高雄駅から電車で30分、台湾の有名太鼓チーム「十鼓撃楽団」が台南に続き、製糖工場跡を利用して高雄にも作り上げたテーマパーク!
こんにちは、台北ナビです。
台南の太鼓のテーマパークと同じテーマパーク「十鼓橋頭文創園区」が2011年10月、高雄にもできました!
高雄の施設は台南と比べてどうなんだろうと、期待を抱いたナビ、「十鼓文創園区」で楽しい体験をたくさんしてきました。
降り立ったのは、台鉄、MRT「橋頭」駅。1番出口をでると、一面にひろがるのどかな景色。ここが高雄市?本当に「十鼓文創園区」があるの?と思うほど。でも、ご安心ください。駅から見える大きな煙突をめがけて細い道を歩いていけば、ちゃんと「十鼓文創園区」に3分以内に到着します。
茶色の部分が「十鼓文創園区」で、その他は、以前の台糖橋頭エリア
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園区内には、標識が各所にあるので、どこへ向かうにもわかりやすい
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「橋頭」が、生まれ変わりました!
100年の歴史ある倉庫を利用した古くて新しい建物
各所に5分車と7分車が走れるレールが3本見られます
サトウキビが主な農産品だった台湾。
その歴史は古く、1900年以降、日本統治時代に新式の「台湾糖廠」という製糖工場が各地に建設され、戦後は中華民国政府が主導で経営を行ってきました。
高雄の橋頭にある「台湾糖廠」の一部を借りて作られたのがこの「十鼓橋頭文創園区」で、100年の歴史ある倉庫を古跡として生かしつつ、太鼓文化を広めるために手を加え、自然も素材に取り込みながら、クリエイティブに作られたそれぞれの建物。さっそく見ていきましょう。
園内から、上にMRT電車、下に台鉄列車が走るのが見えます
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きれいに整備された園区は、散歩にも最適
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太鼓を実際にたたいてみることができる体験教室
まずは、体験教室から。3部屋ある体験教室では、実際に無料で太鼓をたたいてみることができます。
教室内には太鼓のたたき方が書かれたボードがおかれています。△×の記号で太鼓のたたき方が紹介してあり、それを見ながら、団員さんが分かりやすく教えてくれるそうです。
窓の外には緑鮮やかな草むらが広がっていて、ここで太鼓をたたいたら気持ちがすっきりしそうな気がしました。
宿泊施設もありました!
次は「鼓楽心霊教室」と書いてある建物。
漢字からは一体中は何なんだろうと思ってしまいますが、ここは21部屋ある宿泊施設。「心霊教室」とはインスピレーションルームの意味なので、ご安心ください。禅風のデザインで設計され、檜をあわせた床はとても落ち着いたシンプルな部屋。
ベッドは収納型になっていて収納すると漢字が表れます。真ん中には太鼓がおいてありました。太鼓を練習する研修所としても使用できるようにと考えられた部屋のようです。
部屋の中にはクローゼットとベッドと冷蔵庫があり、ポット、インスタントコーヒー、ウーロン茶のティーバッグ、水がおいてありました。アメニティはひげそり、くし、シャワーキャップ、石けん、歯ブラシがあり、ドライヤーもついていて、必要なものはそろっています。
こちらへの宿泊は3000元で、入場券2枚、太鼓のショーのチケット2枚、朝ごはん2人分、太鼓体験とレンタル自転車付きとのことです。
多目的に使用可能な会議室
台湾のガジュマルは強い
宿泊施設を後にして、次に向かったのは会議室(小劇場)です。
こちらは250人から300人収納可能な多目的な会議室。
ここには舞台があって、小劇場となることもあるそうです。会議はもちろん、会社の食事会、課外活動、結婚式に至るまで使用可能とのことです。
外では結婚写真を撮っているカップルも見かけました。
歴史ある建物って、絵になるんですね…
エコロジーな空間と特別なトイレ
焼け残った檜の木材を再利用
ここからさっき歩いてきた宿泊施設横の道が見えます
火事で焼けてしまった8号倉庫を新しくエコロジーな空間にした「生態聴雨軒」は、入り口を入ると植物や池があるお庭のような作りです。
2012年に建築園治賞を受賞したというこちらは、風化した残壁、焼け残った檜を残し、台湾の原生植物を育て、水、日、星空、雨林、飛石などと融合させた自然を最も身近に感じられる空間となっています。この奥には特別なトイレがあります。どこが特別かといえば、ドアを開けて中に入ると奥に小川が流れているところです。
ナビもこんなトイレは初めてみました。しかも小川には金魚が泳いでいます。時期がよければ蓮の花を見ることもできるそうです。本当に自然を身近に感じたナビでした。「生態聴雨軒」を外に出ると、線路が見えてきました。100年前、台鉄がサトウキビを運ぶのに使った線路が、今は上をガラスで覆って保存されそのまま残っています。線路幅が標準軌の約半分であるという5分車と狭軌鉄道である7分車のどちらも走ることができるように、レールが3本あるのだそうです。歴史を感じる風景です。
お手洗いです
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魚を見ながら…
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花を愛でながら…
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十鼓はどこもバリアフリー完備!
