といえば立派な老舗なのです。
ところが、入ってみると、非常にきちんと整理整頓された店内にまずはちょっとびっくり。台北で今まで行った事のあるお茶屋さんは、何処もおいしいお茶を扱っているけれど、整理整頓はどちらかと言うと二の次のところが圧倒的多数。が、ここは棚のものは寸分違わずの感覚と奥行きで並べられ、小物たちには塵が積もっていないのです。ご主人が頻繁に拭き掃除をするんですって。
善良な老板経営の老舗
馬総統は、2度もお店に来られたそうで、ご夫婦ともに大変光栄に感じておりました。
1987年と2007年の2回にわたって、台北市政府より「優良商人賞」なる賞を授与されている。扱う茶葉の品質と価格は共に、台北市政府のみならず多くの消費者に評価されているのです。
嘉義出身のご主人李泱佑さんは、パリッとアイロンの効いたシャツにネクタイ&折り目のついたスラックス姿。第一印象、「もの凄くちゃんとしてる方」。正直者で几帳面。ああ、見習いたい。 美人の奥様と清潔感溢れる老板。棚のものはどれもきちんと整理整頓。
ちょっとだけ「一人しゃぶしゃぶ鍋」のカウンターを連想させる泡茶台。埋め込み式というのは、竹の茶盤の画期的な使用法かと。ご主人曰く、「以前からです」。長年やって行くうちに、物の配置を使いやすいように工夫して進化した泡茶カウンターは、ご経験の積み重ねの集大成なのですね。
あまりに店内が興味深く、色々見せていただきたい物もありましたが、まずはお茶を一杯いただきました。高山清香系のお茶から香りが良くたち、滋味もしっかりと深く、とっても美味しい!
魅力ある店内
試飲の準備をしていただく間、しばし店内を見学させていただきました。 きちんと等間隔に並べられた茶缶。珍しい名前のお茶や老茶もあります。
中国は宜興でつくられたビッグな茶壷。使おうと思えば使えるけれども、こうなるとオーナメントとして愛でていたい。芸術品!
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一つは欲しい、茶壷の聖地、 憧れの中国宜興製。カーブや艶が違います。500元から。
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骨董茶壷
5000~6000元
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そのほかにも栗やクワイなどのカワイイ骨董小物が。みんな陶器です。
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老板の奥様は翡翠の道25年!ビルマから輸入した上質翡翠アクセはとっても上品。 ブレスレット 200元~
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ネックレス 800元から上は数万元
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南投縣鹿谷郷瑞田村のお茶
店内を見せていただく間に、お茶を淹れて下さる準備が整いました。鑑定杯を使った本格的なテイスティングです。
阿里山烏龍の清香系のものと、焙煎のはいったものをいただきました。
背筋の延びた手馴れた道具使いがシビレます。
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で、この笑顔。
「はい、できあがり。」
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清香系の阿里山ウーロンは、
香りと味わいのバランスが絶妙。
う~ん、美味。
茶葉の生命力を強く感じるタイプのお茶です。
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焙煎のある高山烏龍も、素晴らしいお味です。深いアロマと喉に戻り来る甘さ。自然界の木の葉が、ここまで美味しく加工できるものかと唸ることしばし。お茶って素晴らしい。
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店内が実に清潔なため、安心してお茶をいただけます。
お店の看板商品は、雪中茶。産地は阿里山で、峰から昇る朝日が一番に射しあたる場所の茶木から取れる一心二葉からなるお茶です。冬茶の収穫を終えたあと、しばし休耕したあと、暦の上の「大雪」の時期に収穫されますが、収穫量が極端に少ないため、大変貴重です。お湯を含んだ茶葉は、上品で控えめに広がり、立ち昇る香りは「冷冬香」とよばれます。産量がとても少なく貴重なので、ある時期には是非手に入れたいお茶です。
取材中にもお客様が。
お友達のように、楽しくおしゃべりしながらお茶を飲み始めます。
路地裏に控えめに看板をだしている「鹿谷茶業有限公司」は、この立地条件にもかかわらず、創業30年にもなる老舗です。多くの人に愛されて、お茶を買うならここのお店、と目指してわざわざ訪ねてくるお客さんが、あまりに居心地が良いのでお友達を連れてやってきて、そのまた友達が…という連鎖が続いていく訳がわかります。きちっとしていて、安心できて、そしてホスピタリティがあるこのお店は、今後も人々に愛されつづけてゆくことでしょう。ナビも、絶対またお邪魔します。
ワゴンセールもありました!ウーロン茶1両入(37.5g)がなんと20-50元!バラマキみやげに最適です。
台北ナビでした。