俊美(台中市)

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台中っ子なら誰もが知る老舗の菓子店、太陽餅もいいけれど、台中のパイナップルケーキといえば「俊美」!

こんにちは、台北ナビです。台中の手土産といえば「太陽餅」というイメージが強いですが、「太陽餅」はさることながら、松子酥(松の実パイ)や台湾みやげの定番であるパイナップルケーキがおいしいと評判の老舗菓子店、台中っ子なら誰もが知る「俊美」を今日はご紹介します!

台中の有名店なんです

「俊美」のお菓子をいただき物で食べたことがありましたが、お店に来たのは初めて。店舗が4つある中、今日は大墩店へやってきました。どの店舗も朝は8時くらいには開いていて、夜も9時までは営業中。働き者の各店舗で一番最初にできたのは大進店。「大墩店」は3店目なんですが、店舗面積は一番広く、3Fにはパイナップルケーキの製造工場もあるんです。どうやってこんなおいしいパイナップルケーキができるんでしょう?これは後のお楽しみとして、お店は、きらびやかな看板や大衆食堂が建ち並ぶ一角にありました。老舗店にふさわしく、入口の右側、自動ドアにもお店のマーク(家紋みたいなの)が描いてあります。

格式ある店内

中国風の風格ある店構えで、店内は天井が高く、お客さんが30人くらい入ってきても大丈夫なくらいのゆったりした広さです。左側に銭湯の番頭さんのようなカウンターに座っている方がいました。店長?と思いきや、その小さなカウンターはお会計のためのもの。お会計係さんだったのね・・・すると奥から「您好!」と社長の息子さんである李宗祐さんが出てきました。李さんは福岡で日本語と日本の菓子の勉強をしたそうで、日本人の菓子の好みもよく知ってらっしゃいました。ナビが2Fで若旦那と話している途中、初代社長さんも3Fから降りてきましたが、仕事の一部は徐々に息子さんへゆだねているようで、「じゃあ、店の紹介は任したぞ」みたいなことを言って階下へ降りていきました。

工場内見学!

さて、さっそく工場内を見学させていただけました。店内の奥にエレベーターがあり、入ったとたん「ぷわわん」とバターのいい香りが漂ってきました。工場内に入ると、李さん「全部日本製の機械を使ってるでしょ?」とにっこり。一見したところかなり高度な機能が備わっている、そして、「俊美」のパイナップルケーキのためにスペシャルオーダーで造られた機械なのだというのがわかりました。ケーキの餡は新鮮なパイナップルと冬瓜で作ったもの。餡作りも拝見、このままでもおいしいよ。と餡を試食。確かにパイナップルの風味が生きてておいしい。甘酸っぱいです。
皮と餡を別々に作った後、このパイナップルケーキ製造機械にのせます。皮も餡も同じ量で、中を通って、栗餡みたいになって出てきた皮の中には、きちんと餡が中に収まっています。
手前が餡、向こうが皮

手前が餡、向こうが皮

かわいいシュークリームみたいになって出てきます。

かわいいシュークリームみたいになって出てきます。

そして、徐々に四角い形に整えられ、きれいに配列されます そして、徐々に四角い形に整えられ、きれいに配列されます

そして、徐々に四角い形に整えられ、きれいに配列されます

オーブンの中に突撃~! オーブンの中に突撃~!

オーブンの中に突撃~!

この機械の横は、特に香ばしい香りと熱気が感じられました。焼けたばかりのままでは、袋に包むことはできません。焼きあがったらすぐ冷却するのです。 この機械の横は、特に香ばしい香りと熱気が感じられました。焼けたばかりのままでは、袋に包むことはできません。焼きあがったらすぐ冷却するのです。

この機械の横は、特に香ばしい香りと熱気が感じられました。焼けたばかりのままでは、袋に包むことはできません。焼きあがったらすぐ冷却するのです。

包装されるのを待って並んでいるパイナップルケーキたち 包装されるのを待って並んでいるパイナップルケーキたち

包装されるのを待って並んでいるパイナップルケーキたち

冷却して出てきたパイナップルケーキは、もう完成品なのですが、更に空気に触れて、一個一個がしっかりしたものになるのです。 冷却して出てきたパイナップルケーキは、もう完成品なのですが、更に空気に触れて、一個一個がしっかりしたものになるのです。

冷却して出てきたパイナップルケーキは、もう完成品なのですが、更に空気に触れて、一個一個がしっかりしたものになるのです。

袋に一個一個きちんときれいに入っていきます。 袋に一個一個きちんときれいに入っていきます。

袋に一個一個きちんときれいに入っていきます。

最後は籠で受けます。以前は手作りで、ここまでの作業に10人以上が関わっていましたが、今はたったの3人でまかなっています。最後は籠いっぱいに入れて終わり。後は1Fの店舗で、箱詰めにするだけです。
機械も毎日決まった時間に動いているのではなく、在庫数をチェックしながら、動かしているので、人件費の節約だけではなく、光熱費も効率よく回し、お客さんも出来立てのパイナップルケーキが食べられるというわけなんです。