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防空壕をちょっとのぞいてみましょう
日本統治時代に作られたという35号防空壕、最高で78人が避難した歴史があるそうです。
防空壕の中をのぞいてみると、なにやら入れそうな様子。
興味津々のナビは中へ入ってみたのでした。階段を下りていくとまだまだ奥につながっている様子です。更に奥へ奥へと進むと「十鼓事紀館」の室内に到着。これには驚きました!
防空壕からつながる「十鼓事紀館」では、「台湾糖廠」の倉庫を「十鼓文創園区」として再生させた歴史が写真で紹介されています。
橋頭には10個の防空壕があります
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中に入れるんです
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歴史を知ることができます
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むき出しだった線路がきれいになりました
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おなかがすいたら…
そろそろおなかがすいてきました。もちろんレストランもあります。三面採光の明るいレストラン、「十鼓蔬苑」のおすすめは、「鼓桶風味餐」。太鼓の形のスープ入れがかわいいいセットメニューです。太鼓ばちは開けると中に檜のおはしが入っていました。スープはスペアリブのスープ、小皿料理はエビ、サラダ、かぼちゃのあんかけでしたが、味付けも量もちょうどよく、おいしくいただきました。
鼓桶風味餐 250元
メインと3種類の小皿料理。スープ、フルーツ、飲み物つきです。
ベジタリアン向けのものとそうでないものの2種類から選べます。
美式咖啡(アメリカンコーヒー) アイス60元(ホットは65元)
セットの飲み物は、紅茶か緑茶が付いているのですが、コーヒーが飲みたかったナビはアメリカンコーヒーをオーダーしてみました。見た目がとてもきれいなアメリカンコーヒー。すでに砂糖が入っている甘めの味でした。
セットメニューの他、軽食の手工水餃(手作り水餃子)79元や炒米粉(焼きビーフン)99元、厚片土司系列(厚切りトーストシリーズ。味はピーナッツ、チョコレートなど8種類あり)40元などがありました。
このレストランは最低消費額がきまっていて、一人50元ですのでご注意ください。
メインの劇場は大きな煙突の下
メインの劇場は大きな煙突の下にありました。
それで名前も「十鼓煙囱(煙突)劇場」となっています。劇場内は470人入ることができます。
パフォーマンスの演出時間は朝16:00からと午後19:30からの2回。こちらでは、今、全台湾初の水と太鼓の共演である「水劇場」という太鼓のパフォーマンスも見ることができます。12月1日から夜の「水劇場」が16:00と19:30に再開されました。みなさんが見に行かれる際には、事前に時間を確認してくださいね。
お土産を買いたいなら…
パフォーマンスもみたところで、お土産を買いたいならここ、「文創商品館」へ。
CDやDVD、Tシャツやかばん、ポストカードなどが売られていました。
時間があったら、こちらも是非のぞいてみてくださいね。
園区では、冬に「艶紫荊」の花が咲き誇ります
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この花が咲くと、公演が始まるので「十鼓撃楽団」の花としています
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以上、台北ナビでした。