創業136年の老舗。おいしい台湾茶が良心的な価格で購入できるからリピーター多数!
こんにちは、台北ナビです。
台湾に旅行に来たら、名産品であるお茶を嗜んでみませんか?
台北駅から徒歩10分ほどのところにある「峰圃茶荘」は創業136年の老舗で、おいしい台湾茶が良心的な価格で購入できるとあってリピーターの多いお店です。
今回、お店がプチリニューアルしたということで、ナビも再取材へ。以前よりも広く、モダンになった試飲スペースで、日本語の流暢な名物おじいちゃんにおいし~いお茶を飲ませていただきました!
1883年創業の「台北で現存する一番古いお茶屋さん」
1883年創業
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日本統治時代に発行された茶販売業組合員証
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3代目の蔣炳照さん
1883年に中国福建省の廈門(アモイ)で創業した「峰圃茶荘」。治安の悪化を避けて1922年に台北市の大稲埕へ移り住み、そこでお店を再開しました。日本統治時代の当時、大稲埕周辺では茶葉や漢方、米、布などの販売が盛んに行われ、大いに賑わったそうです。
その後、1949年に重慶南路へ移転し、現在は3代目の蔣炳照さんと4代目の蔣輝燦さん夫妻が台北駅から徒歩10分ほどの漢口街でお店を切り盛りしています。
店内には歩んできた長い歴史を感じさせる賞状や書がたくさんあるのですが、中でも日本統治時代に発行された茶販売業組合員証は特別なものです。「うちは7番目に発行されていて、1~6番のお店はすでに廃業しているから現存する一番古いお茶屋だよ」と3代目が誇らしげに話してくれました
重慶南路にあった頃の写真
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長い歴史の中で受賞した賞状も多数
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お客さんの大半は台湾人リピーターで、来店せずに電話注文をする方がほとんどなのだとか。『試飲もせずに購入しちゃうの?!』とナビはちょっと驚いてしまいましたが、きっと信頼関係があるからできること。時代の流れでお店の場所を変えながらも、老舗茶屋の看板を代々としっかりと守り続けていらっしゃるのだなと感じました。
日本語対応&価格表アリで安心!
初めて訪れる台湾のお店で、しかもお茶屋となれば少々緊張してしまいますが、3代目も4代目も日本語がとてもお上手なので安心です。せっかくなので、席に座ってゆっくりと試飲をさせてもらいましょう。
プチリフォームでスタイリッシュなデザインに。試飲スペースも広くなったのですが、繁盛しすぎてちょっとギュウギュウ?
「峰圃茶荘」ではこの試飲を大切にしていて、このほどプチリフォームでそのスペースを拡大!周辺のデザインもちょこっとスタイリッシュに生まれ変わりました。数えで89歳とは思えない若々しさの3代目との試飲タイムを楽しみに訪れるお客さんも多いのですよ。
3代目は1932年(昭和7年)生まれ。とてもお元気です!日本の大学へ留学されていたそうで、日本語がとてもお上手かつ日本のことにもとても詳しい!
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4代目の蔣輝燦さんと奥様の沈如娟さん
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「峰圃茶荘」といえば、この価格表!
これを見ながら試飲するととてもわかりやすいです
そして、試飲で着席すると同時に、商品の価格表を手渡してくれます。ここには茶名、内容量、価格、産地と特徴が日本語で書かれてあって、実際にお茶を飲みながらそれらを確認できるのがグッド!
「おいしいけれど、一体いくらかな…??」なんていう台湾のお茶屋さんで遭遇しがちな、あの不安感が一切なくて、初めてでも安心して訪れることができます。
名物おじいちゃんが淹れる、「峰圃茶荘」のお茶を試飲
玉露阿里山高山烏龍茶 100g箱入り/600元
この日は午前中に訪れたので、ちょうど3代目が在席!おいしいお茶の淹れ方と飲み方、お茶の特徴などをあれこれと教わりながら、ナビも試飲をさせていただきました。
「ここで採れた茶葉だよ」と、標高1600メートル越えの高山にある茶畑の写真を見せながら「玉露阿里山高山烏龍茶」を慣れた手つきで淹れ始める3代目。茶葉の変化を視覚化するため、透明の茶壺を使ってくれるあたりがとても親切です。
茶壺の底がちょうど見えなくなる程度に茶葉を入れてお湯を注ぎ、「注ぎ口を注意して見ていてね。この上まであるお湯が、注ぎ口の付け根あたりまでキューっと下がったら飲み時だよ」。どんな原理かも分からず注視していると、しばらくして水位がその通りに下がりました。
「茶葉がきれいに開いたら水位が下がるんだよ。この時間は60秒ほど。60秒を過ぎても水位が下がらない場合は茶葉の入れ過ぎ」とのこと。ちなみに、中が見えない茶壺の場合は注ぎ口からお湯が見えなくなったらOKとのこと。なるほど~とっても分かりやすい説明で、家で淹れる時の参考になります。
3代目の所作に従って聞香杯を優雅に振った後、香りを楽しみます。霧と雲、露の自然のいい香り~!いただくとフレッシュでほのかに甘い味わいに心がホッと落ち着きます。
と、ここでおいしいお茶の飲み方を伝授していただきました。「いいお茶はほんの少量を口に含み、空気を混ぜながら徐々に口の中にお茶を広げて味わうとおいしいんですよ」とのこと。ナビもさっそくやってみると……“チュパッチュパッ”と音が出てしまったのですが、お茶の甘みがグンと増して確実においしさアップ!人前で行うのはちょっと恥ずかしいですが、自宅で1人ゆっくりと楽しむときはこっそりやりたい必殺技……皆さんもぜひ試してみてくださいね。
老茶や東方美人など各種揃っています!
陳年老茶 100g箱入り/400元35年もののプーアール茶。先ほどの玉露阿里山高山烏龍茶に比べて、随分と色濃い茶色のお茶です。長い間置いて乾燥しているのでこういった風に色が変わるそうです。
ほうじ茶のような香りで、ほっこり和む味わい。利尿作用でむくみを防いだり、コレステロールを抑えたりする効果が期待できるそう。油っぽいものを食べた後にどうぞ。