台中で不動の地位を築き上げるまで

1989年に創業し、当時は社長自らパイナップルケーキを作っていました。当時すでにパイナップルケーキは他の店で売られていたそうなのですが、特にパイナップルケーキには関心が深く、自分も挑んでみたのだとか。「俊美」のパイナップルケーキは1個15元、28g~30g。最近は50gくらいのがある中で、この大きさを変えないのは、一つ食べてお腹いっぱい、満足したという感覚よりも、おいしい、もっと食べたいという気持ちが持てるように、この一口サイズにしているそうです。ほんとに一口でパクッと食べられるんです。それに一個食べたら、もう一個食べたくなる・・・そう、一個だと物足りないような、人間心理をうまく突いてくれています。皮と餡は半分ずつ、皮には卵黄を入れているため、当初は卵白がムダになるのがもったいないと、卵白だけを使うお菓子の杏仁片(アーモンドクッキー)もほぼ同時に始めたそうです。このクッキーも「俊美」の看板で、中華菓子の風味をもつものですが、紅茶にも合いますね。

最初は小さなお店でこつこつと、今では4つの店舗を持つ老舗となりました。台北から足を運んでパイナップルケーキを買いにくるお客様もいるそうです。台北には山ほどパイナップルケーキの店があるのにすごい。恐るべし「俊美」。20年以上菓子店を営んできて、何が一番大変でしたか?と聞くと「お客様が多くて、品物が間に合わなかった時」だそうです。貫禄ですね~。

それでは、お菓子の紹介といきましょう!


鳳梨酥(パイナップルケーキ) 10個入り(150元) 20個入り(300元) 30個入り(450元)、40個入り(600元)
新鮮なパイナップルと冬瓜で作った餡で、皮は香ばしく、餡は甘酸っぱく仕上がっています。これを目当てに遠くから足を運ぶ人がいるくらい人気があるのです。20個入りの細長い箱は、旅行者向けだそうです。

松子酥(松の実パイ) 3個入り(75元) 15個入り(375元)
これは他では食べられません。台中っ子もパイナップルケーキよりも松の実パイのほうが有名だと言っていました。日本に住んでいる皆様にもぜひ食べてみていただきたい一品。甘すぎない餡に、これはナツメ餡かなと思ったら、大豆だそう。そして、お餅のモチモチ感と松の実が時折プチプチするハーモニーがたまりません。

杏仁片(アーモンドクッキー)  (1枚=1袋に3枚入っています。)
15枚入り(270元) 24枚入り(430元)
日本によくあるアーモンドクッキーとあまり変わりません。それもそのはず、アメリカや日本のアーモンドパイを研究して作ったとか。これも「俊美」では人気のお菓子なんです。

太陽餅 10個入り(180元) 20個入り(360元)
「台中」といえば、このお菓子ですね。中の水飴が甘すぎず、本当においしい!皮がポロポロ崩れますが、どうぞテーブルを汚しながらご賞味あれ。

憶園餅 6個入り(120元) 12個入り(240元)
社長さんが日本へ行って、台湾のお菓子と違って皮が崩れない日本の饅頭のようなものを作りたいと、試作に試作を重ねて完成したのがこの「憶園餅」。台湾の人からすると、日本の饅頭の餡は90%が小豆で、しかも台湾人には甘すぎるものが多いんだとか。これは、白餡でミルクの味がします。皮もしっとりで、ナビ、とても気に入ってしまいました。
麻米署 6個入り(120元) 10個入り(200元)
台湾の人もお餅が大好き。これは小豆餡ですが、甘すぎず、食べて太りそうって気がしません。皮もきめ細かく柔らかく、口当たりがソフト。上等なお餅だと感じました。

いろいろ試してみたい方には、綜合組(詰め合わせ)がおすすめ!

ナビも「俊美」のものならいろいろ食べてみたいと、詰め合わせを買ってしまいました。8種類の組み合わせがあるので、お好きなものをどうぞ。詰め合わせがやはり一番売れるそうです。
以下は一例で、パイナップルケーキとアーモンドクッキーは卵が入っていますが、太陽餅と松の実パイはベジタリアンの方も食べられます。
鳳梨酥、杏仁片
(パイナップルケーキ10個、アーモンドクッキー10枚の詰め合わせ)330元
鳳梨酥、杏仁片、松子酥
(パイナップルケーキ15個、アーモンドクッキー8枚、松の実パイ6個詰め合わせ)515元 
鳳梨酥、松子酥
(パイナップルケーキ15個、松の実パイの詰め合わせ12個)525元

他の商品として、烏龍茶羊羹(ウーロン茶の羊羹)、紅豆羊羹(あずきの羊羹)、 金柑羊羹 (キンカンの羊羹)が6個入り(180元)、緑豆糕、そして、月餅などもあります。

伝統のいい味をお求めなら

ナビがこの「俊美」のパイナップルケーキを気に入ってる理由のひとつは、この一口サイズ。口の中にポイッと、食べやすい。そして、皮の香ばしさと餡のちょうどいい甘さ。全てがパーフェクトなんですね。箱も気取ってないところがいいです。10個入り(150元)なんて、箱代かかってないんです。それに旅行者向けの20個入りパイナップルケーキ!箱いっぱいに入っていて、箱自体も薄くて軽い、でも、しっかり中身を保護しています。装飾は必要なし!まさに中身で勝負の中華菓子店!お店は家族企業で、気取りなく親切なスタッフたちに、売っているお菓子と共通した好感を覚えたナビです。

記事更新日:2010-01-26

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2007-08-22

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