台湾東部で温泉尽くしの旅、いろんな湯に浸かることができますよ
こんにちは、台北ナビです。
台湾は温泉大国で、東西南北どこへ行ってもいい湯に浸かることができます。しかし、交通が不便なところもあり、それはそれで秘湯になるのですが、便利に行ければそれに越したことないですよね。台湾東部は自然が多く残されていて、風光明媚のスポットも多く、極上の湯が出る温泉も多いのです。
たとえば台北から東海岸に沿って南下していくと、礁渓温泉や蘇澳冷泉、鉄泉の瑞穂温泉や紅葉温泉(花蓮と台東)、知本温泉…。まさに温泉尽くしの旅ができる東部ですが、瑞穂の次に加えてほしいのが、安通温泉なのです!
台鉄「玉里」駅下車
駅前の「璞石閣(ポシコ)」の石
プユマ号の停車駅にもなっている「玉里」駅。
「花蓮」「瑞穂」の次に停車します。安通温泉に行くなら、「玉里」駅で下車!
玉里鎮の旧名は「璞石閣(ポシコ)」。
名前の由来は様々ですが、「玉里」駅の前にその磨かれていない石(璞石)がありました。
ここは、以前は車で来るなら不便なところでしたが、2007年に玉里と長濱を結ぶ「玉長公路」が開通してからは便利になり、今では「幸福」バス8181番の路線(玉里~成功)にもなっています。但し便数はかなり少ないので(1日4~5便)、ご注意を。
安通温泉
東部ならではの大自然の中の安通温泉。その昔この一帯は、「安通濯暖」という名で、花蓮八景の1つにも選ばれていました。泉質は、弱アルカリ性の食塩性硫化水素泉で、水質は透明無色。硫黄の匂いは強くありません。温度は66℃。
安通温泉は安通渓沿いの前後2300mに渡って分布し、源泉量も豊富なのです。
台湾の温泉のほとんどがそうであるように、安通温泉も日本人によって発見されました。1904年、樟脳の採取で訪れた日本人の出口久米七さんが源泉を発見。1930年になって、これまた台湾各地の主要温泉地がそうであるように、ここにも警察の招待所が造られ、同時に公共浴場が設けられ、温泉地として発展していきました。日本人が引き上げてから1974年になって、民間業者がここを買い取って「安通温泉大旅社」と改名しました。そして、近年「安通温泉飯店」としてリニューアルしましたが、敷地内には日本統治時代の木造平屋の建物は残されています。
このエリアは温泉宿も増えましたが(2014年で6軒)、温泉街のようなものはなく、各宿が大自然の中で個別に営業しているのが、安通温泉の特色と言えば特色。ここは人口約1000人の台湾原住民アミ族の村でもあります。彼らが自分たちで掘った露天風呂も渓流沿いにいくつかあるそうで、温泉好きにとっては、こういうスタイルに惹かれるものがありますね。
紐澳華温泉山荘
ナビは、今回安通温泉エリアにある「紐澳華温泉山荘」に伺いました。
温泉オーナー夫婦の程文鎰さんと奥様の吳美玲さんは、オーストラリアとニュージーランドで長く住んでいたこともあり、英語が堪能。それ故、海外からのお客さんも多数訪れています。この日もフランスからのお客さんたちが湯に浸かっていました。
程さんになぜここに温泉民宿を開いたのかと聞いたら、20数年前、車でこの近くを通った時に行きすがりに土地を買ってしまったのだそう。10年前に自分の土地にも温泉が出たというのを聞いて、移り住んだとのことです。先にこのエリアには6軒の温泉旅館があると書きましたが、程さんが最初開いた民宿は、現在の加賀屋温泉の場所。7年前に今の場所へ引っ越したそうです。
それにしても、安通にも「加賀屋」があるんですね…。
オーナー・程文鎰さん
到着後はすぐランチです。
こちらは、宿泊、日帰り温泉、食事の単品や組み合わせが可能。食事の場合は、
アフタヌーンティー(温泉コーヒー或いはハーブティーとお菓子):120元/1人
セットメニュー:200元/1人
ディナー:399元/1人、250元/子供
この日ナビたちは20名ほどいたので、お昼でしたが貸し切りで、ディナー用のビュッフェをいただきました。ビュッフェは、ハーブ野菜のセルフ鍋、魯肉飯やビーフン、スープ、単品料理などです。野菜は自分で好きな量だけ取って湯がいて食べる方式。種類は、皇宮菜、空心菜、地瓜菜、油菜、枸杞菜、タマネギ、キクラゲ、ニンジン、ダイコン。そして、野菜に掛けるドレッシングは、和風ゆず、ニンニクダイコンペースト、バジルオイスターソース、和風ゴマ、レモン酢など。野菜はすべてオーガニック、いくら食べても持たれない感が心地よかったです。また、魯肉飯は、豚肉だけじゃなくなんとタケノコ入り。こちらも2杯いったおいしさでした。デザートの豆花で大満足でした。
こちらはレストランエリア
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ここから好きな量を取って
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湯がきます
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出来上がりました
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「紐澳華温泉山荘」のお風呂
露天風呂の通路
男女に分かれている裸で入る露天風呂や男女水着で入る風呂は、平日200元、休日250元。タオルを忘れたら50元で買えます。
また、1人用、2人用、家族用の個室風呂もあります。宿泊の方は、部屋に木や岩の風呂があり、部屋でも温泉に入れます。
温泉を楽しんでいました
部屋
全部で15室あります。
どの部屋も山小屋風で、木か岩の風呂付き。
まさに自然と一体化でき、いい雰囲気ですね。シングルベット4つの部屋もあります。
宿泊者なら裸で入る露天風呂や水着用風呂はフリーです。
お茶アロマ
茶樹です
「紐澳華温泉山荘」はいい湯、いい部屋、おいしい食事に加えて、100%ピュアな茶樹アロマオイルも販売しています。ここに着くとわかりますが、茶樹が建物を取り囲んでいます。この自然をぜひ生かしたいと程さんが開発したのが、茶樹アロマオイル。器具もそろえて、本格的に製造しています。
また、こちらでは、イルカウオッチングやラフティング、各種観光コースの案内もしています。オーナー夫妻はとっても気さくで親切なので、何でも聞いてくださいね。そうそう最近は、自転車で訪れる人たちも増えてきたそうですよ。この周辺、かなりのアップダウンですが、台湾の自転車熱は、すごいものがありますね。
ナビが行ってみたい安通温泉周辺スポット
周辺には、清朝の時代に開かれた安通越嶺古道(日本統治時代に「紅莝越嶺道」と改名)があるそうです。この古道は、台東県長濱郷竹湖村の石門渓~烏帽子山の南側経由~海岸山脈の安通渓~玉里鎮の楽合里まで。全長約 13Kで、自然景観の素晴らしさと歴史的意義で、歩いてみる価値あり、だそう。いつか行ってみたいものです。
以上、台北ナビでした。