大自然の中いかだ乗りで遊んだり、原住民料理が楽しめる旅になります
こんにちは。台北ナビです。
台湾東部の台東はのどかで、ゆったり旅行を楽しみたい人にはぴったりのところです。
アクティビティなどを楽しめるスポットも多いので、短い日数ではもったいない、少なくとも3日はほしいものですね。
今回ナビは、楽しいアクティビティを行なっているアミ族の都歴集落を訪れてきました。台湾東部は産業が少ないため、多くの若者は都市部へと移動し、地元では老人と子供が中心となっています。こういう問題は日本でもありますね。
が、ここ近年、台東の大自然の美しさに魅せられ、移住をする欧米人が静かに増加傾向にあり、それに伴い、帰郷する若者たちも増えてきました。
いかだに乗ります
どこまでも続く青い空と海。ナビたちは最高に気持ちがいいお天気の朝、都歴集落主催のいかだ乗りに参加してきました。まずは、小さな小屋へ行き、救命具をつけます。ここは、ずぶぬれになった服などを着替えたりする場所でもあるので、バスルームも備えられていました。皆ビーサンに履き替え、ビーチへ向かいます。
この日案内してくれたのは、ウーニンとマーティン。ウーニンはアミ族で都会から舞い戻ってきた若者です。マーティンは父がアメリカ人、母がアミ族でドイツ生まれのドイツ育ち。でも流暢な原住民なまりの中国語を話します。彼ら2人がいかだ乗りのコツを披露してくれ、その後海へ突入。もしかしたら転覆?の危険性もあるので、持ち物は何も持てません。しかもいかだに座りこむので、おしりなどは完全に濡れます。
田んぼの向こうに山
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一面の田んぼの反対側は、海
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こちらの小屋で説明を受けた後、
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海岸へ向かいました
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こちらにいかだが置いてあります
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ウーニンと
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マーティンの解説を受けてから
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イザ!
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約30分間ですが、それほど沖には出て行かないのでご安心ください。
台東の海は、東北風が吹いてこない限り静かで、海遊びには適しています。
4人1組で乗り込みます
気持ちよさそうでしょ~?以上2枚、画像提供:朱家瑩
軽くシャワーを済ませたら、都歴集落の活動中心へ向かいます。
歴史ある場所
活動中心は、原住民融岸文化教育促進会という堅苦しい名前もあるのですが、その様相は、どう見ても南国リゾートの手作りの小屋の呈で、ビーチやサーフィン、ヨットという夏の香りがプンプンしてきます。
が、ここは、日本統治時代に台湾各地で発生した原住民と日本人との対立「麻荖漏事件」の時、派出所があった場所でもありました。
ここで、「麻荖漏事件」について少し触れておきます。
1900(明治43年)、佐久間左馬太総督の時代に「五年理蕃計畫」が制定され、原住民の武器の没収が始まりました。1911(明治44年)になって、都歴派出所の巡査であった福間彦四郎は、各社の頭目を集結させ、道路の工事の怠慢をののしったところ、都歴社の副頭目Raoron(拉屋路)と衝突。福間巡査が各社の頭目の目の前でRaoronの顔を殴ったことから、都歴本社の頭目Asan(阿珊)はじめ頭目たちは皆激怒。常日頃から給与が差し引かれたりなどの不満が勃発した形で、福間巡査を外へ連れ出し皆で取り囲み殴殺。これが「麻荖漏事件」の発端となりました。麻荖漏はアミ族の言葉で、ここの場所の名前。日本では、「成廣澳事件」と呼ばれています。
その後、麻荖漏社の頭目Likaro(里卡路)は、派出所と成廣澳公學校を占拠。力丸貞三郎巡察と柴野健作教師を殺害し、麻荖漏、芝路古咳、加只來、都歷、八翁翁の各社には300人余りが集結しました。7月25日夜から26日未明に掛けて成廣澳支廳を攻撃、Kinapuka溪畔(現在の富家溪)にて遭遇した警察と保甲團警戒巡邏隊を撃退。その後Kinabuka溪一帯を占拠したアミ族と台北廳、宜蘭廳、台中廳、台南廳からの支援を受けた日本の部隊は激突。48日めになって、アミ族は武器を引き渡しました。
更なる暴動を恐れた日本部隊は報復として、麻荖漏社と都歷社の家々に火を放ち、家畜を没収。事の発端を作った麻荖漏社頭目Likaro(里卡路)、都歷本社頭目Asan(阿珊)など5名の頭目を成廣澳支廳の広場で竹さおで高く吊り上げた後、その竹さおを切り倒して上空から落下させ重症を負わせて釈放しました。 2008年になって地元民は原住民委員会に働きかけ、日本統治時代に新港神社があった三民里麻荖漏社の小高い丘に、「1911 麻荖漏事件阿美族英勇抗日紀念碑」を設立しました。
ランチの準備!
いかだ乗りの後はランチタイム。料理の準備にも一緒に参加します。
刺葱(香りのいい木の葉)、タマネギ、トマト、キャベツ、りんご、パイナップルを鶏の中に詰め込み、鉄缶でふたをした後、稲穂を掛け、火をつけて約10分間蒸します。
調理場も拝見
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調味料で、赤いのはトウガラシですが、もう一つはニンニクサイズのタマネギ
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蒸しあがったチキンはいい色と香りで、スープもおいしそう
いただきま~す!
運ばれてきました!
捕ったばかりの海鮮も新鮮なので、刺身などでいただけます。野菜や果物も新鮮そのもの。
お昼ごはんは、小屋の2階で。風に吹かれ、青い海を遠くに望みながらの食事。おいしい食事とこの景色。まったりと幸せな気分になれます。
山豚肉!
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うまかったです
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刺身も新鮮
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キャベツも甘い
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ウーニンが切り分けてくれます
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チキンに詰めていた果物や野菜とスープを肉にかけながらいただきます
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待ちどおしい
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言うまでもなく、おいしかったです
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最後は月桃を使ったスイーツでした
さっぱりとした甘すぎない味で、食後にぴったりでした。
ごちそうさま~!
参加するなら
費用:
いかだ乗りのみ 300元/一人
半日コース:いかだ乗り+原住民料理 650元/一人
1日コース:いかだ乗り+原住民料理、DIYコース 800元~1000/一人
少なくとも3日前にはご予約ください。
台東の大自然にどっぷりつかってみたい人、思いっきり気分転換をしたい人、仕事や煩わしいことをすべて忘れたい人…おすすめです。
以上、台北ナビでした。