アーティストが集まる芸術村♪素敵な作品、アーティスト、気持ちの良い景色に出会えます!
こんにちは、台北ナビです。
MRT「公館」駅から歩いて約15分のところに、「寶藏巖國際藝術村」はあります。台北に住んでいる方でも来たことがないという人も多いのではないでしょうか。アートを鑑賞できたり、散歩をしたり、お茶をしたりと、とても素敵な場所なんです。
駅を出ると、台湾大学前ということもあり、多くの人でにぎわっています。お店も多く、ごちゃごちゃとしていて、ナビも初めてきたときには少し迷ってしまいましたが、看板を頼りに歩いていくと、途中で水色の壁にポップなイラストが見えてきました。
これから向かう芸術村の地図などもかわいらしく紹介されています。壁に沿って歩いていくと、すぐに寶藏巖の大きな文字が見えてきて、まずは寶藏巖に到着。
寶藏巖
今回は芸術村スタッフの孫育晴さんが案内をして下さいました。まず芸術村に入る前にこのお寺から見ていきます。とてもきらびやかなお寺、こちらは道教だそうで、中に入ると、廟の中に廟があるという珍しい形が見られます。階段を上ると、上から屋根の細かい飾りまで見ることができます。
下には神様たちがいらっしゃいます。それぞれ何の神様か丁寧に孫さんが説明して下さいました。子宝の神様、裁きを下す神様、学問や受験合格祈願の神様、観光やビジネスの神様「關公」、千里眼を持っている海の神様「媽祖」などです。台湾はお寺によって神様の顔かたちがずいぶん違うということも教えていただきました。
そして、お寺を通り、すぐとなりの芸術村へ入ります。
芸術村とは?アーティストレジデンスとは?
芸術村に入る前に、芸術村、アーティストレジデンスって知っていますか?アーティストが制作をするスタジオと住居が一緒になった施設で、アーティストたちは自分のスタジオを離れて、環境の変化や充実した設備、その土地の人々との交流などを求めてアーティストレジデンスを行っています。
ここの芸術村では3~6ヶ月の単位で年に数人のアーティストを世界中から受け入れるプログラムがあり、ナビたちが訪れたときには日本人の女性アーティストも約3ヶ月間の滞在中でした。こちらは日本のトウキョウワンダーサイトというレジデンスからの交換プログラムで、毎年日本人も来ているそうです。他にも台湾国内からはもちろん、今までイタリア、フランス、韓国、タイ、オーストラリアなど世界各国からアーティストが制作に来ていたそうです。
そして、この村はアーティストだけが住んでいるわけでありません。こちらで生活をされている住人もいます。家が密集しているため、アーティストのスタジオのとなりが住人の家といったようになっています。住人の家には立ち入り禁止の看板など出ていますので、ご注意下さい。
この村は元々200世帯、一番多い時で400人ほどが住んでいたこともあるそうです。しかしこの辺は浸水の被害があり、移動する人たちも多かったとか。現在では20世帯が生活をしています。昔から住んでいるお年寄りたちがそのまま残っているだけでなく、現在ではその子どもや孫たちも住んでいます。
芸術村へ入ります
「寶藏巖國際藝術村」としては2010年よりオープンしています。芸術村入口には今滞在しているアーティストや工房の名前がでているので分かりやすいですね。国外から来た人のように、こちらに住んで制作しているアーティストもいれば、台北に住んでいるアーティストが通いに来ているスタジオもあるそうです。
郵便ポストも入口に集結しています。家が密集していたり、坂になっていたり、入り口がどこか見つからないといったことのないように、だそうです。芸術村内を回ると至る所に案内の看板が出ているのですが、細い道も多く、一回来ただけだとどうしても迷ってしまいそうなので納得です。
ポストを通りすぎると、大きな地図があるので、そこで全体を把握してから回ってもいいかもしれません。すぐ近くにインフォメーションがあるので、そちらで今行われている展示のDMをもらうこともできます。
案内所にはMAPもあるので、まずは、MAP獲得♪
アーティストのスタジオを訪ねてみました
芸術村には多くのスタジオがありますが、時間内いつでも見学可能なわけでありません。アーティストさんが滞在していて、都合のよいときであれば、作品を見せていただいたり、お話できるかもしれません。
まずナビたちは入り口近くの呂雪芬さんの金工スタジオ「植物語彙金工概念工房」を訪ねてみました。スタジオ前のテラスには植物が飾ってあります。ここからの眺めも素敵です。中に入るのがとても楽しみ。呂さんはかわいい愛犬と一緒に迎えて下さいました。
中に入ると素敵な作品がたくさんあります。アクセサリー、小物などどれも植物をモチーフとしているそうで、作品は販売しているものもあります。愛心弁当箱、十二支や、おめでたい漢字の印などどれもじっくり見ていたいものばかりです。印は生日快樂(誕生日おめでとう)などと、セットしてプレゼントするのもとてもよさそう。セットになって瓶に入っているものもありました。
2Fにももうひとつ部屋があります。こちらには急須やお茶碗、ふた置きなどお茶に関する作品です。ふた置きもデザインされたものがたくさんあります。陶器と銀、竹と銀など違った素材を組み合わせて作られていた作品などがとても印象的でした。そしてここではお皿などに絵付けをする教室を開いているそうです(680元+お茶)。生徒さんが作られた作品もたくさん見せていただきました。植物、動物をモチーフにしているものや、デザイン的なもの、キスマークのユニークな作品まで様々です。
細い路地を通って階段を上がります
スタジオを出た後は、続けて芸術村を回りますが、本当に細い道が多く、そして坂になっています。細い道を通り抜け、広い場所に出ると、気持ちの良い景色が広がっています。駅から少し離れたところにこんな景色があるんですね。この芸術村ではマンゴーやグアバ、龍眼、など様々な植物が見られます。
所々に植物の名前の案内がでていますが、こちらは入口でイヤホーンガイドを借り、聞くことができます。貸し出し時間は11:00~16:30です。今は主に木や自然に関するガイドですが、これから映画の撮影で使われたロケ地スポットのガイドも増える予定だそうです。映画の撮影でもこの芸術村は使われているんですね。
回っている途中で画廊を見つけました。こちらは自由に入ることができます。今回は金、銀、銅、鉄など素材に関する展示です。
今までにも映像作品やインスタレーションなど様々な作品が展示されていました。
2人目のアーティストのスタジオへ
続いては林欣誼さんのスタジオ「小本書」です。中に入るとかわいらしい世界が広がっています。さっそく作品を見せていただきました。小さな本棚に小さな本が並んでいます。もちろん形だけでなく、中もぎっしりつまっています。林さんの旅日記になっていて、中には大阪や京都に行ったときのものも。買ったものや食べたものなどイラスト入りで紹介していて、思わず見入ってしまいました。
他にも消しゴムを彫ったはんこ、コンクリートを使った植物の鉢、絵本の挿絵、そしてとなりのキッチンではケーキやクッキーなどなんでも作っています。どれもかわいく、手元に置いておきたくなるような、林さんのもの作りに対する愛情があふれている作品ばかりでした。小さな本や、鉢などはワークショップも行っているそうです。
まだまだ多くのアーティストのスタジオがあります
こちらは李孟書さんのスタジオ「二皿手作紙設計」です。1F、2Fと広めのとても眺めのいいスタジオでした。こちらでは紙を作っています。和紙のようにやや厚めの紙に色や模様をつけ、カードやランプシェードが作られていました。ランプシェードは紙一枚でただの電球が暖かく、和やかに感じられ、李さんの作り出す紙の力を感じました。パイナップルをモチーフにしたものユニークなものもありました。展示スペースもありましたが、ここでは主に制作をし、松山の方で展示や販売をしているそうです。
パイナップルをモチーフにしています
|
|
スタジオからのながめもバツグンです
|
この他にもまだまだアニメーションのスタジオや劇団などがあります。次回行ったときにはどんな作品やアーティストと出会えるか楽しみです。
これからオープンするホステルATTIC閣樓
2013年、年末にオープン予定の新しい施設「ATTIC閣樓」です。こちらはなんとホステルです。一般的なホテルではなく、アーティストなどここを拠点に活動されるかたやバックパッカーにオススメです。芸術村に泊まるという特別な体験から何かを発見したりするかもしれませんね。
入口には芸術村だけあって作品が飾ってありました。今回は映像作品です。伝統的な台湾の家具の扉を開けるとそこに作品がありました。他の引き出しも自由に開けてみて下さいとのことです。自分で発見する楽しみも含まれているんですね。
オープン前ということで、ナビたちが訪れたときは自由に見学をすることができました。部屋はとてもきれいで清潔、それに眺めはバツグンです。Wi-fi、セルフランドリーも完備されています。
部屋を少し紹介します。全部で7室あり、シングルから8人部屋まで。シャワー、トイレはほぼ共用です。料金は一部屋ごとシングル1200元~、ダブル2800元~、ツイン1300元~、8人部屋6400元(部屋の中にシャワーふたつとトイレがあります)となっています。
落ち着いた雰囲気のカフェ尖蚪
若者に人気のカフェ「尖蚪」。外に看板が出ていますので、見逃さないように気をつけてください。中は1F、2Fとあり、隠れ家のような雰囲気です。
飲み物はコーヒー、お茶、ジュース、アルコールもあり、沖縄のオリオンビールもありました。軽食はケーキや、ハンバーガー、カレーなど、メニューも充実しています。
尖蚪手作玄米茶と胡麻豆腐
今回いただいたものを紹介しますと、尖蚪手作玄米茶100元、とても香りが良くなんだかほっとする味です。檸檬蜂蜜薄荷水100元、見た目も涼しく蜂蜜の甘さとミントの香りも爽やかです。胡麻豆腐(小)70元、とてもジューシーで家庭的な味でおいしくいただきました。気になったメニューとしては猫飯というのもありました。
庭を通って全体を見に行きます
建物のいちばん下へ降りて行くと畑があります。この場所は以前何もなかったそうですが、イタリア人のアーティストが庭を使って制作したことから、今では住人たちが畑で野菜を作ったりしています。オクラやパパイヤなど本当に豊富でした。ミントはさきほどのカフェでも使われています。
庭を通り抜けると広場に出ます。ここから芸術村の建物全体がよく見えます。改めて外から全体を見ると、こんなにも密集しているんだなと感じます。ここで記念撮影をしている人も多く、ちょうど夕暮れ時で美しい夕日も見られました。すぐ裏はサイクリングロード。サイクリングや散歩がてら来る人も多いそうで、土日は特に人でにぎわうとのこと。また、坂や階段などあるので歩きやすい靴で来ることをオススメします。
台北ナビでした。